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静岡マラソン2024

3月10日(日)に「静岡マラソン2024」に参加してきた。

結果は
グロス…3時間49分56秒
ネット…3時間44分32秒
総合…3004位
陸連登録男子…662位
ということで、久しぶりに自己ベスト更新できた。

どれくらい久しぶりか振り返ってみると、約2年ぶりであった。
これまでの自己ベストは2020年2月16日の「第28回2020おきなわマラソン」の3時間55分19秒であった。

実際、3時間45分くらいで走れたらいいな、と思っていたので、狙った通りではあるかもしれない。
それでもやっぱり自己ベストは嬉しい。
過去の自分より速くなったということを実感をできた瞬間だった。

そんな嬉しさを次の糧にするために、備忘録として残しておきたいと思う。


レースに向けて

今年の東京マラソン落選の通知が届いた瞬間に、静岡マラソンへの出場を決めた。
ちなみに東京マラソンには毎年エントリーしているが1度も走ったことがない。1度は走ってみたいものだが、その楽しみはまだ取っておこうと思う。

今年に入ってから左足底(つちふまずのあたり)が締め付けられるように痛かったので走れない日が続き、1月は距離が伸びなかった。
また、2月に入ると左膝の内側に痛みが出て、1月同様にあまり走ることはできなかった。

1月も2月も圧倒的な距離不足で心配しかなかった。
それでも、1月末に行った30KM走ではレペで走り切ることができたり、1週間前のP-run16,000mではレペより速いペースでも余裕を持って走り切ることができたりするなど、できる限りのことはやって当日を迎えられたと思う。

前日移動

マラソンに限らずレースにはいつも車で移動していた。
理由は、運転自体が好きなのと、好きなタイミングで休憩したり観光したりできるからだ。

しかし今回は、会場に駐車場がないこととゴールが清水駅すぐ隣ということで、電車での行き来となった。

松本駅のホームにて。

最寄り駅から松本駅まで出て、特急あずさに乗り換えた。

特急あずさに乗るのは大学生ぶりか。

なかなかイカした面構えだと思う。

久しぶりの電車移動でワクワクしていたことを隠しきれず、たくさん写真を撮ってしまった。

乗車すると、頭上にランプが光っているのに気づいた。

赤は空席、オレンジはまもなく指定席販売済の区間、青は指定席発売済の区間を表している。

座席の前の説明書き。

自分の席がしっかり青色になっていて安心した。

ここから次の乗り換え駅である甲府駅までしばし車窓を眺めた。

お昼は駅前にある「ヴィ・ド・フランス」のバン

山梨県に入ってしばらくすると富士山が見えるようになった。
富士山好きからしたらたまらない景色である。
天気も良く、しっかりと眺めることができた。

車窓からも十分に見える。

そうこうしているうちに甲府駅に到着。

大きな横揺れもなく、なかなか快適な特急あずさともここでお別れ。

静岡県を目指し、身延線に乗り換えである。

なぜか斜めに。

乗り換えるのは特急ふじかわ。
乗るのは初めてであったが、塩尻から名古屋へ向かう特急しなののようであった。

ここから静岡県までは、山間を抜けたりトンネルを通ったりと、
景色はそこまで良くなかったので眠気も襲ってきた。

また、横揺れもあったので若干酔い気味であった。
念の為酔い止めは飲んでおいたのだが、眠った方がマシだと思った。

うとうとすること約1時間。

・・・富士宮市に入ると富士山が本気を出した。

進行方向に対して右側

裾野までバッチリ映える富士山が見えた。
ここら辺に住んでいる人たちは毎日この富士山を拝んでいるということか、と思いながら眺めていた。
富士山好きからしたら羨ましい限りである。

進行方向に対して左側

赤鳥居と富士山の眺めも絶景である。

乗っていた外国の方もシャッターを切っていた。
流石に圧巻だろう。

そうこうしている間にようやくホテルのある目的の富士駅に到着。

今回の宿は会場まで電車で30分ほど離れたスーパーホテル。
会場やゴールの近くに取れればよかったのだが、イベントに伴ってか価格は高騰。
離れた場所で朝少し早く出ることにした。

チェックイン後、時間に余裕があったので参加賞を受け取りに行った。
JR東海道本線に乗って、静岡マラソンフェスタへ。
道中、電車の車窓からは海も見え、海なし県民である私はキョロキョロしていた。
不審者と思われなかったか心配である。

静岡市役所1階にて受け取り。
いただいたもの

ホテルに戻ってからいただいたものを広げた。
「こっこ」は自宅に戻ってからいただいたが、やはり美味しかった。

また、会場前では静岡マラソンフェスタが行われていた。
風が強く、寒かったため少し見て早々に帰路に着いた。

マラソン前日の夕飯は、恒例のカレー。

ホテルに戻ってきたら割と時間が過ぎていた。
シャワーを浴びて、荷物を整理し、布団に入る。

マラソン本番のイメトレをする暇もなく、気づけば眠っていた。

レースについて

今回は前日の移動から楽しみだったため、このnoteも前日移動の内容が盛りだくさんになってしまった。

気を取り直してレースについて。
そんなこんなでレース当日の朝を迎えた。
寝坊することもなく、予定通りに会場に到着した。

駿府城周り。

更衣室やトイレは駿府城公園の中にあった。
更衣室はテントだったが、広さは十分。
仮設トイレの数も多く、一見並んでいる人が多く見えたが回転率が良いためすぐに済ませることができた。

荷物預けの際、預け用の袋に荷物が入りきらない事件が発生。
無理やり押し込んで少し袋が裂けてしまった。
こんなこともあるので、荷物は最小限にするクセをつけたい。
無事に預かってもらえて安心した。

荷物預けの後、スタートブロックに並ぶ。
今回はDブロックだったため、かなり後ろの方だったが、
ブロック内はかなりぎゅうぎゅうで、どうなるのか心配であった。

スタート10分前ほどで待機列が移動。
まぁまぁな距離を歩いたり小走りしたりで移動するとスタート地点が直線上に見えた。

思ったよりも遠く、スタートしてからラインを超えるまでどれほどかかるのだろうか…と思いながら号砲をまった。

待っている間は近くの人たちの会話を聞いていたが、
そんなことよりも寒さが気になっていて、早く走り出したかった。

時計に目をやると8:20…スタートしていた。

スタート地点まで遠くていつの間にか聞こえぬ間にスタートしていたのだ。

まぁこんな時もあるか、と列が動くのをまった。

スタート〜10KM

結局、スタートラインを通過するまでに約5分かかった。
自己ベストを更新しながら、エントリー時の申請タイムを少しずつ上げていきたいな、と思った。

スタート時から割と道が狭めで、なかなか思うように走れなかった。
また、走っていると人だかりにあった。
ロンドンブーツ1号2号の田村亮さんがいて、固まりになっていた。
もちろんスマホを持っていないので通りすぎた。

今回は5’20”/kmを目安に走ろうと思っていた。
が、どうもペースが上がらない。
人が多いのはもちろんだが、何より身体が冷えてしまって動かなかった。

感覚と実際のタイムが一致しないまま時間だけが過ぎた。
走っても走っても息だけが予想よりキツい苦しい展開。
この1週間あまり走らず休養に充てたことが裏目に出たか…
そんなことを思いながら焦りはしないがうまくいかないのでは、と思っていた。

5KM通過が27分42秒。予定より1分遅い。

ペースをあげたいがあがらない。気づけばもう10KMだった。

10KM通過は55分01秒。この5KMが27分19秒。
このままサブ4あたりが限界かな、と思い始めた。
が、10KMを過ぎたあたりから呼吸と身体が一致してくるのを感じた。
これが転機だった。

10KM〜20KM

10KMを通過したあたりから一気にペースが楽に感じてきた。
時計のペースもしっかり目安の5’20”を表示していた。

15KMの通過が1時間21分31秒。
この5KMが26’30”。
やはり設定通りだった。

ペースが安定してくると周りもよく見えてくる。
給水も無事に回収しながら少し細めの道を走り続けた。
大きな橋を渡るとカメラマンがいた。
「パンフレットに載っていた写真はここの写真なんだな」
とか考える余裕も出てくる。

少し細めの道を走る。
前の人を徐々に追い越しながら、ひた走る。
沿道の応援がすごかった。
20KMの通過が1時間47分43秒。
この間の5KMが26分12秒。
淡々と走っていたが、少し速すぎた感じもあり、終盤脚が残っているか心配になってきた。

20KM〜30KM

22KMの給水の後少しして海沿いに出る。
ここからの景色が絶景だった。

右手には太平洋・水平線、左前には富士山が視界に入った。
天候もこれ以上ないのでは、というほどだった。
天気がよく程よい日差し、雲もなく視界良好、風もなく走りやすい・・・。
写真が撮れていないのが残念だが、心に残る瞬間であった。

25KMの通過が2時間13分45秒。
この間の5KMが26’02”。
景色の良さにテンションとペースがあがってしまったようだ。
こういうペースを上げてしまうことをやめたいと思う。
後半に必ずガタが来るからだ。

30KMの通過が2時間39分32秒。
この間の5KMが25’47”。
コースがフラットということで脚が動いてしまい、ペースが安定しなかった。
序盤の遅れを巻き返して自己ベストもいけるかな?と思い初めていた。
キロ6分でも自己ベストなのだ。
そんなワクワクを抱きながら終盤戦へ。

30KM〜40KM→フィニッシュ

30KM〜35KMまで、引き続き綺麗な富士山と海を眺めながら走ることができた。
35KM前では折り返しをしたランナーとスライドした。
後半ということもあり皆それぞれに苦しい表情であった。
心の中で励まし合いながらひた走る。
個人的には、まだ少し余裕があるところで、終盤のペースダウンを抑えようと目論んでいた。

35KMの通過が3時間5分49秒お。
この5KMが26分17秒。
5KM毎のラップは落ちたがまだ大丈夫、と言い聞かせ、ちょうど良いペースのランナーの後ろについた。

人の後ろを走ると楽に感じる。
よく言われるが、本当だと思う。
それは、先日車の運転をしている時に感じた。
同じ目的地に向かう車が前を走っていて、後ろをついて行った。
その時、事故にならないように気をつけはするが、それ以外考えなくて良いのだ。
特に、どこで曲がるかとかルートの不安がない。
脳のリソースを割かなくて良い、ということがいかにストレスフリーかを感じた。
ランニング中も同じで、ペースが同じ人のうしろを走っている時は、ペースやリズム、コースなど気にせず走ることができると、その分のエネルギーをラン自体に用いることがで切る……恩恵であろう。

そうして40KMまで到達することができた。
40KMの通過が3時間38分14秒。
この5KMが27分01秒。
流石にペースが落ちた。沿道の応援がたくさんで、私個人に向けてのものはもちろんないのだが、やはりそういった声に勇気をもらって手足を動かす原動力となった。

最後の角を曲がって直線の先にゴールが見える。
昨日からの移動を含めたこれまでの準備が脳裏によぎる。

フィニッシュタイムは3時間49分56秒。
ラスト2.195KMは11分42秒もかかってしまったのが課題だ。

ただ、久しぶりの自己ベスト更新にやはり嬉しさが込み上げてきた。

帰りの電車までは時間にゆとりを持たせてあったので、ここからが遠征の楽しみである。

レース後のことについて

清水駅の周辺には、「清水魚市場」がある。
海なし県に住む私にとって、海の幸を食すことが楽しみである。

しかし、お昼時ということでどこも人でいっぱいであった。
想像していたことではあったが、どうしても海の幸が食べたい気持ちが
抑えきれず、空腹を我慢し並ぶことを決意した。

こういう時、おひとり様はメリットである。
カウンター席などにスッと入れる。
悩むことなくオススメっぽいのを注文。

レース後の味噌汁は必須な気がするほど沁みる。
冷凍保存されていないマグロの身が売りのようだった

かなりお腹が空いていたらしく、一瞬で食べ終わってしまった。

帰りがけには静岡マラソン完走者へ、というお菓子をいただいた。
元気な店員さんにエネルギーをもらうことができた。

こういう頂き物は心にも残る

食後は市場の方へ戻り、お土産や帰りの電車内でつまむ間食を拵えた。

試食で頂いた桜エビ

帰りの時間が迫ってきたので駅へ。
帰路は、来た時と逆の順で、ふじかわ→あずさへと乗り換え。

帰りの電車でも富士山を拝むことができた

甲府駅へ着く前、日没時となっていた。
綺麗な景色でありつつも、1日の終わりが今回の旅の終わりと重なったことでかなり悲しく寂しい気持ちになった。

「ゆるキャン△」の言葉を借りれば、「また行けばいい」ということだ。

この「寂しさ」も旅(マラソン)の醍醐味。
この「寂しさ」があるから次の旅(マラソン)が楽しみになる。

次の旅(マラソン)に向けてまた頑張りたいと思う。


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