おはようございます。今日も良い一日を。

 先日、なかなかに上等なpc用キーボードを買いつけた。

 これがなんというか、とにかく上等で、まずもってその手触り。やはり手触りの良いものは良い。それから音。打鍵のたびにサクサク鳴る金属は、倦んだ小さな事務所の中の小さな停滞を忘れさせてくれる。やはりバランスであるな! 将来のために倹約、やがて蓄財をとは昨今特に声高だが、だからといって現在を蔑ろに供し切るのはいかにも芸ないことであって、などと、贅沢をしたのち去来する特有の罪悪感はやはり工業製品の理屈で梱包しておいて、手元に目を落とすと見た目も実に目覚ましい。正直こんなに光らなくてもいいのにとは思う。しかし、おそらくは現行の最新鋭に近しい技術がこんなに下らない面積に凝縮されているのだ。見惚れずにはいられない。日常の新たな楽しみの一つだ。

 さて、この文章はいったい何なのか、と問われれば正に返す言葉もない。手遊びの副産物である。手遊びならばどうぞ防音室で、と窘められれば正に返す言葉もない。しかしだ、独り言とスピーチは異なる経験である。どうか棒に当たったと思ってご容赦いただきたい。なにせ当方現在のところいかにすれば当文字列を衆目に晒しうるのかよくわかっていないのだ。悪くすればこのまま電子の海の底の岩の陰に知らず知らずしまい込んでしまうことにもなりかねぬ。それはそれである種の平和かもしれない。サイトの説明書の小さな文字を追う労力を思うとそれはいかにも気が進まない。今はこうして1680万色の波に身を委ねていようと思います。美しい。あゝこんなに光らなくてもいいのに。今日も良い一日を。


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