見出し画像

午後のロードショー「ジェニファー・ロペス 戦慄の誘惑」


公開 2015年
監督 ロブ・コーエン
公開当時 ジェニファー・ロペス(46歳) ライアン・グスマン(28歳)

原題の「THE BOY NEXT DOOR」とは「隣の男の子」という意味なのですね。

美熟女が若い男に誘惑され不倫関係に陥るも、最終的に夫と寄りを戻すというストーリー展開はレディース・コミックスを彷彿とさせます。

ジェニファー・ロペスはセクシーで美しいものの、46歳という年齢ながらかなりのイイ女扱いでジェニファー・ロペス「アゲ」作品ですね。

ひねりの無い見る者の予想の範疇を逸脱しない展開で、ドB級映画の様相を呈しており、大人気のジェイ・ローがなぜ出演したのか不思議です。

夫と別居中で息子と二人暮らしの高校教師クレアは、隣に越してきた青年ノアと肉体関係をもってしまう。
クレアは一夜の過ちとノアとの関係を断ち切ろうとするも、ノアはクレアに付きまとうようになる…

ジェニファー・ロペス演じるクレアは高校の古典文学の教師なのですが、常にピッチピチのボディコン服にセクシーな無造作ヘアでまるで教師には見えません。

息子のギャレットはこんな母親が自分の高校の先生なんて、思春期の男子としては何かとツラいのではないでしょうか。
ギャレットは離婚調停中の夫婦に挟まれなにかと気苦労の多い生活を送っている割に、実に素直な良い子で少し違和感を感じるほどです。
ノアと出会ってから親に反抗的な態度を取るようになるのですが、思春期の男子としてはこっちのほうが自然ですね。

ある日、隣に大学生の青年ノアが祖父と共に引っ越してくる。
ノアはクレアの家のガレージを修理したり、ギャレットの遊び相手になったりと、徐々にクレアとの距離を縮めていく。

料理を手伝ってくれないかと、クレアを自宅に呼ぶノア。
「君は本当に素敵だ。きれいで自然体で…」

クレアは気軽に誘いに応じたものの、酒の勢いでノアと寝てしまう。
「こんなん事、いけないことだわ…」

クレアはその時「たまたま」セクシーな黒のランジェリーを身に着けており、傍から見ればヤる気満々に見えるのです。

クレアはその夜の事を一夜の過ちとし、その後ノアと距離を取ろうとするも、関係を断ち切ることを納得しないノアは執拗にクレアに付きまとうようになる。


クレアの親友で教頭のヴィッキーがノアの転校前の素行を調査した所、暴力事件で退学処分になっていた。
前校の調書で「感情のコントロールができない」と記してあったようですが、「過度な熟女好き」というのも付け足しておいた方が良かったかもしれません。

ノアの狂気はさらに加速し、ギャレットや元夫、親友ヴィッキーまで巻き込み、クレアを恐怖のどん底に陥れる…

お色気シーン、不良少年グループの学校のロッカー前でのイジりやダンスパーティーなど「午後ローあるある」がぎっしりと詰め込まれており、私のような午後ローファンに安心感と幸福感を与えてくれる午後ロー偏差値80以上の映画です。

舞台はアメリカのこじんまりした地方都市だと思うのですが、クレアは終始南国のような露出の高い服を着ており、素朴な田舎町の背景に溶け込んでおらず、設定の面から見ればミスキャストと言えるかもしれません。
とは言え美しくセクシーで、20歳の青年が恋心を抱くのに十分な説得力はあり、彼女の魅力を堪能したい人には最高の作品です。

ノアは20歳の普通の大学生という設定なのですが、彼は車やガレージの修理も難なくこなし、護身用の銃の腕前もプロ並み、女のエスコートや口説き方も一流、アメリカ合衆国の考える「普通の20歳」の基準がノアのような青年だとしたら恐ろしい事ですね。
彼の落ち着きと余裕は日本の男性で例えるなら、子供が2~3人いる30代後半から40代の男性のそれなのです。

日本の20歳はまだ高校生に毛が生えた程度のほんの子供という印象なのに対し、アメリカは18歳ともなれば大人扱いですべて自己責任、治安の悪さやプロムやダンスパーティーなど男の器量を試されるステージがいくつも用意されているため、ノアのような青年が量産されるのでしょうか。

「熟女好き」を公言する芸能人が、結局付き合ったり結婚するのは20代の若い女性だったという案件は後を絶ちません。
「熟女好き」=「女性の魅力は若さではない」というアピールになり、女性ウケは抜群ですよね。
男性は自らの子孫を残さななければならないという本能から、出産が可能な女性、すなわち若い女性にしか性的な関心を抱くことができない習性を太古からDNAに刻み込まれているそうなのですが、10万人に一人程度の割合で突然変異的に母親に近い年齢の女性を好む男性も現れるのだそうです。
クレアはまさに、その10万人に一人の男性とエンカウントしてしまったと言えます。

ノアは20歳の超絶イケメンでモテモテにもかかわらず、同年代の美少女には目もくれずクレア一直線なのです。
クレアを利用したり、脅して金銭を要求したりなどは一切無く、純粋に恋心のみで狂気へと突き進む真正熟女好きと言えます。
ノアはクレアを想うあまり暴走してしてしまうのですが、若気の至りと片付けるにはかなり腰の据わった真剣味が伺え、若い女と浮気した元夫よりマシなのではと思ってしまいます。
クレアと20歳以上年齢が離れているものの、彼ならクレアの老後の世話も喜んでしてくれるのではないでしょうか。

今日も無事に家に帰って午後ローを見れていることに感謝😌です。

総合評価☆☆☆☆☆
ストーリー★
流し見許容度★★★★★
午後ロー親和性★★★★★

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?