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シン「長老」宣言^^

 ミステリーファンにとってはなんとも格好の題材!

 本業筋ではないとしても…
   この胡錦濤強制排除劇は当初から事前に企図されていたのではあるまいか。

 北戴河を経て合意確認されていた中央委選出予定者名簿をなんらの相談もなく、こっそり評決段階前に差し替える?
 卑怯千万どころか、従来の慣行を無視した文字通り規則違反の横紙破り、これを知れば胡錦濤がなんらかの不満を訴えるのは必定。胡錦濤に何か動きあれば、主席団席から排除せよといった画策が軍師、王滬寧あたりの主導で事前にめぐらされていたのではないだろうか。

 不満の表明といった発言を胡錦濤が求めるとか、はたまた最悪ケースとして「満場一致」を原則とする挙手評決場面で胡錦濤がひとり手を挙げないとあっては、それこそ「陳少敏事件」(cf. 全国総工会副主席の陳少敏は劉少奇の党籍剥奪決議にひとり挙手せず、不賛成を貫いた)の再来!そうした「不都合な情景」を避けるべく、胡錦濤を退席させるべしというシナリオがあったのではとも推測される。

 

 無論、海外メディアがカメラを構える面前でこうした前代未聞の場面が展開されるとあっては、それ見たことかとばかりに海外メディアが習近平政権の脆弱性をあげつらうであろうことも十分予想される。だが、そうした「不都合」よりも、党史における「第二の陳少敏」というヨリ大きな「不都合」の出来回避を選択したのではあるまいか。こうした演出は胡錦濤を除き主席団に浸透されており、退出劇に際しての李国強、汪洋ら列席者の「我関せず焉」といった一斉の《麻木》ぶりにそれがうかがわれる。今回常務委に昇進した習近平懐刀の丁薛祥が事前に大会関係者に対して「何が起きようとも習近平が立ち上がる前に離席することなかれ」と通達していたとも伝えられているのも傍証か。

 年長者への敬意、それどころか前任総書記という大長老への配慮といったものは微塵もみられない歴史的情景ではあった。元老の政治的影響圏を脱し、長老政治との訣別を宣言する…実はこれこそが胡錦濤排除劇の真相ではあるまいか。

 ミステリーファンの妄想はとまらない^^

以下、蛇足^^

 それにしても、退出劇の発端となったのはあの紅色文件挟だが、ひとり胡錦濤あてには元来のオリジナル名簿を置いておけばよかったのではないか。所詮はパーキンソン病を患い、時に認知症状さえ出る80歳の老人、気づく前に評決してしまえば…といった選択も可能のハズだが、やはり万が一にも「第二の陳少敏」事件を避けるべしとの判断が優先されたのであろう。

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