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輝く宝石をほっとくなんてもったいない

「相談したい事があるのだけれど…」
「その相談事とは…」
「ヘッドハンティングされて、この事務所に来て間もないのだけれど、
ここの子達って、一体何を目標にしてるんだろうって…」
「まあ、人それぞれじゃないかなぁ…」
「一人でも明確にしている子からでも順に少しずつ始めていきたいんだよね。」
「タレント…声優…シンガー…イラストレーター等々希望はヒアリングしてますよ。」
「そのプロジェクト毎の希望メンバーリストアップをお願いしたいのです。
勿論、第一希望優先でね。とにもかくにも、先ずは、何がしたいのかを把握しておきたいのよ。
その上で、何が出来るかは深掘りしてみないと分からないけど…
そのスタートラインを明確にしておかないと色々と…ぼやけてしまうのよ…
そして、最初の目的地を設定しないことには次に歩き出す事も出来ない…」
「彼らが抱えている戸惑いも含めて、ここの子達の今の声が聴きたいのですね…」
「そうよ。急かす事はしない…しても目的地が決まっていない状況では、思うように進む訳でもないからね。」
「そうですね。教える側に立つにしても、一緒に勉強していくにしても、
必要な資料とか資材を集めなければ行けませんし…」
「当てずっぽうでやる訳にはいかないの…
この頃は、タレント育成過程を公開しながら、プロデュースするのも結構、多いの。
私の次に…この業界に入って一緒に仕事する人達に、一つのマネジメントモデルを提案・提供していきたいのよ。
だって、こんなにもキラキラしたものに関わるなんて、これ以上に素敵な仕事…私は知らないわ。」
「いつになく、目がギラギラしてますね。」
「ギラギラ?私ったら邪念が混ざっているわね…でもそれくらい私や周りを突き動かすものが欲しいのよ。
改めて言っておくわ。
私の目標は、『私と関わっていく存在を感動させ、輝かせる』事。
これが至上命題よ。」
「なんで、そんなにも入れ込んでいるんですか?」
「自分でも説明しきる自信はないわ。
でも、今までほったらかしにされていた原石を少しでも拾い上げて磨いていく事が面白いと感じてしまったのは本当よ。
そして、これから繰り返し言っていくけど…私が掲げる当面の目標を二つ。
『社会が抱えている課題を改善する事に貢献する』
『私たちが活動する事で、関わる人達を感動させていく』
これは、譲れないわ。
その目標の為に、今、私たちが出来る事の棚卸しが出来てないから困っているのだけど…
終業時刻も過ぎたし、もう、今日はみんな帰ってしまったから聞きようがないわね。
しょうがないわね。来週あさイチで朝礼でメッセージ発信するわ。
その為のメール書いておくから、グループLINEにシェアしといてね。」
「了解しました。今日も業務終了ですね。お疲れ様です。」

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