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武部南波くんに出会ってしまった桃リボンの話

ドルステの公演終了直後(2022年春ごろ)に勢い任せで書いた文章をちょっとリバイスして残しておこうと思い立ち読み返したらだいぶ恥ずかしくなったのですがやっぱり残しておきたい気持ちが勝ったのでがんばってみます。

これは、ななみくんありがとうのきもちを抱いてしまった行き場のない桃リボンの感情です。
※AWぶち壊します!!!

自己紹介と昔話

自分は『アイドルステージ』シリーズ内の『プレゼント◆5』に登場する四方津睦季さんのファンです。桃リボンを名乗っております。
『プレゼント◆5』の作中で、ムツキさんはアイドルの道を諦め、彼らを支える裏方へと転向する決意をします。

なので、ムツキさんがプレ5のみんなと一緒にパフォーマンスをすることはほとんどなく、ライブ中は、ステージ上のほとんどが「プレ5とムツキさん」という関係性でした。
(ムツキさんはマネージャー的立ち位置なので、そもそもライブパートである2部はほとんどステージに一緒に出てこないような存在)

『プレ◆5』上演当時、ムツキさんのご友人である加藤さんは、最初は若い子たちに距離を置かれている気がする……と怯えつつも(当初は、大先輩だ!と恐れられていたそうです)、それでもプレ5みんなの成長がうれしいと笑顔で語りながら、いろんなお話をしてくれました。
特にオータムライブ、そして名古屋遠征がたのしかったようで、そのころはすっかり仲良くなったメンバー同士の愉快でおもしろいお話もたくさん教えてくれました。
そんな中で、不意に「でもさあ」と、こんなふうに話をされていました。

「ムツキくんもアイドルやってみたかったんじゃないかな~って俺は思ったよ。俺は1回くらいムツキくんも入れてプレゼント◆6っていうのやってもいいんじゃないかなって思ってたけどさ、でもだめだったよね」

そのとき加藤さんがどんな顔をしていたか数年経った今でもよく覚えております。(すみません、おそらく自分に限らず桃リボンってこの話よくしがちで申し訳ないのですが、たぶんそれだけこの発言が衝撃だったので………)
仕方ないってわかっててもやりきれないきもちってある。頭ではわかってても、心が許せないことってある。あるよね。

結局その後も、ムツキさんに会える機会は何度かあれど、彼がプレ5のみんなといっしょに、6人揃って、パフォーマンスを披露するということはありませんでした。結果として、加藤さんがあの日話してくれた、プレゼント◆6は叶わぬ夢でした。

そしてそれから数年後。わたしは、武部南波くんに出会うのです。

武部南波くんとの正面衝突の出会い

クリスマスライブに突然現れた謎の男。
眼鏡をかけカメラを手に持ち、礼儀正しく姿勢は低く。優等生……?と思いきや、躊躇いなく暴力(ゲンコツ)で相方をコントロールするその姿。
え……なに……なんだこいつ……。
本編である一部を見ている間、終始「なに……なんだ……わけわからん……え……でも……好きだ……ななみ……な、ななみ……くん……???」と、脳裏に大量の「???」が浮かぶ状態であっという間に時間が過ぎていったのをよく覚えています。
ななみくん、感情がわけがほんとうにわけわからなくて、意味が分からん。正直いまでも、よくわからん。でもすき。

ちなみに事前情報をな~んにも入れずに暁の章を見に行き、本編で「ななみくん!感情がわからん!好きだ!!!」と確信したわけですが、その後の2部で彼のメンカラがピンクであるとそこで初めて知ってしまったので、まーーーーたピンクを背負った男か~~~~い!!!!と劇場でひとり頭を抱えたのを覚えております。
(当日連番していた友人は、開演前には「プライムーンもみやびも推しはっきり決まってないけど振るなら黄色か青かな~」と話していた自分のペンライトが前触れ無くすべてピンクになっているのを見てどういうこと!?!?!?とびびったそうです。驚かしてすみません)

出会ってしまってからは、あっという間でした。なにもかもが。

伝統工芸アイドルであるGS382が主役である「暁の章」を見に行くにあたり、実は公演が始まるだいぶ前から事前にレンタル着物やさんの予約をしておりまして、友人と一緒に着付けをしてもらう約束をしていました。
その着物屋さんは事前に希望のお着物の色やデザインのイメージを伝えておくことができ、でも当日現物を見て変えてもいいですからね~という設定の場所だったのですが。
自分はまんまと「あの!!!青の着物で予約してたんですが!!!ピンクの着物にしてもいいスか!!!!!!!!帯は緑で!!!!!!!」と当日になって事前イメージとまったく違う色を伝え「ほ、ほんとうにいいんですか!?いったい何があったんですか!?」と店員さんをびびらせてしまう事態に陥りました。だって着たいだろ、推し色の着物を。

こうしてクリスマスライブ期間は、あ~~~これが推しに抱く感情……これが推しと出会ういうことか……と久しぶりにできた「推し」に混乱する日々でした。
いつサンでピンク振ってると「自分!?」とちょっと驚いたあとに、へへ……はにかむのちょ~かわいくて愛し……しかありませんでした。ななみくん、愛しい。

こうしてドルステ世界に、ムツキさんぶりの推しができました。
プレ5が活動休止したあと、今後もうドルステに推しはできないだろうとぼんやりと思っていたので、数年越しに、前触れもなくななみくんと衝突事故を起こしてしまうなんて、まったくもってこれっぽっちも思っていなかったので、本当に、自分がいちばんびっくりしていました。

春の合同ライブ

そして、出会いから季節はあっという間に巡り、2022年5月。合同ライブが始まってしまいます。
事前にあらすじを読んだ時点でなんとな~くそんな気はしていたのですが、ななみくんはキリコくんと共にGS382へ加入し、みやびは5人体制へ。
つまるところ、ピンク色を背負ったアイドルが、プレゼント◆5の系譜を継ぐアイドルグループへ、加入したのでした。

初日、無茶苦茶に泣きました。
もちろんプライムーンや、そしてドルステとのお別れが悲しくて寂しくてというのもありましたが、やっぱりなにより、キリコくんとななみくんが382に入れてほしいと頼むシーンで、ふたりが一歩を踏み出す場面で、深友くんが彼らを受け入れる瞬間で、空に落ちるのイントロを流す所業。
そして、ライブパートで5人そろって空に落ちるを歌う所業。ずるすぎる。ぼろぼろに泣きました。

空に落ちるは、プレ5にとって、ムツキさんにとって、そしてリボンにとって、大切な大切な始まりの曲です。もしかしたら、大切な曲だからこそ、プレ5以外のグループに歌ってほしくないと思っていたリボンの人も多かったのかも。そのくらい大切な曲で。
でも自分はとにかくうれしかった!
こんなふうに、みんなにとって大切な曲を、ななみくんとキリコくんにとって、そしてGS382にとって大切な場面、大切な瞬間に使ってくれて、ほんとーーーにうれしかった。

同時に、その大切な大切な曲で、ピンク色のペンライトを振れている自分がいることに気が付いて、そのことがほんとにほんとにうれしくて、奇跡だと思って、本当に、語彙が足りないのですが、ほんとに、その、すごいことだと思いました。語彙が足りない。
ムツキさんを応援していたあの頃、空落ちも他の曲も、全部「プレ5の5人」の曲だったので、ピンク色のペンライトを振れたことは、カテコやイベントを除けばほとんどありませんでした。
でも、令和になって、2022年になって、今、今この瞬間は、空に落ちるでピンクを振ってもいいんだ!ピンクを振って、それに応えてくれるアイドルがいるんだ!!!その事実がとにかくうれしかったのです。表現が難しいんだけれど、やっと認めてもらえたというか、なんというか。

そしてライブの終盤、5人になった暁のななみくんパートでまた大号泣のオタクしてしまいました。
ななみくんのソロに≪移り行く歴史の中で 受け継がれていくものの尊さ≫という歌詞があります。そこがぶっ刺さりにぶっ刺さり、初日は聴いたとたんにわんわん泣いてしまいました。すまなかった。

382は伝統工芸アイドルで、ななみくん自身も伝統工芸を学び未来に繋いでいく人で、なので文字通りに受け取ればこれは伝統工芸や、文化の継承を表している優等生のななみくんらしい歌詞だなと思うのですが、でもメタ的な受け取り方をすれば、ここのパートから、プレゼント◆5からGS382に受け継がれたいろいろなものを感じ取り、それを「尊さ」と表現してもらえたことが、とてもうれしくて。
初日は、このパートを聴いた瞬間に、走馬灯のようにムツキさんの笑顔が脳裏を駆け巡りました。あ、走馬灯ってほんとにあるんだ~…って真剣に思った。走馬灯、あるんですね。

382が、そしてななみくんが、もしかしたら内田葵くんが≪受け継がれていくものの尊さ≫と思ってくれたもののなかに、プレ5が、ムツキさんが、そしてあのときがんばってがんばってがんばっていた加藤さんの努力が入っていたらいいなって心から思いました。

ムツキさんは確かにあの世界に生きていて存在していて、それを覚えている人がいて、それを受け継ごうとしてくれている後輩もいて、それが今目の前で形になって、自分はそのアイドルに向かってペンライトを振れている。
奇跡だ~!!!!って思いました。何重にも重なった奇跡だと思いました。本気で。きっとムツキさんがピンク色を背負ってくれたから、ななみくんに繋がったものが確かにここにあって、ななみくんは、今この瞬間、それを全身で体現してくれていて。そして、自分はそれを一瞬一瞬受け取っていて。

もちろん、ななみくんや、葵くんが、なにかを言ったわけでも語ったわけでもないので、すべてはオタクの勝手な解釈なのですが。それでも、桃リボンは、そして薄桃撫子は、勝手に勝手に勝手にしあわせになってしまったわけなので……。しあわせでした。本当にしあわせな時間でした。

それでさ、また、382楽曲を踊るななみくんが全力で、全身全霊で、生き生きとパフォーマンスしてくれるもんだから、しあわせじゃないわけがなく……。

もちろん純情レクイエムやSVA校歌を歌うクリスマスのななみくんももちろんもちろん大好きでしたが、382楽曲みたいな曲調とななみくんのダンスに親和性がありすぎて「これこれこれこれ!!!」ってなんべんも頷いてしまいました。
一瞬の止めの美しさと、芸術的な打点の高さを見せる蹴り。すべてが徹頭徹尾良すぎた。そのくせ、懸命に踊っている最中でも、ピンク色のペンライトを見つけると安堵したように、力が抜けたように、へにゃ、ふにゃ、って笑いおる。あまりにも「人間」すぎる。好きだ。好きだ。ななみくんを照らす光のひとつになれていたらこれ以上ない喜びです。
元々「すきだー!」ってしてたのが、382楽曲を全力で踊るところ見てさらに「だいすきだー!!!」になっちまったのでななみくん本当に382に加入してくれてありがとう。

それで終わると思うじゃん。PPPで空落ちまたやるじゃん。

本公演でだいぶ鍛えられたしもう空落ち聞いても大丈夫!と思っていた矢先、プレ5衣装を身に纏ったアキラ師匠が出てきてしまって号泣の末に本当にその場で崩れ落ちるかと思いましたが、幸い、椅子に座っていたので無事でした。PPPがオルスタだったら危なかったですね。

アキラが出てきた瞬間に、またしても走馬灯に襲われたのですが、そのときに思い出したのがかつて加藤さんが話してくれた「プレゼント◆6」への希望でした。

あのときの加藤さんがいつかやってみたいと話してくれたあの頃の希望。赤、黄、紫、青、緑、そしてピンク。6色のペンライトに彩られた客席と、それを浴びて歌って踊る6人のアイドル。

382はプレ5じゃないし、プレ5は382じゃないけれど。それはわかっているけれど。でも、それでも。あの頃の、ムツキさんを応援している自分、見てる~~~!!!???って、思ったわけです。
こういう未来もあるんだよって、ムツキさんがプレ5に入ることはできなかったかもだけれど、でも確かにあのときムツキさんがいたからこそ、ムツキさんが存在していたからこそ、未来では、こんなきれいな6色で照らされたステージが生まれたんだよって、思ったわけです。

ムツキさんが直接救われたわけじゃないと思うけれど。プレゼント◆6は結局叶わなかったけれど、でも、6人の空落ちが、ななみくんが、希望の未来を見せてくれて、自分は、とてもうれしかったのです。うれしかったです。ありがとうございました。
ムツキさんはたしかにあのとき存在していたんだなって、ムツキさんの存在がこうして未来にちゃんとつながったんだって、彼らを見て改めてわかったので。

今回、プレ5初演からずっと連番してくれている友人と一緒に見ることができたのですが「空に落ちるであなたがピンク色を振ってるの見ることができてうれしかったし、隣でそれ見て泣いちゃった」と言ってもらえて、それを聞いて自分もまた泣いたりもしました。
夢が叶ったともまた少し違うのでしょうが、それでも、やっぱり奇跡ってあるよ~!って思った瞬間が何度もあった公演でした。

まとめのようなもの

というわけで。

ムツキさんに出会って始まったドルステ人生。たのしいこともたくさんあり、一方で、ただのおたくながらに悔しい思いをしたことも、何もできずに歯痒い思いをしたことも、何度もありました。
それでも最後、笑って終えることができたのは、やっぱりアイドルのみんなのおかげで。特に、最後までプレ5を背負ってステージに立ってくれたアキラ、そして、ピンク色を継承してくれたななみくんに心から感謝を伝えたいです。いつも、サンキュー!!!!!!!!!

クリスマスのあのときにななみくんに出会って、なにもわからないまま「推しだーーー!!!」と根拠のないままに確信した自分の第6感はどこまでも正しかったと今になって思います。半年間という短い期間でしたが、ななみくんを応援できて本当にたのしかったです。ななみくんに出会えて本当によかったです。ななみくんがアイドルしてくれて本当によかったです。ありがとう!!!

そして、9年もの間、ムツキさんを応援することができて、最後にご本人のお声も聴くことができて、本当にしあわせでした。言い尽くせないほどにしあわせでした。ムツキさんもそうだったらいいな。

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