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今週の妖怪6

今週も妖怪達を紹介していこうと思う


川太郎(かわたろう)


いわゆる河童である
岩手県の雫石川で現れた妖怪
南部大田村(盛岡市)に助八(すけはち)という者がいた
その助八の家によく川太郎が現れた
しかしこの川太郎
人に危害を加えるような事をせず、子守りや子供と相撲をしたりして遊んでいた
だが、年長者が現れるとサッと姿を消し、子供達には自分といたことを言うなと口止めした
ある家の子供が川太郎の事を親に喋ってしまい、親は子供を誘拐されると思い鎌で川太郎を切つけた
川太郎は慌てて逃げ出した
翌日子供達の前に川太郎が現れ
「約束をやぶったな!今度はやったら仲間を集めて復讐する」
と言った
それを聞いた大人達は二度と川太郎と遊ばせることはなかったという



大首(おおくび)


巨大な首だけの妖怪である
お歯黒をしているので女の首なのだろう
山口県岩国にいた、ある家の召し使いの女は御城山という古城でワラビを採るのを日課にしていた
いつものように古城に行った女は巨大な首の妖怪に出くわした
その大きさは約3メートルという
大首はニヤニヤと女を見下ろし笑っている
女は驚き慌てて家に逃げ帰ったという
江戸時代の小説にはよくこの大首が登場しており、葛飾北斎も大首を描いている



岩魚坊主(いわなぼうず)


岐阜県中津川市
あるとき村の若者が川で魚を捕らえ食事をしていた
すると坊主が現れ若者に魚を捕まえるのを止めるように言った
立ち去るように言っても中々動こうとしない
若者達は坊主に団子や汁を勧めると坊主は腹が減っていたのか、凄い勢いで食べ始めた
やがて腹一杯になったのか坊主はどこかへ立ち去っていった
若者達は再び魚を捕まえはじめた
すると巨大な岩魚を捕まえた
喜び村のに持ち帰って腹を裂いてみると、坊主に与えた団子や汁が入っていた
驚いた若者達は巨大岩魚を食べるのを止めたという


一反木綿(いったんもめん)


鹿児島県大隅地方に現れた妖怪
見た目は恐ろしい妖怪ではない
風に煽られ飛んでいく布や洗濯物にしか見えない
しかし実際は人を襲う妖怪だ
ある夜、男が家路を急いでいた
空から白い布が男の前に落ちてきたのだ
男は驚いて足を止めると、白い布は男の首な巻き付いた
男は持っていた脇差しを抜き、白い布を切り裂いた
すると白い布は消えたが、男の手に血しぶきがついていたという
脇差しで切付けていなければ首に巻き付かれ男は死んでいただろう



今回はここまで
また次回に

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