さよならじゃ、広島。
外の流れる景色を見ていた。窓をはさんで見ていた。
昨日は卒業式だった。同じ学科の子たちとのお別れ会も終わって、実家に帰省している新幹線の中で、この文章を書いている。
過ぎ去っていく風景をながめていると、広島で過ごした思い出が蘇ってくる。
そういえばまだ、僕はどの大学に通っていたかをこのnoteでは明言してなかったと思う。もう卒業したので、打ち明けていいかなと思う。
広島大学に通っていた。
OBといえば誰だろうか。アンガールズ田中ぐらいしか思い浮かばない。
広島大学の二次試験のとき、化学が全然解けなくて、ほぼ白紙で回答用紙を提出したことを今も覚えている。入学したあとに点数を開示してみたら、合格順位が後ろから数えた方が早くて、例年の定員数であれば落ちていた。
人見知りが爆発して、気になるサークルの新入生歓迎会に行けなかったこと。
初めてバイトの面接に行く時に緊張したこと。
大学1年の後期は全然大学に行ってなくて、単位数がゼロだったこと。(そのあと必死こいて単位を回収した)
大学の物理が難解すぎて、「こんなん、やってられっかよ」とキレそうになったこと。
自習室みたいなところで、友達とウイイレでよく遊んだこと。
広島カープファンなのに、一度もマツダスタジアムに観戦に行ってないこと。
お好み焼きが美味しかったこと。
理論物理の研究室を選んで後悔したこと。
夜中に車を走らせて天体観測しに行ったこと。
noteを書いたこと。(だから、今この記事が読んでもらえている)
ベッドで寝る前によく本を読んだこと。
クロールでやっと25メートル泳げるようになったこと。
修論締め切り間近は、毎日30分ぐらい歩いて大学に行ったこと。(歩いたほうが頭が働くことを知った)
研究室を早退して、テニスによく行ったこと。
宮島と原爆ドームは、十分すぎるくらい訪れたこと。
広島で経験した、たくさんの思い出が蘇ってくる。
もうこの広島に住むことは、今後ないのかもしれない。
寂しさが込み上げてくる。
外の流れる景色を見ていた。涙をはさんで見ていた。
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