副露に対するレンジの話
銀貨先生のとあるツイートがきっかけです。
仕掛けの間合いの話、ちゃんと言語化しようとするとめちゃむずいんだけど、よく鳴く人は大体共通した感覚ありそうな気がする。カンチャンをチー、役牌をポン、両面でロンって言いたいよね。役牌をポン、両面をチーで愚形残りもやるにはやるけど残ってる愚形が全方位安全ブロックだったりしない?
— 銀貨先生@るなすぺ (@ginka1108) May 8, 2023
確かに仕掛けは急所を鳴くイメージですが鳴く判断というのは徐々に実践で学んでいき人々によってその判断が変わる要素でもあります。
しかし急所というのはカンチャン・ペンチャンというだけでなく、役で合ったり聴牌速度であったり形だけの問題ではないというのも難しい点です。
長々と書いても読みにくいだけですので先に考察だけ書いておきます。
安い仕掛けは1副露で降りる選択ができる牌を3枚なくしているので、鳴いた後降り切れるように2~3枚安全ないし安全そうな牌を持って進行しよう
というのが言語化として副露をしている際意識して進めている項目なのかと考察しました。
自身が1000点、2000点の手ということは他家にドラや赤のような打点上昇の牌が分散されていることが多く、立直に対して勝負することが見合わないことが多いです。
対局者の高打点を潰すために副露で流すというのも立派な戦略であるため副露をいれるものの、鳴いたら全部勝負に行かなければいけない訳でありません。
そのため降りる、無いし回る牌を抱えながら安全に進行するわけですが、ただ降りるだけではノーテン罰符で局収支がマイナスとなってしまいます。
ですので可能であれば安全に聴牌を目指したいです。
面子を中抜きすると聴牌を取り切れるパターンが少なくなりますが
・最終の待ちである塔子が他家に安全に進行できる
・雀頭が安全牌である
これらの要素は聴牌復活率も高く、低打点の副露進行の基準になると思われます。特に雀頭が安全牌であるという点が、1枚目の役牌をスルーし愚形を副露する、という選択へつながりやすいのだと推測しました。
ここからは実践で見つけた副露判断を元にパターンを見つけて行こうと思います。
・安い仕掛け出し(急所が役)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105118506/picture_pc_2b1b4cb54bdd34fb92995675ae0e719f.png?width=800)
上記のパターンですと、發は2枚目ですし副露しない選択を取れば相当遠回りになりそうですので渋々ポンといった形です。
本来であればくっつきで強い7pは残したいところですが、9p2枚使っていていささか微妙です。
この時の安全牌を考えてみましょう。
下家の親
1枚切れの東、自風の北は切りやすい。
対面
東、1sが安牌、自風の北は切りやすい。
上家
索子は切りやすい、東は切りやすい。
と比較的安全に進めれる上、上家の捨て牌が索子を不要としており比較的鳴きやすい形となっております。親番に対しては微妙かもしれませんが、安全牌を2枚〜3枚確保している型であると考えることができます。
・安い仕掛け出し(急所が待ち)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105119056/picture_pc_44bc05186dd0538670efd1abc1bdc5d1.png?width=800)
一盃口の形の7sをチーした形になります。
断么九も見えるので急いだ副露に見えるかと思いますが、自身で1枚使っている7sをスルーすると愚形残り2枚の7s待ちは厳しく、聴牌しても断么九一盃口、1p引きは一盃口のみ1300点です。であればスルーよりは聴牌のほうがマシという考えでチーしています。
この場合を見てみましょう。
下家の親に対して
安牌なし
対面
に対して8s、4pの早さから2pが少し安全そう
上家
中筋4mは通せそう、7sは安牌
と親番に対してのみノーガードとなっています。そのため3-6mだと確定で断么九になりますが3pが3枚壁であり、多少全体に切りやすく多面待ちである2p-4pの待ちどりをしています。
・安い仕掛け出し(急所が速度+親番)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105123432/picture_pc_88fcd96e66799c6f0667315cc00e2204.png?width=800)
相当せってる南3の親番で、可能であれば聴牌したいが愚形2箇所残りの手では押し返せないため副露したパターン。何もしなければ他家から立直が入りそうだったのでのみ手でも副露していきました。
この場合を見てみましょう。
下家対して
9mと自風東
対面
1m、9m、自風東
上家
5m、3m、自風東
と立直がきても最悪降りきれそうですし、4m、2mも上家から出てきてもおかしくない捨て牌のように見えます。こちらものみ手を安全に進行していると思われます。
・安い仕掛け出し(安牌として役牌を残すパターン)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105127463/picture_pc_bbbf13b52383c9b9fabeb7a8974f202f.png?width=800)
おそらく一番やる副露の仕掛け出しかと思います。愚形残り二向聴とはいえ、ドラが使えれば3900点も見えます。最悪123sが埋まっても東赤の2000点あるので悪くない収支ですね。
この場合の手牌として
下家に対して
東2枚、1p2枚
親の対面
東2枚、1s1枚
上家
東2枚、2pの早さから1pも通しやすい
と言った安全度もかなり確保されている仕掛けになります。
逆に高打点の場合はどうでしょうか。この場合はあまり安全を考慮することはなく、和了しやすさを取ると思われます。
しかしここまでは比較的鳴きやすい手順であったと思いますので、ここから応用編に行こうと思います。
・急所だらけなのでチー
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この手はドラ3もあり和了したい手ではありますがあまりにも急所が多いです。
しかしこの789mをチーしていくことにより
・西(一応中)の役牌バック
・789三色
という役がつく可能性もあります。
自身がドラ3枚持っており、手牌も端によってることから仮に成功しなくても手牌の守備力も確保される手になります。
そうはいっても中々そう都合良くはいきませんが
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意外とこういう手も勝負手になったりします。
・手牌が苦しいので副露をいれつつ鳴ける手役を目指していく
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105153993/picture_pc_344c27596c1f119ced1be618fa818199.png?width=800)
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105153996/picture_pc_3e2d82986e9c1d7dc52f68bc8c39fe9e.png?width=800)
どのみち手配はカンチャンしか無く手配価値も低いです。
であれば安全に進めつつ
・混一色
・対々和
・役牌
・混全帯么九
と4種類の受けを考えてながら進行ができます。萬子以外の456の2筋の牌を切れるため、全く進まなくても守備力を確保しながら進めることが出来ます。
皆さんも是非副露で最終形を自由に考えて、引けたらラッキー引けなかったら降りたらいいやというポジティブな鳴きも取り入れてみてはいかがでしょうか
おまけ
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/105162885/picture_pc_f3856125ef120c85968f109ddc4bddde.png?width=800)
先ほどの仕掛けもこんなに勝負できる手になります!皆さん是非積極的に仕掛けていきましょう!
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