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私を生きる 〜 涙のわけ 〜

2024年1月10日

昨日はホルモン療法開始後初の受診だった。
正月&連休明けだったので、病院は大混雑。(働く人たち・・・お疲れ様です・・・)

どうしても不安が拭えない自分の気持ち。
通っている病院はがん拠点病院でもあるので、がんについて相談する場所がいくつかある。「やっぱり個別に話を聞いてもらおう」と決意し、相談支援センターへ。早速、今日の受診後に面談をしてくれることになった。

まずは受診。
血液検査の結果が出てからだったので、1時間半ほど押してしまった。
主治医から、血液検査の結果を聞く。肝数値もよく、腫瘍マーカーも正常値に入っているとのこと。90日分の薬を出してもらうことになり、今後の検査予定についても聞いてちょっと見通しができ、安心した。

「他に気になることはありませんか?」

「先生、ずっと気になっていることがあって・・。喉の奥にずっと何か詰まっているんです。薬が始まってからということではなくて、癌とわかってから。だから精神的なものだとわかっているんです。。。リンパ節への転移もなく検査でも何もなかったので他にガンはないことはわかっているんです。。。」

私が言葉に詰まると先生から「精神的にそういうことが起きることはあるようです。でも何もないか心配になりますよね。もしよければ耳鼻咽喉科へ紹介しますが、受診してみますか?」と話してくれた。

「お願いします」
私の気持ちが少し軽くなったことは間違いない。
来週に受診を入れてもらうことができた。

受診を終えて、相談センターへ。相談役の看護師長さんが対応してくれた。
先生が耳鼻科を紹介してくれたこともあり、予約を入れた時よりかなり気持ちが楽になったことも伝えた。

「よかったですね。機能的に何もないと分かれば安心できるし、そしたらあとは気分的なことかなってちゃんと思えるもんね」

その通りだと思った。気分的なものならば気にしなければいいだけってちゃんと自信持って思える。乳がんの時に痛い目にあったじゃないか・・・自己判断して数ヶ月も放置していたんだから・・。

看護師長さんに話をしていくうちに私が何に不安になっているのか、私自身に見え始め、言葉にすることができた。

「私・・・最初は悪性度が高いので抗がん剤治療もあるかもと言われました。でも検査して、遺伝子検査もして、最終的にはホルモン療法だけになりました。抗がん剤治療はしたくない。やらなくていいならやりたくない。でも、やらなかったから転移したり再発するんじゃないかって怖いんです。でも、これを友達や家族に伝えても誰もわかってくれない。『抗がん剤やらなくてよかった』ってそのことだけ。やらなくてよかったんだけど、やらない選択をしたことが不安なんです。」

そう伝えると、涙が溢れてしまった。
看護師長さんは「そうだったんだね。不安だったね」
そう話してから、この病院で治療方針が決まる流れを教えてくれた。
「だからね、全国のさまざまなデーターをもとに、最も最善だと思われる方法が選択されているんです。だから、今は、その方法を信じていくしかないと思うよ。大丈夫かな?」

安心したとは言えないが、今まで不安だった気持ちをちゃんと受け止めてもらえたことが嬉しかったし、ほっとした。薬を飲み続け、定期検査を忘れずに実施していこうと思えた。

とても疲れた一日だったが、不安な気持ちを少し解消できた一日だった。
いつも溢れ出す「涙のわけ」をちゃんとわかってもらえてよかった。

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