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発達心理学(スクーリング修了試験)

学んできた発達心理学的な観点から、自身の発達で特に重要だったこと、それが今の自分自身や目標にどう生かされているかを述べよ


心の発達において、生まれてから今に至るまで、私達はそれぞれの環境の下、自身の内面が作り上げられてきた。そこには一般的な段階があり、それは生きていく上での課題でもある。

私が自身の発達で特に重要だったと思うのは、乳児期および幼児期の愛着形成である。愛着形成、つまり親(主たる養育者)との絆・関係性が、どの発達段階においてもベースになっていると感じた。

栄養だけを与え、情緒的コミュニケーションを一切行わなかった赤ちゃんは死んでしまうという。私が今生活出来ているのは、母親とのスキンシップにより生まれた基本的信頼感をもらったからなのだということが分かった。心の発達には母親の重要性が特に大きい。

乳児は、母親を強く求める反面、周りの物や人にも関心もつ。そして興味のあるものに手を伸ばしたり近づいたりして積極的に外の世界を探索する。そこで感じた不安や恐怖に対峙できるのは、母親(養育者)という安全基地、心の拠り所があるからだ。乳児が外の世界で感じ取った恐怖に対し、母親から大丈夫だよと言われたり、表情の確認をしたりすることで、一歩進んで自分の世界を広げて行くことができる。この積み重ねがあった事によって、今の私も感じた不安や恐怖をどう対処し、どう乗り越えるかを考える糧になっているはずだ。

幼児期に入ると自我が芽生えはじめる。その中での親とのやりとりは、大人になっても強く影響していると考える。第一反抗期と言われるこの時期は、なんでも自分でやりたくて、自分で決めたがる。その自発性を母親が肯定するとともに、やったこと、決めたことを尊重してあげることが、大人になってからの自身の行動や考え方のベースになっていると考える。例えば、私自身この頃に、母親によく絵本の読み聞かせをしてもらっていたが、母親が選ぶ本ではなく、自分が選んだ本を母親が快く読んで聞かせてくれ、そして自分1人でも読む事で、自分の意思や行動を自分自身でも肯定することに繋がっていると思う。今の私も、自分でやりたい事を選び行動しているわけだが、そこにはこの頃の母親とのやりとりがベースになっていると考えられる。もしこの頃に、自分が選んだ本を否定され、全て母親が選ぶ本を見せられていたら、今のように「自分はこうなりたいから、これをする」などのように、人生において大事な、「決断する」という事がうまく出来なくなるのではないかと考える。

この時期の子どもは、何も考えていないように見えて意外にも多くの事を考え、学び、笑ったり泣いたりしている。歩き始めるとき、歩きたいのに歩けないという葛藤と苦しみに、母親が寄り添うことで、苦しみを乗り越え歩くことができる。その過程には「やれば出来るんだ」という、歩き方だけではない学びがある。その心構えが今の私にも、目標や目的を達成する上での基盤となっている。そして苦しみとは「自分にはそれをする力がない」という喪失感であり、その喪失という苦しみにどう向き合っていくかという事こそが重要なのだという気付きを得ることが出来た。

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