5/02、βブロッカー

今日は、薬が変更になった患者さんの服薬指導及び処方解析をした。
患者①: ラシックス錠20mg, ビソプロロールフマル酸塩錠2.5mg, リクシアナ錠15mg, タケキャブ錠10mg, クエン酸第一鉄ナトリウム錠50mg, ジャヌビア錠25mg, カロナール錠300mg, アマルエット1番の処方。
今回カルベジロール2.5mgが中止になり、ラシックス20mgとビソプロロール2.5mgが追加された。この患者さんは心不全を患っており、悪化したことが予想される。実際に不整脈の頻度が増えていると言っていた。カルベジロール2.5mgはαβ遮断薬で慢性心不全や頻脈性心房細動に適応があることからもこれが分かる。ラシックス(フロセミド)は利尿薬であり、心不全に適応を持つ。また、ビソプロロールは選択的β遮断薬であり、慢性心不全や頻脈性心房細動に適応を持つ。αβ遮断薬から選択的β遮断薬になり、利尿薬が追加されていることから悪化したと推察した。服薬指導としては、薬が変わったこと、その飲み方、また朝に利尿薬が増えたため午前中のお手洗いの回数が増えるかもしれないが、大事な薬であるため飲み続けるよう言った。
患者②: ゼチーア錠10mgの処方。この患者さんは、以前にロスバスタチンを服用し、横紋筋融解症で運ばれたことがあった。しかし別の病院でその旨を申告しなかったため、ロスバスタチンが処方された。その後、1錠飲んでしまったが、本人が気付き、医師に連絡したため、すぐロスバスタチンが中止となり、ゼチーアに変更された。HMG-CoA還元酵素阻害剤であるスタチンは、注意すべき副作用に横紋筋融解症があるため、機序の異なる脂質異常症治療薬としてゼチーアが処方された。ゼチーアにも注意すべき副作用として横紋筋融解症はあるが、因果関係が不明であること、機序が異なることから選択されたと考える。
このように、薬の変更と言っても、効果を上げるため、副作用の対処のためなど様々事例がある。患者背景、医師の意図に目を向けたうえで、適切な監査及び服薬指導をすることが薬剤師の責務だと学んだ。

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