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君がコントロールできることは何か。「苦しかったときの話をしようか」要約・所感

おはようございます。本日は森岡毅さん著書の「苦しかったときの話をしようか」を取り上げたいと思います。
森岡さんといえば、低迷してきたUSJの経営をV字回復させたり、ネスタリゾート神戸を立て直したとして知られる日本屈指のマーケターとして有名な方です。

マーケティングという分野は自分の職業(医療職)とは距離があり、関係のないように捉えていましたがそれは全く間違っていました。マーケティングというのは自分の好きな生き方を自由に選択する、いわば生きる力を養う学問であると言うことが理解できます。

本書は、やりたいことが見つからず就職活動で悩む娘さん宛に書かれた文章を書籍化したものです。森岡さんのマーケティング理論と親の愛情がかけ合わさった非常に熱いメッセージが伝わってくる内容となっていました。
いつか自分の子どもにもそういう悩みが産まれたとき、応えられるよう本書から学んだことをまとめておきたいと思います。


1.クラゲのような人生を送りたいか


君はどちらの大人になりたいか。クラゲのように海の中で潮の流れに身を任せて生きる大人。もう一方は、潮の流れの中でも俊敏に動いて自分の行きたいところへ泳いでいける魚のような大人。

10年後か20年後かつての級友たちが、社会という荒波の中でも力強く自由に泳ぎ回っている姿をみて、自分のクラゲよ様な人生に満足は出来るだろうか。

この世界はたしかに残酷だ。でも君にできることはある。それは自分で選択をすることだ。誰かの希望を満たすために生きてはいけない。君は他の誰でもない君の人生を、自分で選択して生きる。

自分で選択するために必要な力がある。それは自分のことを知っている度合いselfawarenessを高めることだ。これは特に日本人の弱点とされる。

自分の悩みの本質は外ではなく自分の内側にある。やりたいこと見つからないのは自分の中に「軸」がないからだ。自分のユニークな特徴を認識して、それを外向きの力に変えるために自分をブランディングする。

2.君がコントロールできることは何か


この世界には君がコントロールできること、そしてそうではないことに分かれる。
君がコントロールできることは何か。それは

①己の特徴を理解すること
②それを磨く努力をすること
③環境を選択すること

最初からこの3つしかない。

ナスビはナスビにしかならない。ナスビをきゅうりや人参にみせようとしても上手くはいかない。ナスビの特徴理解して、それを最大限伸ばす努力をする。ナスビが活きる環境を選択して身を置くことだ。

3.挑戦することは自己保存との戦い


君が今抱えている悩みや不安は、大人になったら無くなるものではない。君が成長しようと挑戦する限り、その不安はずっと一緒にいる。

挑戦することは今の自分を守りたいと思う、自己保存との戦いである。挑戦することによって得られる経験値と失敗に対する不安はつねに天秤にかけられ、いつも均衡しているのだ。

人が一番つらいのはどんな時か。それは誰かに避難をされたり、劣等感を感じたときでは決してない。それは自分自身で自分の存在価値を疑う状況に追い込まれたときだ。人生で大切で幸せなことは目的に向かって成長し続けることだ。

君が出来ることはselfawarenessを高め、perspective(視野)
を拡大できる作業に打ち込むことだ。それは今もこれからも変わらない。

要点だけまとめつもりですが、森岡さんの熱い思いがヒシヒシと伝わってきます。子育てにおいて、要所要所で我が子に伝えたいことばがたくさん並んでいます。我が子の強みは何なのか、親がそれをしっかりと理解できている関係が理想だとおもいます。

今回noteはマーケティングについての内容とはなりませんでしたが、今後も森岡さんの著書はいくつか取り上げてその中で触れて行ければとも思っておます。

本書は森岡さんの就職活動時代のエピソードをはじめ、面接での戦略的な見せ方等実践的な内容も含まれています。また、森岡さんが推奨するブランドエクイティピラミッドという概念、単的に言うとselfawarenessを高めてそれをプレゼン(売り込む)するスキルを学ぶことができます。

そういった具体的な内容を知りたい方は是非とも手にとって読んでみてください。


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