お節介をやめる

子どもの発達障害の専門家、児童精神科医の本田秀夫先生の動画を紹介してもらった。


「みんなが仲良くできるにはどうすればいいか」ということは絶対無理だけど、相性が悪くても共存できるためにはどうすればいいかということを考える方が現実的、かつ、理想的。

「人類が一様でない」ことを受け入れる
一様でないときに、自分と違う立場の人を排除したり、攻撃しない

そのためには、日本人の美徳である「お節介」をやめることが大事
みんながお互いのことをそれなりにリスペクトして、ほっておく
ヘルプが必要な時にはヘルプを出して、
ヘルプを誰かが出したら、そのヘルプに必要な分だけ誰かが手を差し伸べる
そういう人間関係が作れると、今より社会参加しにくい人は減るだろう。

児童精神科医 本田秀夫

最後に、本田先生が考える理想について、上記のように述べられていた。

お節介を止める

ついつい先回り、先読みをして手助けしようとする性分。頼まれていないのに、相手の未来を考えて、声をかけ、手を差し伸べようとする。
決して頼まれているわけではない。

おせっかい【御節介】(名・形動)
かえって迷惑になるような余計な世話をやくこと。
また、そのような人やさま。「━な人」「━をやく」

大辞林

頼んでもいない業務を、相手の善意で先回りしてやってもらったとする。
助かることもあるけれど、なんとなく自分の意図とずれていたりで、結局、やり直しが必要だったり、「小さな親切大きなお世話」「いや、前もって相談しておいてよ」ということの方が多いかもしれない。
私が、そう感じるのだから、逆も然り。そうだよね、気を付けないと。

子育て支援の現場で働いていると、支援が必要な保護者さんや子どもは、常にいらっしゃる。

私がすべきことは、先読みして手を差し伸べることではない。

「いつだってヘルプを出していいんだよ」「どんなことを言っても受け止めてもらえる」といった安心できる(心理的安全性のある)空間をつくること、信頼関係を作ることなのかな、と思った。

関わりあう中で、ご本人が自分の困りごとなどを認識し、SOSを出したり、相談したいと自ら思えるようになること。

動画をみて、自分のありたい姿がよりクリアになった。
お節介はしない。

乳幼児・低学年のうちはもちろん、まだまだ大人の手伝いが必要な部分も多い。
身体的な発達や精神的な成熟度を踏まえたうえで、心身の発達の機会をお節介で奪ってしまわないように気を付ける。

教育研究家の石田勝紀先生も、自身のお子さんから勉強を「教えて」と聞かれたら教えるけれど、聞かれてもいないのに先回りして教えることはないとおっしゃっている。

今日から、お節介はやめます。



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