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映画『オデッセイ』のサントラが紡ぐ、希望の旋律

タイトル:「オデッセイ」
監督:リドリー・スコット
音楽:ハリー・グレッグソン=ウイリアムズ


こんにちは、学生時代からリドリー・スコット監督の映画が、大好きな私ですが、今日は映画『オデッセイ』のサントラについてお話ししたいと思います。この映画、マット・デイモン演じるマークが火星に取り残されるという、思わぬ展開から始まります。この予期せぬ事態の緊張感を、サントラは見事に表現しています。

火星は、地球から2億2千キロ以上離れているそうで、次の探査船が到着するのが4年後という設定です。通信も電波では片道40分以上かかるそうです。無人島よりもずっと孤独な時空間に離れ、ほとんど資源もない火星で4年を生き延びなければなりません。そんな映画です。

音楽は、日本のゲームを手がけたこともあるハリー・グレッグソン=ウイリアムズ。知的で静かなサウンドが、映画のテーマとマッチしていて素晴らしいと思いました。

何より、このサントラの特徴は、大作映画にありがちな大袈裟な表現を避けている点です。映画の雰囲気を邪魔せず、むしろその繊細なタッチで物語の感情を豊かにしています。特に印象的なのは、一人火星に取り残された主人公の孤独と寂しい心情を繊細なタッチで表現しているところです。

私が特に気に入っているシーンは、主人公が初めて「水」を作る場面です。水がなければ、何もはじまらないのです。科学者である主人公が、ロケットの残骸から部品をひとつひとつ集め、水素と酸素を混ぜ合わせて「水」を生成します。日めくりのカレンダーをめくっていく、よくある映像的手法のあのカット割りですが、その後ろではじまるそのシーンのBGM曲は、小さな音量から徐々に何かがはじまっていくシーン。その「Making the Water」というその曲を聴くだけでそのシーンが蘇ります。主人公の何もないところから水が少しずつできてあがる、その気持ちが高まる気持ちをとてもよく表現していると思うのです。

映画を全体を通してこのサントラは、単なる背景音楽を超え、物語の一部として重要な役割を果たしています。サントラは映画が持つテーマ性、つまり人類の叡智と決して諦めない希望を見事に表現しているのです。

皆さんも、この素晴らしいサントラを聴きながら、映画の世界にもう一度浸ってみてはいかがでしょうか。そして、私たち人間が、過酷な状況でも生きる希望があれば、無限の可能性を引き出せる力を持っているということを思い出してください。

映画本編はAmazon Prime Videoでご覧になれます。
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それでは、楽しんで!
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