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ルーチンワークは好きですか?

オレンジピーチのトシです。
みなさんは、ルーチンワークは好きですか?
 私は、ルーチンワークは嫌いではありません。むしろ、好きな部類です。何故ならば、そこに効率化のネタが眠っているから。


計画のグレシャムの法則

「ルーチンワークは創造性を駆逐する」という法則です。
ノーベル経済学賞を受賞したアメリカのハーバード・サイモンが提唱しました。ハーバード・サイモンは、AI(人工知能)に生みの親としても知られており、チューリング賞も受賞しています。
(チューリング賞とは、コンピュータ技術の分野でノーベル賞に匹敵する権威のある賞のことです。)

(本家の)グレシャムの法則

 「悪貨は良貨を駆逐する」のフレーズで有名なグレシャムの法則は、16世紀のイギリス国王財政顧問トーマス・グレシャムが、エリザベス1世に「イギリスの良貨が外国に流出する原因は貨幣改悪のためである」と進言した意見書に由来しているそうです。

グレシャムの法則は、イギリスや日本でも実際に起こった経験則です。

計画のグレシャムの法則について

 この有名なグレシャムの法則を、組織にも適用できるしたのが、ハーバード・サイモンです。
彼は、「ルーチンワークは創造性を駆逐する」とし、人はルーチン化された日常業務(悪貨)に追われていると、長期的で重要な計画(良貨)を考えられなくなってしまうといっています。

ルーチン化された形式だけの仕事

 このルーチン化された仕事は、標準化という名のものに、さまざまなところに潜んでいます。標準化された当時は、仕事の効率を高めることに貢献したのだと思います。しかし、すでに「目的」は忘れ去られ、その形式としてただ繰り返される仕事。

みなさんの周りでも、一つや二つはあるのではないでしょうか?

 それらの仕事は、単に、形式としての単純業務ではありません。
イノベーションを阻み、改善を阻む、「悪貨」な訳です。

  ”前の担当者から、このように引き継ぎを受けたから”
  ”これまで、このやり方で問題なかったから変えたくない”
  ”ルールに従って頂かないと困ります”

 業務の目的を見失い、「悪貨が良貨を駆逐する」ことは、仕事の中ではよくある話とすら思えてきます。(ルールを破れと言いたい訳ではありません。いまの時代・社会にあったルールに最適化していこうという話です。)

ルールの本質を守りつつ、形式を変える

 このような業務を変えていくきっかけとして、GAS(Google Apps Script)が心強い味方になってくれます。
 昔と違い、業務を支援してくれるシステムを作るハードルは、劇的に下がりました。RPAや生成AIも目覚ましい発達しています。
 そのような中での、目の前にあるルーチンワークが自動化されれば、違う世界を見せることが出来ます。

 私は「仕事の本質は変わってませんよ。決まりきったところだけを、PCが肩代わりするだけです。」と言って、GASを導入しますが、しばらく経つと、「ボタンを押すのも面倒だ。もっと効率化できないか?」と言われることが多いです。
その時が、やっと本来の話が出来るチャンスです。「この業務の本質って、何でしょう?」と。
 目の前の環境が変わって、はじめて変化を実感できる訳です。

机上で話し合うだけでなく、実際に作ってみる

 全てを作りこむ必要はありません。目的は「変化」を体感することなのですから。
 GASと生成AIを活用して、「変化」を体感してみましょう。

 「なんで、お膳立てをする必要があるのだ!」といった気持ちになる人もいるかも知れません。しかし、ルーチン化された職場では、「計画のグレシャムの法則」が発動してしまっている訳です。
 理由が分かれば、打ち手を考えるチャンスも増えてきます。
実際に動かすことで、法則の呪縛を振りほどいていきましょう。

今回は、ここまで。
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。


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