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シルビア日記12 マニラ漫遊②

アパホテルに慣れすぎた僕には広すぎる部屋。
ゆっくりと広いお風呂に浸かる。あれほど海外に喜びを感じたのに、別府温泉の素を2袋入れた。30分ほど浸かって外に出た。6時30分くらいだろうか表に出ると暖かい空気が流れた。そして人が動いている。車もバイクもトゥクトゥクも。なんだか街が呼吸をしている。元気に今日1日を迎えるために大きな呼吸をしている。
日本の朝には感じないがウキウキがあった。
街を散策した。40分くらい歩いて汗だくに、屋台の食べ物などを見て興味はあっったが、食べる勇気は持ち合わせていない。僕はお腹が弱い。
帰りはトゥクトゥクを止めて値段交渉をしてみた。150ペソに値切ってホテルに戻る。風を切る、こっちはのんびりを味わいたいのに、異常なくらいのスピードと車線変更。怖さもあったが最高の乗り物だと思った。
ホテルに戻ると朝のビュッフェ。僕はこのシステムがとても苦手だ。大きな皿を持ってとりあえず一周する。結果はハッシュポテト、ベーコン、ウィンナー、スクランブルエッグ皿の空白が目立つ。整理整頓できない人間はどこに何を乗せるかイメージができないので苦手なはずだ。
日本の卵は濃い。色の薄い卵を料理人にオーダーして卵焼きを作ってもらったが、日本の素晴らしさを実感して食した。コーヒーをゆっくり飲んで、食事を楽しんでいる人々を見て部屋に戻った。
迎えが来て、本来の目的である体育館に行き、スポーツの意義、取り組む姿勢を140名の子どもたちに講習を行った。ゴミを拾おう。靴を揃えよう。みんなに感謝の気持ちを持とうと伝えた。みんなキラキラした目で真剣に聞いてくれた。なんか純粋でいいな。心が温かくなった。
暑い1日を終えた。夜には魚市場に隣接する食堂に入った。大昔実家に飾ってあった大きな海老。それが生きていた。ずっと作り物と思っていたものが食べられるものなんだと認識した。食事は全てが美味しく楽しい時間になった。
僕は単独が好きだ。一人でぷらぷら歩いて、アジア最大と言われているショッピンングモールに行ってみた。大きすぎると見る場所が決まらない。必死で歩いて、店内の全貌を理解しようと思ったが途中で諦めた。帰り方はもう慣れたようにトゥクトゥクに乗ってホテルに戻った。慌ただしかったが、今まで持っていたフィリピンの印象が大きく変わり、ここで生活したいなと思えた。


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