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出発前の準備

どうやら、9月のストックホルムは寒いらしい?

今年の日本は異様に暑い。携帯には連日熱中症アラームが出て、昼間に外出すると、熱い空気を吸い込む状態。暑くて、水分補給を心がけるが、食べたいものも麺類に限る。
春にニュージーランドに行った時、日本食が食べたかった。
ホームスティ先のホストファザーは、僕が通った高校の事務職員さんで、同じ家に暮らし、朝は暗い時間から一緒にパンを食べ、暗い時間に学校に到着していた。僕が授業が終わってもホストファザーの就業時間終了まで、僕は事務所で待つしかなかった。学校以外に出掛けると言っても、学校前にスーパーがあって徒歩で行ける場所はそのスーパーしかなく、色んな食材を見るだけでも、外国生活の暮らしぶりが感じられて楽しかったけれど、日本の味噌ラーメン袋入り5パックを見た時は心が躍った。
ホストファザーは、家事の全てを引き受けている中、ホームスティに僕を招いて下さった。僕は、滞在中にカレーをご馳走しようと考えて、ハウスバーモントカレーを持参したのだが、手料理をご披露するきっかけが掴めず、結局カレールーは最終日に手渡すことしか出来なかった。日本で、料理の練習は何度もしたというのに。
学校に食堂は無く、売店でスナックやジュースはある。小腹が空けば用は足りる。でも、ホストファザーの用意してくれるランチは、毎日シリアルバーと林檎一個。当然、お腹が空く。空腹を満たしてくれるのは、手っ取り早く甘いパンと濃厚ジュース。これが連日続く。続く。続く。

あ〜〜〜日本飯食べたい。 心が叫ぶ。
濃厚ジュースとパンとチョコレート続きで、僕の体の血液はドロドロに違いない。日本食が食べたい。これが日本人特有の高血圧の原因だろうが、
体が塩分を欲している。
味噌ラーメン袋入り5パックを見た時は、砂漠の中で見つけたオアシスのようにも感じられた。「5袋ある。これでニュージーランドの残りの日々を生き延びよう」ホストファザーは、どうやら僕が日本食、塩分を欲しているのに気づいているようだ。何故ならディナーのメインにてんこ盛りのケチャップをかけてくる。「味が濃いのが好きなんだね」との理解に感謝しつつも、僕の心の中は「ちがーう!これじゃない!」と叫び、笑顔が引きつっているに違いない。初めてのホームスティで、本当に食事については苦労した。そしてホストファザーには申し訳なかった。

スウェーデンに行くと決まった時、真っ先に持参する日本食を考えた。カップラーメンは嵩張る。袋麺の焼きそばを持っていこう。これならフライパン一個で作れる。あと、乾麺のうどんだ。お気に入りの出汁の効いたタレがある。これを滞在先で作って食べよう。手を加えずに食べれるお菓子も必須だ。歌舞伎揚、ハッピーターンは出先でもちょこちょこ食べれるし、小腹が空いたら食べよう。

さて、衣類。9月のスウェーデンは寒いらしい。15度ぐらいまで気温が下がり、10月になるとさらに季節は深まる。今の日本とは20度ぐらいの温度差がある。9月になっても猛暑は続く日本で、衣類の準備をするのは大変だった。僕は、この一年で身長が10センチ伸びて、昨年の服はもう着れない。母がユニクロに問い合わせたら「フリースですか?あの、モコモコしたやつですよね?」と言われて、店頭に出すには未だ未定だと言われたそうだ。ほとんどの店がまだ半袖を販売し、まだ夏物セールをしているのに探すのは困難を極めた。Amazonでも、僕のサイズのフリースはなかった。そこへ、「今年のスウェーデンは暑くて、今日も蒸し暑いですよ」と情報が入った。地球全体が異変なのだ。フリースは諦めて、風よけ程度の上着持参で凌ごう。あとは、半袖のポロシャツ。何とかなる。