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ナンバーワンよりナンバーツー

「ナンバーワンよりナンバーツー!これがホル・ホースの人生哲学 モンクあっか!」


は、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」の第三部で出てくる、ホルホースの言葉だ。


https://dic.nicovideo.jp/oekaki/618454.png
西部劇に出てきそうなガンマンのキャラ


わかる。僕もナンバーワンよりナンバーツーの方に興味がわく。

組織のリーダーより、参謀的なポジションにいる人のほうが、魅力に感じちゃう。

昔でいうところの軍師とかね。持ち前の頭の良さを活かして、作戦を練り、トップの快進撃を陰で支える。かっこいい。



初めて天下統一を果たした豊臣秀吉にも、名参謀がいたのは、みなさんご存じでしょうか。

2人の天才軍師がいて、それは


竹中半兵衛と黒田官兵衛だ。


両者の名前を取って、両兵衛と読んだりもする。



竹中半兵衛は温厚で柔和な雰囲気だが、戦場では類稀なる戦略の才を発揮する人物だったらしい。体が弱く華奢で、見た目も女性みたいだったとか。寡黙で無欲なタイプだったから、周りからも舐められていたそう。

ヘボそうに見えて、実は超賢くてやり手なのが、好感度をあげる。だけど、結核(肺炎が死因という説もある)を患っていて、秀吉が天下を取る前に亡くなってしまう。



黒田官兵衛は、2014年の大河ドラマ『軍師官兵衛』の影響もあって、ご存じの方も多いかもしれない。頭の回転が早く、切れ者。山っけがあり、野心家タイプ。頭が切れすぎて、野心も持ち合わせていたからなのか、秀吉から恐れられていた。

黒田官兵衛本人は、秀吉に忠誠を誓っていたのに、秀吉が天下統一を成し遂げたあと、秀吉から疎まれていたと思うと、かわいそうだ。

官兵衛の出生地とされている場所が、僕の故郷とそこそこ近くて、僕は半兵衛よりは官兵衛の方に、どうしても思い入れを持っちゃう。官兵衛の名前にちなんだ温泉もあって、たまに兄と行っていた。(コロナの影響もあってか、今はもう店を閉じてしまった)



その官兵衛が、頭良すぎて秀吉から恐れられるようになったのが、本能寺の変の時。

秀吉軍は、その時、中国地方の大名である毛利軍と戦っていた。秀吉軍は備中高松城を攻めていた。官兵衛が立案した水攻めが功を奏し、もうすぐ落城のところまでいっていた。


そこで、かの有名な本能寺の変が起こる。

秀吉の主君である織田信長が明智光秀に討たれて、秀吉が悲しみにうなだれていた時。官兵衛は秀吉のそばに歩み寄り、こう言ったらしい。


「これで殿のご運が開けましたな」


つまり、天下取れるチャンスでっせ、と言ったのだ。

リーダーの織田信長が死んでしまい、秀吉軍に重い空気が漂っていた中、官兵衛は次のチャンスを、もう見出していたのだ。

その後は中国大返しをして、見事、弔い合戦で秀吉は光秀を討ち、秀吉軍は天下統一の階段を一気に駆け上がって行った。



しかし、この本能寺の変の出来事をきっかけに、秀吉の心の中では、官兵衛という存在は


「こいつはもしかしたら、天下を取ることを、密かにうかがっているのかもしれない」


と恐れるようになった。



その官兵衛の油断ならさが理由なのか、

これだけ多大な功績を官兵衛は残しのにもかかわらず、天下統一後は豊前中津(現在の福岡県)を中心とした12万石しか与えなかったとされている。

官兵衛がキリシタン大名(キリスト教に入信し、洗礼を受けた大名のこと)であることを秀吉がよく思わなかった、という説もあるらしい。

歴史家でもないので真実はわからないけど、秀吉が官兵衛を警戒していたことは、間違いなさそうだ。でなければ、あんな大阪から遠く離れた場所に、自分のナンバーツーだった人物を置くはずがない。




そのようなエピソードを全部含めて、僕は黒田官兵衛という人物が好きだ。

もちろん、竹中半兵衛も好き。というか、最初にも言った通り、軍師や参謀みたいなナンバーツーに憧れがある。

そして、この黒田官兵衛と竹中半兵衛が愛読していたとされるのが、『孫子』らしい。

ますます『孫子』の株が上がった。このバイブル書は、どれだけ多くの戦略家に影響を与えているのか。



歴史についての知識が浅いので、間違っていたらすみません。

そういえば、ダウンタウンの松ちゃんも昔、バラエティ番組で黒田官兵衛を紹介していましたね。



参考文献


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