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シン・仮面ライダーにハマった無知オタクがminolta16Pを購入した記録

はじめに

まずはシン・仮面ライダーの放映お疲れさまでした。
3月17日の最速上映で初めて観た時の衝撃を忘れられず、終映まで28回映画館に足を運びました。特に最終日はいてもたってもいられずに朝昼晩と品川・丸の内・池袋をハシゴしました。
「こんなに夢中になった映画は人生で初めて」の記録をダブルスコアで塗り替えて堂々の一位に輝いています。
一秒でも早く円盤とサブスクの情報が出ることを切に願いながら予約したS.H.Figuartsたちやフィグゼロが届くのを待っています。
さて、シン・仮面ライダーといえばシン・仮面ライダーカードというコレクションアイテムも登場しました。裏面には幻覚と裏設定の狭間のようなテキストが掲載されているのですが、そこで一文字隼人のカメラはminolta16Pであるという情報が載っていました。
minolta16P(minolta16 model-P)は実在するカメラ。購入もそこまで難しくない、となれば作品に対する情熱の発散場所を求めるオタクは当然購入します。しました。

石ノ森萬画記念館で一文字の衣装と撮ったminolta16Pくん

で、カメラを買ったとなると当然撮影にも興味を持ちました。
しかし50年ほど前のカメラ且つ色々特殊なカメラということで一筋縄ではいかなそう…と思いつつ、色々手を尽くして先日印画紙へのプリントまでこぎつけました。
せっかくなのでその過程を残しておこうと思います。
なんかどうもまた別のminolta16Pらしいという話も聞いたのですが、まあ…ええか……!の精神でやり切りました。
多分シンカメきっかけでカメラ買ってる人たち大多数と同じカメラだと思うので、minolta16Pで撮影してみたいんだよな~という人の参考になれば幸いです。
ちなみに過去のカメラ使用歴は古の写ルンですと10年以上前のコンデジで、以降はずっとスマホです。
長い前置きはここまでです。

①本体の購入

ヤフオクやメルカリなど入手方法は色々ありますが、私はサンライズカメラさんで出品されていたものを購入させて頂きました。
購入をした段階では資料として見るだけにするつもりだったのですが、動作確認品だったこともあり前述の通り撮影したい欲が出てきたので、購入にあたってのやり取りをする際にフィルムについての質問をさせていただきました。
ガチ素人質問に丁寧に応じてくださり、フィルムとマガジンの入手方法を教えてくださいました。本当にありがとうございます。
本体の購入時には、そのカメラがジャンク品でないか、きちんと動作確認されているものか留意して購入するのをオススメします。

②フィルムパトローネとフィルムの入手

パトローネかマガジンか未だにふわふわしてるんですが今回はパトローネで統一します。違ったらすみません。
minolta16Pに対応するフィルムパトローネはヤフオクで落札。
中に入っているフィルムも40年くらい前のもので当然使用期限が切れているので、かわうそ商店さんで使用期限内の新しいフィルムを購入。
購入したのはOWROの16mmダブルパーフォレーションフィルム。

たまにヤフオクで見かける

③フィルムの詰め替え

minolta16Pのフィルム入れ替えについて説明している個人ブログやYoutubeを見ながら手順の確認をしつつ準備。

〇用意したもの
・ダークバッグ 手元が隠れる程度の小さい暗室みたいなやつ
・白手袋 フィルムに指紋をつけないため
・はさみ フィルムを切る(当然)
・テープ パトローネとフィルムの端を固定するためにあらかじめ小さく切っておく

古いフィルムはダークバッグの表面に張り付けて、バッグの中でフィルムを切る時の長さの比較に使いました。
あとはとにかく手探りの作業です。普通に暗室が使える環境なら暗室を使った方が絶対に良いと思います。本当に見えないのでしんどい。
古いフィルムが入っていた状態の写真を確認しながら巻いたのですが、結論から言うと撮影は失敗しました。(後述)

別日に撮った感光済みフィルムを装填した写真

④撮影

本体に入れたらとにかく撮影。
何せ撮れているかどうかもわからないので高揚に任せて写真を撮りまくりました。この時間が一番楽しかったです。
成功したネガを後から数えたら大体24枚撮りでした。その中でも両端はほぼ撮れていないに等しいので実質15枚撮りくらい。
最初と最後の各5枚くらいは捨てとして考えておくとあとでへこまなそうだなと思いました。(多分個体差があります)
GW期間宮城~青森の旅行の予定が元々あったため、石巻に赴いて石ノ森萬画記念館で一文字の衣装を撮ったり庵野秀明展の撮影可ブースを撮ったり、後日行った久津間海岸で撮影していたのですが、結果的には全部消えました。諸行無常。

石ノ森萬画記念館の仮面ライダーエリア
おなじみ木更津市久津間海岸潮干狩場(朝8時)

⑤現像

セルフ現像するための知識や設備が無いためレトロエンタープライズさんに依頼しました。
一回5500円(送料別)です。
一週間くらいで結果の連絡と返送がありました。
そこで初めて、フィルムが真っ白or真っ黒だったのを知ります。
真っ黒は単純に何も撮れていないところ、真っ白は感光していた部分です。

戻ってきたフィルム。大体黒い。

🔺フィルムの再詰め替え

原因はフィルムの詰め替え時にあったんだろうなと思いつつ、理由がわからなかったためちょっと寝かせておいたのですが、その間にまたフィルムパトローネを購入しました。
届いた新品のフィルムを開封した際に、もしかしてフィルムを装填する方向が逆だったんじゃない?と思い当たりました。
本来は撮影済みのフィルムを巻いていくはずの場所に最初からフィルムを全て入れてしまっていたというあまりにしょうもない凡ミスの可能性が浮上しました。正解だった。
そのため絵に描いて注釈を入れたものを見ながら作業。
結果は無事撮影成功していました。

⑥プリント

現像が成功となったら今度は当然プリントなのですが、これもやっぱり受けてくれる店舗は多分ない。ので、セルフプリントです。
DARKROOM CAFEさんという四ツ谷三丁目にある暗室のレンタルを行っている場所にお邪魔しました。

〇持ち物
・現像済みネガフィルム
・印画紙 Silversaltさんで購入しました
・エプロン

あまりに知識が無いズブの素人なのに妙にコアなフィルムを持って行ったので大変お手数をおかけしました。
2時間程度の滞在で付きっ切りでご指導いただきながら印画紙にプリント。
印画紙に初めて画が浮き上がってきたのを目の当たりにした瞬間はめちゃくちゃ興奮しました。
現像が成功したネガを見たときも興奮しましたが、実際に紙にプリントされたものを見たときの喜びはひとしおです。

改めて訪れた久津間(夕方)

おわりに

本気のズブの素人だったので色々な方のご助力を頂きながらここまでこぎつけました。特に色々教えてくださったサンライズカメラさん、DARKROOM CAFEさん、本当にありがとうございました。
ネットを探してもそもそも何を揃えたらいいのか?等の情報が無かったので、同じような人の助けになればいいなと思って書いています。
最後に今回かかったおおよその費用だけ残します。

・minolta16P本体 5700円(時価)
・フィルムパトローネ 3本で4000円くらい(時価)
・フィルム 2500円
・ダークバッグ 3000円
・乾燥剤(カメラとフィルムの保管用) 1000円くらい
・フィルム現像代 5500*2=11000円
・印画紙(25枚入り2パック) 2500円
・暗室レンタルと指導代 4200円
併せて33900円

カメラ購入から印画紙へのプリントまで約2か月かかりましたが本当に楽しかったので、聖地巡礼等考えている方はご一緒にどうですか。
私も未現像のフィルムにTOEI丸の内の横長ポスターの写真が入っているので、次はその現像に向けてフィルムを埋めます。



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