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【ネタバレあり】無職転生-異世界行ったら本気だす- 考察-14 ジークフリート伝説とジークハルトとの関連性について

無職転生ファンの皆さんこんにちは。
本稿では、甲龍暦500年以降重要な人物の一角となると思われるジークハルトを、その名前の由来となった現実世界のジークフリートの物語を元に考察していきます。
まだ無職転生をお読みでない方は、ブラウザバックし、まず作品をお読みいただくことを強く推奨します。ネタバレなしで物語の展開をお楽しみください。非常に面白い物語展開で、また人生観について一考する作品です。
よろしくお願いします。
最終的には原作者の方がどういう構想を練っているかによるので、あくまでモチーフではないか、という程度でお遊び半分でご覧いただきたいことと、世界を見渡せば伝説はおよそ似通った話も多いことをご理解しご覧いただきたいと思います。当稿では石川栄作著「ジークフリート伝説」を元にしています。

六面世界のジークハルト

 無職転生の舞台である六面世界の中でのジークハルトは、ルーデウスとシルフィエットの子。ルーデウスの二男。名前の由来は前世の男が前世での英雄ジークフリートをあやかって名づけた。奇しくも身体的特徴も似かよっており頑強で腕力が生まれつき強く、大剣を軽々と操るほど。
ペルギウス「ふむ……緑の髪に、やや尖った耳。閃光のような目、だが優しい印象も受ける、良い子だな」(原作235話)
 正義のヒーローに憧れ幼少期に剣術を北神3世アレクサンダーから、また親から魔術を学ぶ。アスラ王立学校に進学しパックス2世と出会い学友となる。
 実力は19歳で北神流北帝。無詠唱魔術も操る。パックス2世の野望を叶えるため付き従い、七代列強第五位「死神」をランドルフ・マリーアンから受け継いだ。
 ジョブレスオブリージュ最終話時点の暦は不明。しかし甲龍暦500年に達せずその付近と考えた場合、ジークハルトは480年で51歳、490年で61歳。シルフィエットと同等程度の寿命とした場合、シルフィエットが74歳で40代くらいの見た目のようなので顔に無数の傷跡、甲冑や剣にも傷がついている歴戦の勇士で荘厳だが優しさも垣間見える30代半ばという見た目か。

 無職転生は、原作者が構想する六面世界の物語では未だ未公開である本編のスピンオフの位置づけであり、六面世界固有の種族であるスペルド族も無職転生編で活躍したルイジェルド・スペルディアより先にその子のルイシェリア・スペルディアがキャラクターとして思いついた(感想返し20150523)とのことで物語の一応の結末のときのキャラクターが先に生まれたのではないかということから、筆者の推測であるがジークハルトもルーデウスより先に生まれたかもしれない。

ジークフリート伝説

 ジークフリートは、「ニーベルンゲンの歌」という叙事詩に登場する。発祥はゲルマン、現在のドイツであるといわれる。古くは5世紀から6世紀にかけて起こった歴史的な出来事や人物が含まれているそうである。
 それがドイツのみならず、欧州各地で時代、文化と融合し様々な物語がみられる。北欧神話の「ヴォルスンガ・サガ」、ノルウェーの「ティードレクス・サガ」など。ドイツ地方でも中世の騎士文化との融合やリヒャルト・ワーグナーというオペラ作家による作品「指環」があり、これまでの物語からさらに独創性が強くみられるジークフリートの物語が描かれている。日本でも催されたことがあるようだ。ちなみに無職転生アニメ第2期0話ではオペラが催されていた。
 ジークフリート伝説がどういったものかは、日本の日本武尊(ヤマトタケルノミコト)のような英雄伝と思っていただくとわかりやすいか。
 筆者の推察であるが無職転生の原作者はおそらくリヒャルト・ワーグナーの「指環」のジークフリートをジークハルトのモチーフにしているのではないかと思われる。その出来事をパズルのピースにして六面世界のいたるところに散りばめていると思われる。以下では指環のジークフリートに沿っていく。
 なお、指環における人物名は勝手ながら筆者の耳ざわりがよい人物名で表記している。ジークフリートは別名にシグルズ、ジグルト、ジーフリトという表記名がある。同じくヴォータン=オーディン、ファフナー=ファフニールなどとさせてもらった。またジークフリートの得物・ノートゥングはバルムンクと表記する。(アトラス社の影響をモロに受けていますね)

 ただ筆者はジークフリート伝説も初めてだったので一見では理解できなかった。
 事実誤認があった場合はご指摘いただきたい。

人物紹介

 新国立劇場サイト(https://www.nntt.jac.go.jp/opera/siegfried/guide.html)に相関図があるため関係を比較的わかりやすいように引用させていただく。こちらを確認されたい。

ジークフリート:物語の英雄的人物。神オーディンを祖父にもち、父ジークムントと母ジークリンデの子。この夫婦は兄妹であるそう。頑強で腕力が生まれつき強い。竜・ファフニールの竜退治の際、全身に竜の血を浴び身体中が角質に覆われ傷つけられない不死身とされた。しかし両肩の間の一か所のみ血を浴びなかったためか急所となっている。ブリュンヒルトとグンテルに謀殺された。
小人ミーメ:ジークフリートの養父。粗野なジークフリートとの親子仲は険悪で、ミーメはジークフリートの竜退治の際、竜の財宝を横取りするためジークフリート謀殺を図る。
ブリュンヒルト:美貌と武勇を兼ね備えたワルキューレ(ヴァルキュリア)の一人。ワルキューレはオーディンを父にもつ女性の集団といわれる。ハーゲンの謀略によりジークフリート謀殺にあたりその急所をハーゲンに伝えた。
クリームヒルト:グンテルの妹で絶世の美女とされる。ジークフリートの妻となる。
グンテル:クリームヒルトの兄でジークフリートの義兄にあたる。ジークフリート暗殺の首謀者。
残忍なハーゲン:ジークフリートがもつ絶大な力をもつ指環を狙うジークフリート暗殺の実行者。

ジークフリートの物語の概要

 ジークフリートは、神オーディンと人間の女性との間にジークムント・ジークリンデという兄妹が生まれ、その二人の子とされる。オーディンの孫にあたる。
 物語により展開が分かれるが、孤児となり妖精の鍛冶屋(小人ミーメとも)に拾われて育てられ、大きくなったが自身とミーメが全く似ておらずたびたび衝突。親子仲は険悪であった。
 ジークフリートは故郷を旅立つとき竜と財宝の存在を知り竜退治に赴く。財宝というのは、無限の力と世界を手に入れるといわれる「指環」である。ジークフリートはその指環の効果を知らない。ミーメに武器を打たせたがすぐに壊れ自分で打ち直しバルムンクを作る。竜を殺したときに竜の血を全身に浴び、身体が甲殻に覆われ、後に不死身といわれる。身体が頑強で剛腕に加え不死身と、英雄的人物の誕生である。その際、小鳥がさえずる言葉を理解することができ、ミーメがジークフリートを殺し竜が守っていた財宝を横取りしようとしていると聞き激昂、本当にジークフリート殺害を企むミーメに先手をうちこれを殺した。
 一段落ついて、ジークフリートは小鳥に次はなにをすべきか聞く。小鳥はブリュンヒルトの存在を教え案内する。ジークフリートは案内のままにブリュンヒルトの元へ向かい、炎の壁などの勇者でなければ突破できない試練を乗り越え、ブリュンヒルトのもとへ無事辿り着き、オーディンにより眠っていた彼女を起こし、愛し合う。このときジークフリートは財宝である指環をブリュンヒルトに贈った。翌日、ジークフリートは新たな冒険を求めて旅をせねばならず、二人はしばしの別れを告げ合う。
 その後、ジークフリートは旅の中でライン河畔ヴォルムスの国のグンテルの元へ向かう。グンテルの異父兄弟のハーゲンは指環の効果を知っており、それを奪う目的でグンテルにジークフリートを招かせた。ハーゲンはジークハルトに指環のことを聞き、ブリュンヒルトが持っていると確認すると、グンテルにブリュンヒルトのことを話し妻に迎え入れさせようと画策、妹のクリームヒルトとジークフリートを結び付けようとし、また忘れ薬を使いジークフリートに過去の女性を忘れさせクリームヒルトを惚れさせようと策略を図る。忘れ薬によりクリームヒルトを見初めたジークフリートは、グンテルがブリュンヒルトを妻に迎えたいことを聞き、ブリュンヒルトがいる場所までの案内をする。
 グンテルはジークフリートを連れ、彼女の元へ向かった。城にたどり着きグンテルは炎の壁を越えようとするがどうしても越えることができず、従者のジークフリートはグンテルに姿を化かし(ニーベルンゲンの歌では着用物や紋章などの身分の証がついたものを交換した?ワーグナーでは魔法の頭巾により変身した)し炎の壁を越えようとすると壁が消え去った。ジークフリートはブリュンヒルトの前に立ち、グンテルと名乗り妻にしたいと宣言した。が、ブリュンヒルトはジークフリートが帰ってきたと思っていたのに別人であったので激しく抵抗した。しかしジークフリートの前に抵抗もむなしく指環を抜き取られ泣く泣く従うことになった。そしてジークフリートはグンテルの姿でブリュンヒルトのそばで寝たが、抜き身の剣を二人の間に置いた。これは貞操を大切に守るという象徴である。ジークフリートはブリュンヒルトを連れグンテルの元へ戻った。グンテルの国ヴォルムスへ戻るとグンテルとブリュンヒルトの婚礼の宴が催され、この時、ブリュンヒルトは青ざめたままであったが、ジークフリートと呼ばれていたのを聞き顔を上げるとジークフリートは妻クリームヒルトとともにいたため驚きを隠せなかった。また指環をジークフリート自身が着けていたことを目の当たりにし、ジークフリートにグンテルからもらったのか、グンテルに指環をどうしたのか聞いたが、グンテルは指環のことを知らないので答えられず、ジークフリートは指環をブリュンヒルトに贈ったことも忘れていたのか定かでないが竜退治で得たものだと答えた。
 ブリュンヒルトはジークフリートが忘れ薬を飲まされていることを知らず、彼と愛し合ったことを公然に叫んだ。これはグンテルらと会う前のことで忘れ薬を飲んだあとのことではない。しかしグンテルはジークフリートがブリュンヒルトを連れて戻ってくるときに不貞を働いたのかと疑い、クリームヒルトへもまた裏切りとなる。ジークフリートは身の潔白を誓い、クリームヒルトを伴って立ち去る。その場に残されたグンテル、ブリュンヒルト、ハーゲンの三人であるが、グンテルとブリュンヒルトは沈み込んでいるところへハーゲンがブリュンヒルトへジークフリート暗殺をそそのかす。
 ハーゲンはブリュンヒルトからジークフリートの弱点を聞き出し、暗殺の計画を練り、当日、森で狩りをしているときにジークフリートの背後から槍で暗殺することに成功した。
 
 できる限り物事の前後関係は連なるようにまとめたが、オーディンのこと、ワーグナーの独創性で追加された指環のことなどかなり端折っているため、詳しくは本書を確認されたい。またワーグナーも独自の創作の結構な数を物語の中に取り入れている。

モチーフとなっているとおぼしき事柄

 ここからは、別稿で書いているとおり筆者が予想している「ジークハルトの子が魔神ラプラスだった場合」を原則として書く。

ジークフリート:武勇に優れ剛力。ジークフリートは非業の死を迎えたが、ジークハルトは果たして。ムーングリッターのモチーフはジークフリートの得物・バルムンクと思われる。バルムンクは装飾のついた幅広の剣で、刀身の長さなどの他の詳細はない。が、ニーベルンゲンが北欧文化に融合した物語ヴォルスンガ・サガでは神オーディンがジークフリートに与えた剣グラムがバルムンクのモデルとなっているようで、一般的に盾と共に扱う片手剣がおよそ80から100センチほどであるのに対しグラムは140センチと1.5倍も大きく、両手剣ツヴァイヘンダーが160センチ前後のようで、ジークフリートは剛腕であったことから盾を持ちながら両手剣ほどの長さを片手で扱ったということか。バルムンクが大剣かは不明。

竜殺しの英雄:ジークフリートの二つ名。魔神殺しの三英雄のモチーフであろうと思われる。魔神ラプラスも技神ラプラスと分かれる前は龍であったことから。

魔神ラプラス:ジークフリートは不死身といわれ両肩の間が急所である。ワーグナーでは背面らしく不死身とするには少々弱いとは思うが。魔神ラプラスは不死身だがスペルド族の第三の眼により急所がわかる。急所は身体の中を高速で動き回っているとされ、ジークフリートの特徴を魔神ラプラスが持っている。

ブリュンヒルト:美貌と武勇を兼ね備えた女傑でありワルキューレの一人。オーディンと智恵の神エルダ(エルダの母は運命の女神ノルンとされる)の子でジークフリートのおばにあたる。ワーグナーとヴォルスンガ・サガではジークフリートと愛人関係で、ニーベルンゲンの歌や中世ドイツ等ではそういった関係は見られない。無職転生で使われるとすればどちらかというとニーベルンゲンの歌の関係性であろうかと思われる。ルイジェルド・スペルディアの魔神殺しの三英雄の伝説や別世界線のルイシェリア・スペルディアの魔神討伐にあたり、スペルド族の第三の眼が魔神ラプラスの弱点を看破するものであった。ブリュンヒルトはジークフリートの暗殺に際しジークフリートの弱点を伝え、暗殺者の凶行を助けたことから、スペルド族の容姿端麗の特徴、魔神ラプラスに決定打を与えるほどの武勇を備え、ブリュンヒルトの祖母が運命の女神ノルン、ルイシェリアの母がノルンであることから、ルイシェリアのモチーフはブリュンヒルトであると思われる。

クリームヒルト:ジークフリートの妻。グンテルはジークフリートの義兄にあたる。モチーフとなる人物は推測の域を出ないが、ジークハルトの妻となる人物が候補であるが、絶叫姫ラウリィがそうであろうか。
グンテル:クリームヒルトの兄でジークフリートは義弟にあたる。ジークフリート暗殺の首謀者。
小人ミーメ:鍛冶屋でジークフリートの育ての親。パックス2世は小人族の血が入っているのか人族で小柄な遺伝子なのか定かでないが低身長である。ミーメはジークフリートの粗暴な性格や行動に辟易し、ジークフリートが竜を退治しにいくとき竜が守る財宝である指環を手に入れるためにジークフリートを謀殺せんと企てたが謀殺に気付いたジークフリートが勘気を起こし殺された。
 パックスは、グンテルとミーメの両方をモチーフにしているのか。ジークハルトはジークフリートのように粗野な性格とは真逆であるしパックス2世もグンテルやミーメはジークフリートを裏切っているがジョブレスオブリージュ最終話現在ではそのような関係性ではない。ただし物語の佳境である魔神ラプラスが出現した際、この先は原作者の構想次第になる。そもそも違うかもしれないが。

残忍なハーゲン:ジークフリート暗殺を企て、その実行者。これはヒトガミにあたるのか、もしくはハーゲンの親アルベリヒ、あるいはこの二人が融合したものがそれにあたるのか。ジークフリート暗殺側なので順当に整理するとヒトガミはジークハルトに死ぬまでオルステッド陣営を妨害してほしいため暗殺する利点がないことからオルステッド陣営となるので訂正。)ジークフリートはハーゲンの凶刃に倒れる。無職転生では最後の夢にジークハルトが出ておらず死亡したのではないかと思われるが、ララ・グレイラットの発言からその行動次第で別の展開も期待される。
 
オーディン:ワーグナー指環の一節「神々の黄昏」から、絶大な力をもつ指環がブリュンヒルトのもとにわたり、彼女のもとにオーディンが使いをだして指環を返すよう迫ったがジークフリートから贈られたものだからと強く拒んだためオーディンはジークフリートを亡き者にせざるをえなくなった。ジークフリートはグンテル側からはハーゲンの奸計とオーディン側の思惑とに板挟みになる。これはジークハルトがヒトガミ陣営でなく反オルステッド陣営となりオルステッドとヒトガミとの板挟みとなることで、ヒトガミからすればオルステッドの力を削れるだけ削る使い捨ての存在であることとなっているのではないか。

六面世界での魔神ラプラス誕生後の勢力図の考察

 魔神ラプラスがジークハルトの子として誕生した場合、魔神ラプラスが成長し第二次ラプラス戦役へと発展した際の勢力図について考察する。

 中央大陸:鬼神帝国が不明のためいまだ予測もできないが、可能性として高いと思われるルーデウス、オルステッドの息がかかったオルステッド陣営の勢力とした場合、鬼神帝国、アスラ王国が龍神陣営、シーローン共和国(仮称)がラプラス陣営、また赤竜がどのように影響されるかも注目される。王竜王国はオルステッド陣営よりの中立となろうか。鬼神帝国は隠し砦を破壊されている可能性があり直接の兵站路がないと考えられることから、アスラ王国とともに赤竜の下顎から戦争を行うのではないか。鬼神帝国がオルステッドの息のかかった勢力でなかった場合、中央大陸は膠着状態が続くと予想される。オルステッド陣営はミリシオン大陸などの他の大陸を舞台に影響力を行使するのではないかと思われる。

 ミリシオン大陸:魔神ラプラス陣営の根拠地である魔大陸に最も隣接している大陸のため直接的な戦争の舞台になる地域であると思われる。また海族がこれまで存在は確認できるが大きく影響していない。海族の登場と活躍はこのときか。
 
 魔大陸:魔神ラプラスの根拠地となると思われる。また親ジークハルトのほか、アトーフェ以下魔族を配下とするか。完全な協力者になるか不明だがキシリカが消極的ながらも協力するのであれば予見眼やその他の確認できていない魔眼をジークハルトや他の者たちに授けることも考えられ、誰の味方もしないと宣言していたバーディも封印を解除されることになればキシリカにつく可能性がある。
 
 ベガリット大陸・天大陸:影響があるか不明。
 
 物語の中では固い友情で結ばれているジークハルトとパックス2世だが、魔神ラプラスがジークハルトから生まれ、第二次ラプラス戦役が起こったとき、パックスはジークハルトをかばいラプラス陣営となるかもしれないが、さて葛藤や国をもった者が最後まで友のためとはいえ一個人に国を犠牲にして立場を貫き続けることができるか。共和国となれば、建国時はパックスの国を伸張し続けたカリスマ性でもって国民からの支持も得られるであろうが戦乱が続くにつれ疲弊していく中で支持する国民と疲弊に疑問を抱く国民とに分かれ、内情不安が進みパックスの友を想う気持ちと首相として国民を想う気持ちのジレンマに苛まれる可能性があるのではないか。




ジークフリート伝説も時代を経るごとに、他の文化と融合することで様々な変化を遂げました。ジークフリート伝説が、異世界の六面世界に伝説をもたらし、現実世界のお話とは細部と結果の違う六面世界のジークハルト伝説となり英雄伝が語り継がれることになれば面白いですね。前世の男がまんまジークフリートと命名せず、中央大陸北方の語感にあわせジークハルトとしたことも、北欧で別名になることを共通項としていると思われますし。
 ちなみに、作中でもよく現実世界の小ネタがありますが、ペルギウスの12の精霊は、ジークフリート伝説に12人の巨人族が出ていたりしますが、恐らく安倍晴明の式神十二天将がモチーフではないかと思われるものがあったり、こちらは間違いなかろうと思うもので原作135話「トレーニング・ウィズ・ノルン」の最下段、番長の噂・その3「番長が一声かければ30人ぐらいはすぐ集まる」は、高杉晋作の功山寺決起における伊藤俊輔が力士隊30人をすぐに呼び寄せたことを元ネタにしていると思います。

以上、ジークフリート伝説とジークハルトとの関連性についてでした。
ご覧いただきありがとうございました。


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