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伝わることの解剖「バナナの魅力を100文字で伝えてください」要約・所感

おはようございます。本日は柿内尚文さん著書の「バナナの魅力を100文字で伝えてください」を取り上げたいと思います。
副タイトルに「誰でも身に付く36の伝わる方法」とあるように、伝え方を解説した本になります。このキャッチーで惹きつけるタイトルにこそ、まさにこの本で伝えたいことが詰まっています。
noteで文章を書くのもそうですが、仕事をしていく上での報告、会話やプレゼンに至るまで正に生きていくためには伝えるスキルが必須です。コミュニケーションのゴールは相手の納得を作ること、つまり伝わることです。本書はこの「伝わる」を構造的に技術的に解剖し解説した内容となっています。本書から学んだこと活かして伝わりやすいようにまとめていければと思います。


1.伝えると伝わるの違い


「伝える」は自分が主体。「伝わる」は相手が主体。つまり、相手が腑に落ちて理解すること。相手ベースで考えることをいいます。
こう言葉で示されれば理解はできますが、実際に普段の生活で「伝わる」を意識してコミュニケーションが取れているでしょうか。

「言ったから伝わっているだろう」「伝えなくてもこれくらいはわかってくれるだろ」これは全く持って自分本位な解釈であり、多くの場合ここでディスコミュニケーションが発生します。

そもそも人は、思っている以上に人のことがわからないそして人は伝えてもらわないと分からないし、伝わったことでのみで判断する生き物。この点を理解しておくことが第一条件のようです。

伝わらないものは存在していないことと同じ。だからこそ、伝えたいことをちゃんと伝える技術が必要なのです。


2.伝わるの構造解剖
ある問題についても立場の違う二人が話し合いをするとします。伝わるの構造的な条件を以下に挙げていきたいと思います。

ゴール設定
まず伝わるにはゴール設定的が必用です。この話し合いのゴール(共通の目標)は何なのかお互いが理解していること。

納得感があること
納得感があってはじめて「伝わる」が生まれます。
「あなの言っていることがわからない」ではそもそも伝わりません。
「あなたの言っていることが分かる、けれど…で難しい」この状態であれば少なくとも納得感はあります。

自分ゴトであること
伝えることに納得感があっても、相手にとって自分ゴトでなければ腑に落ちるまではいきません。言っていることは分かるけど私には関係がないでは本当の意味で伝わったとはなりません。

見える化すること
相手の頭の中に明瞭なイメージが浮かぶこと。身近な事でたとえること、数字を示してし明らかにすることがこれにあたります。
話がわかりやすい人は実は見える化の達人なのです。

信頼関係
何を伝えるもしかり、誰が伝えるかは重要な条件です。伝わるのに大切なひとつが信頼関係です。
信頼関係を生む構成要素は
自分側には①誠実さ・素直さ②スキル・能力③結果・成果④接触頻度⑤モラル
相手側には⑥関心⑦意義・価値・動機
すべてを満たす必要はないですが相手との関係をはかりながら信頼を築く必要があります。

3.伝わるの技術的解剖


比較の法則
魅力や価値というのは比較対象があることで明確になります。
ランキングによって序列を明らかにすること、ビフォア&アフターのように同じものの変化を比較することも伝えるのには有効です。

フリオチの法則
人が予想がつく話には、あまり印象が残りません。話がうまく伝わらない人の特徴に「フリ」がうまく使えていないことが挙げられます。
フリとオチの間には意外性、驚き、新奇性、憧れがあると人の関心を惹きつけます。
芸人さんのように面白いオチとまでは行かないまでも、話の幅を意識すると伝わりやすくなります。

ファクトとメンタル
企業の有名なキャッチコピーはこの組み合わせが絶妙に盛り込まれています。
吉野家の「うまい(メンタル)、やすい(ファクト)、はやい(ファクト)」
カルビー「やめられない(メンタル)、とまらない(ファクト)」
コミュニケーションには常に感情がつきまといます。事実だけ伝えていても心に響かなければ伝わらないのです。

言い換える
否定的なことを直接伝えると、信頼関係を損い伝わらない可能性が高まります。
また、「伝える価値を変換」したり「伝える価値をずらす」をすることで伝わりやすくなる事があります。そういうときに言い換える技術は必要なのです。


たとえる
身近なものにたとえる。これは相手に具体的なイメージを脳内に送ること、共通点を見出して自分ゴト化する効果があります。
また、抽象的な話をしたあと具体的なたとえを出すことでその意味が伝わりやすくなります。大事なのは相手の理解できるものでたとえるという事。あまり、大袈裟になりすぎると逆効果にもなります。


4.伝えるのが上手い人は優しさを武器にしている


自分のことばかり考えていて、自分の言いたいことをただ言っているだけの人。相手のことを考えて、相手に伝わるの様に一生懸命な人。どちらの言葉が伝わるかは明らかですね。伝えるのが上手い人は相手を思う優しさを武器にしています。

伝えるのが上手い人は、機嫌が良い人。伝えるのが下手な人は言いたいことをは伝わらないのに、イライラだけは相手に伝わってしまうのです。

「怒り」「不機嫌」「恐怖」そんな状態は伝わるのに大敵です。そのような感情ベースに伝えられると相手はどんな事でも否定的に捉えてしまいます。感情ばかりに気を取られ本質に目が向かないため結局は伝わらないとなってしまいます。

伝えるのが上手い人もイライラしない訳ではありません。そのように陥った自分を客観的に観れる目を持っており、それぞれクールダウンする術を体得しているのです。

伝わるは相手ベース、伝えるのが上手い人は優しさと機嫌の良さを兼ね備えている。本書を読んで自分自身でも深く腹落ちした点はこの2つでした。相手ベースとは言い換えれば「聞く力」ともとれますね。聞く力がある人が結局は自分の考えが伝わるというコミュニケーションの本質的なゴールを到達できるのだと思いました。
技術的な部分もわかりやすく文章化されており、学びが多くありました。しっかりと吸収して伝える力に変えていければと思います。

気になった方はに是非手にとって読んでみて下さい。




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