魂にきく方法(稲盛和夫)#128

稲盛和夫さんのことをはじめて知ったのは、JAL再建の請負人になったニュースの頃だと思う。
その数年後に社会人MBAに通いだしたのだが、同期の中に盛和塾で学んでいる方がいた。
教授から推薦される必読書のなかには、「稲盛和夫の実学」だとか、「稲盛和夫の実践アメーバ経営」があった。当時の私に読書の習慣はなく、課題書籍を読むだけで必死なうえに、「会計?=難しいでしょ」という数字アレルギーもあって、(こんなんで、よくMBAに通っていたもんだ。。。)書籍には手が伸びず、「稲盛和夫は経営のすごい人」というイメージしかなかった。

その後も、知り合った経営者さんの多くが、やはり稲盛さんから多くのことを学んでいる。
社長さんたちだけでなく、「先生」と呼ばれる方にも稲盛さんの門下生が多い。
私の子育て・教育観は、石田勝紀先生からの学びが軸になっているものが多いのだが、その石田先生もまた、若いころに稲盛さんから直接指導を受けられたそうだ。

いつか稲盛さんの著書を読もうと思ってから10年近く、未だ書籍はほとんど読めていないのだけど、いろいろな人からの聞きかじりの情報だけは私の中にどんどん蓄積されていて、経営とは、お金儲けではない、ということを知る。間接的に少しずつその教えに触れているなと思う。

稲盛和夫さんの約30年前に経営者向けにされた講演の動画をみる機会があった。

その中から印象に残った話を、アウトプットしていこうと思う。

あなたのこれまでの判断のインテグレーション(集積)が現在地
判断をするのは、頭ではなくこころ

多重構造をした球形のらっきょうのようなものをイメージしてみる。

まんなかには魂がある。
いちばん外側にあるのは本能だ。

本能は、肉体を維持し守るためのもの。
赤ちゃんが母親の乳を吸うのは、知識があるからではなく、本能によるもの。
生きるための食欲
子孫を残すための性欲
敵から守るための闘争心
これらの本能はすべて自分のため、利己、エゴである。
肉体を守るにはエゴでなくてはならない。

何も考えていない人は、「儲かるか?儲からないのか?」の損得で判断する。これは利己的で、本能を座標軸にしてしまっている。

この多重構造の一番外側の本能をらっきょうの皮のようにペロリとめくると、感覚(五感)が出てくる。
音楽(聴覚)美術(絵・視覚)でものを決める。
感覚で決める、判断する場合、その基準はしょっちゅう変わる。
経験とともに耳が慣れ、目が肥えるからだ。
感覚は固定化されたものではなく、経験で変わるもの。

感覚をまたぺろりとめくると、次は感情が出てくる。
感情は、好き嫌い
我々はしょっちゅう好き嫌いで物事を決める。気ままなので、その日の調子によって判断が変わる。

感情の次は理性
ものごとを分析し、論理を組み立てる。
事実を事実として分析するが、理性には「判断する」という機能はない。
分析・解析するけれど、決断はしない。理性では判断できないのだ。

判断は一番内側にある魂がする。
魂はあなたそのもの
何が正しいかはが知っている。

魂の声をきくための絶対条件は心が静まっていること。
イライラしていては絶対できない。
1日20分は心を静める時間を持つ。
ある人は座禅をし、またある人は瞑想をして心を静める。

らっきょうに例えた、心の多重構造(本能→感覚→感情→理性→魂)が、なんともわかりやすかった。
やはり、イライラはよくない。
「瞑想の時間を持つ」をとりいれてみよう。

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