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Breaking Bad、ウォルターホワイトの苦悩とカタルシス(微ネタバレ注意)

Breaking Badというドラマを最近見た。
このドラマの主題は世間と折り合いが付けられない、どうしようもない自己実現への欲求だ。
冴えない理科教師ウォルターホワイトが麻薬王ハイゼンベルクへと覚醒していく様を描いている。
倫理的にアウトで人に言いふらすべきではない自分の才能を、どうしても周囲に認められたい男のエゴイズム。
犯罪に手を染めていることが妻にバレて、誰かに殺されるのではないかと心配されたときの“I am the one who knocks.”(俺がドアをノックする側だ。)というセリフには、男のどうしようもないプライドが詰まっていてシビれた。
ウォルターは周囲を憚らない外道に突き進んでいくゲス野郎だが、少なからず共感でき、彼の計画の成功を期待してしまう。

あとこのドラマ、結構笑える。
ウォルターの思考はごくシリアスだが、行動だけ見ると終始奇行、蛮行を繰り返している。
特に最終シーズンでの暴れぶりは凄まじく、正に「ジーザス、ミスターホワイト…」という気持ちになった。


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