6/20、それ以外

本日の実習では昨日に引き続きその他の機序をもつ糖尿病治療薬に注目して行った。
糖尿病治療薬には以前扱ったものの他にビグアナイド薬、チアゾリジン薬、α-グルコシダーゼ阻害薬、GLP-1受容体作動薬が主にあり、以前扱った機序の薬剤との配合錠も多くある。
本日取り扱った症例は現在糖尿病治療薬としてはSU剤のグリメピリド、SGLT2阻害薬のルセフィ、ビグアナイド薬のメトホルミン、DPP阻害薬のビルダグリプチンとメトホルミンの配合薬であるエクメット、α-グルコシダーゼ阻害薬のセイブルが処方されている患者さんであった。
ビグアナイド薬は肝臓のAMPキナーゼが活性化させることで細胞内脂肪がエネルギー源として燃焼される方向に働くことでインスリン抵抗性を改善し、高血糖を改善する。また、肝臓でのグリコーゲン分解と糖新生を抑制することで血糖値を低下させる。α-グルコシダーゼ阻害薬はでんぶんなどの炭水化物をブドウ糖へ分解するα-グルコシダーゼを阻害することで消化管からの糖の吸収を抑制して血糖を下げる。
この患者さんは以前から糖尿病であり、HbA1cの値が高く、血糖コントロールが不良であるため薬剤が追加されてきた。このようにHbA1cが高い糖尿病の患者さんにはインスリン注射などよりも異なる機序の内服の糖尿病治療薬を用いることが多い。また、この患者さんは薬歴から以前から薬剤の残りを持参することが多かった。これは薬を正確な用法で服用しておらず、服薬コンプライアンスが悪いことを示している。昨日も述べたが糖尿病は症状が現れにくいためコンプライアンスが不良になることがあり、注意が必要であるのではないかと感じた。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?