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新自由律川柳 6

古池や 淳飛び込む 水の音
(ふるいけや あつしとびこむ みずのおと)

江戸時代 俳聖と呼ばれた松尾芭蕉のあまりにも有名な俳句のパロディである。

秋の夜長にふとテレビに目を向けると「池の水ぜんぶ抜く大作戦」という番組をやっていた。SDGsな活動として視聴者からの依頼を受け「池の水」を抜き外来種を捕獲し、日本の生態系を守る活動をテレビ番組にしたものであった。

番組MCのロンブー淳がゲストタレントと一緒に泥水にまみれて在来生物を保護したり、特定外来生物を捕獲したりする姿は視聴者の胸を熱くする。

江戸時代は蛙が飛び込んでいた池に、令和は人が飛び込むという300年余の時空を超えた風刺が、環境破壊に警鐘を鳴らしている奥深い作品である。


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