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「問う力」が最強の思考ツールである


■書籍情報


書籍名:「問う力」が最強の思考ツールである
著者:井澤友郭
レポート作成者:白井優衣


■選定理由


7月から青塚さんとヒアリングトレーニングに取り組んでいるのですが、
先週のトレーニングで、
・反論処理が足りていない
・もっと疑問をもつべき
以上のFBをいただきました。
疑問をあまり持たずに話を進めていった結果、主張するとき、反論処理が少ないため説得力が弱くなってしまいました。
相手の言ったことに対して「どうして?」「この考え方もあったよね?」と疑問を持つ力が足りていないのだと痛感しました。
その中で、青塚さんから、疑問を持つ力は日常生活の中で鍛えることができると教えていただきました。
日常の些細なことでも「なぜ?」と考えていくことで思考は鍛えられていくと思います。
従って、日常生活の中で日々「なぜ?」と疑問を持つ力を習慣づけるために、この本を選定しました。


■本書における問いとは?

本書での問いは「疑問形なのに相手に答えを求めていない問い」は当てはまりません。その定義としては、以下の2点です。
・答えを求めようとする意思がある
・疑問形である

わざわざ「疑問形である」を定義に含めたのには理由があります。
まず、試験の問題で使われる「○○について説明せよ」といった命令形は正解があることを想起させます。これは言い方を丁寧にした「○○を考えてください」も同じです。

また、単に「○○」の部分だけ、例えば「10年後の自分」というテーマにあたるものを体言止めで問いとして提示することもよく見受けられます。これも疑問形ではありませんね。正解を探そうとする意識が働いてしまうかもしれません。命令されたから考えるのではなく、疑問を心に持ち、主体的に答えを見つけていくという力を伸ばそうとするなら、体言止めではなく、きちんとした疑問形でテーマを提示したいものです。

■全ての思考の基礎となる「1人称の問い」

あなたは、どのような状況で1人の問いを必要としていますか?
1人称の問いは、自分に対しての問いです。なんだか不思議に感じるかもしれませんね。

しかし、意識していないかもしれませんが、私たちは日々、自分に問いを投げかけています。
例えば、待ちで行列を見たら「あれはなんの行列だろう?」と気になったり、お昼が近くなって「今日は何を食べようかな?」と思うことがあるでしょう。
それらも1人称の問いです。

このように、1人称の問いは、人が様々なこと考えたり、判断したりする状況で、常に使われています。

さらに、「あの頃、何してたっけ?」と過去の自分に思いを馳せたり、「最近自分がわくわくすることって何だっけ?」と自己分析したりするときも、1人称の問いは活躍します。

また、課題解決を進めようとするときにも、最初に「今、実際は何が起きているのか?」次に「関係者は、本当はどうしたいのか?」そして「どんな選択肢があるのか?」最後に「まず何から始めたらいいのか?」などと順を追って考えるのではないでしょうか。
このような問いの組み立て方を知っているだけで、ずいぶんスムーズに思考が進むでしょう。

問いは私たちの思考の精度を高め、よりよい未来を必要としているとも言えるでしょう。
人は、考えたり、判断したり、行動したりするときに、常に問いを必要としているとも言えるでしょう。
もちろん、行き当たりばったり、あるいは何か物事が起きてから反応する、ということでも生きていけます。
しかし、主体的に自分らしい生き方をしようと思ったら、問う力は欠かすことができないのです。

■対象となるモノから様々な問いを作ろう

あらゆる問いを作る筋トレとしての最初の練習は、何か対象、つまり見えるあらゆるモノから、全方位的に問いを作っていくのです。
いきなり多くの問いを作るのは難しいと思われるかもしれませんね。

しかし、皆さんには問いのスペシャリストだった時代があります。
それは3~4歳の頃、あらゆるモノに「何?」「なんで?」といっていた時代です。
これは練習なので奇をてらう必要はありません。あた、全方位的にたくさん作ることが目標なので、「よい問いを作ろう」と考える事はもってのほかです。
「良い問いとは?」と考えてしまうことが、心のブレーキになり、逆説的にそこから遠ざかってしまいます。
そして、問いをたくさん作り出す力、いわば筋力がなければ、狙ったところに問いを出すことはできません。
3~4歳の頃に戻った気持ちで、どんどん問いを作ってみましょう。


■問いを修飾しよう

ここでの対象となるモノは「赤いポスト」とします。
たとえば、「ポストはなぜ赤いのですか?」を少し詳しく説明すると、「このポストはなぜ赤いのですか?」となります。さらに、「日本のポストはなぜ赤いのですか?」とすると「この」よりも対象が広がりますね。
そして単なる「ポスト」よりは、少し詳しい説明となっています。

また、語尾を変えても良いかもしれません。
例えば、「ポストはなぜ赤くなったのですか?」のようにわざわざ完了形になっていると、問われた側に「昔は赤くなかったのかな?」「何か意図があったのかな?」とイメージや思考の方向性がより鮮明になるでしょう。

まず「ポスト」という言葉に「この」とか「日本の」とか「世界の」がつくと注目するポストの領域が明確になります。「このポストはなぜ赤いのですか?」だけだと、周りの風景とも比較して単に「やっぱり目立つだけじゃないかな?」と思うだけかもしれません。

しかし、「日本のポストはなぜ赤いのですか?」という問いだとどうでしょう。「ちょっと調べないとわからないな」という気になるかもしれません。
このように修飾することで、問いが狙う思考の領域を絞ったり、広げたりすることができるのです。
また、「ポストはなぜ赤くなったのですか?」のように時制が変わることで、目を向ける方向性が変わることがあります。このように現在完了形で問われると、少し過去のポスト、あるいは赤くなかった時代のポストも気になってきますね。

問いの答えはいくら調べてもわからないものもありますから、自由な想像で、あるいは現在から合理的に導き出される推論で、考えていくことになるでしょう。

このように、問いが修飾されることで、それに答えるための思考の領域、方向、深さが様々に変わっていきます。

■軸を意識しながら、問いを修飾しよう

例えば、「誰が赤いポストを掃除するのですか?」は「誰が赤いポストを掃除したのですか?」にもなりますし、「誰が赤いポストを掃除していたのですか?」にもなるでしょう。
「100年後、誰が赤いポストを掃除するのですか?」という、未来に向けた問いとして修飾することができます。

単に、過去か現在か未来かというだけでなく、「誰が赤いポストを掃除していたのですか?」は、なんとなく「今はその人は掃除をしていないかもしれないけど」というニュアンスが感じられます。これが「これから、誰が赤いポストを掃除するのですか?」だと「今までとは違って」というニュアンスが考えられます。

さて、そのほかにどんな軸があるでしょう?
思考の領域や、その広さを変えていくという軸もありそうです。
たとえば、「日本のポストはなぜ赤いのですか?」は「なぜ、日本のポストは赤いのですか?」にもなりますが、「なぜ、世界のポストは赤いのですか?」のように、より対象となる領域を広げて考えていくことができます。

以上のように、問いは思考の領域を様々に示します。そして問いを修飾するということは、その思考の領域を少しずつ変化させることなのです。問いを作るときに、一番最初の練習のように、偶発的に意図をあまり持たずに書き出すやり方もあります。偶発的に出された問いは、普段のあなたの思考の偏りや前提条件などから離れて、自由で意外なモノであるかもしれません。

■1週間の取り組み

8月15(月)~19日(金)の5日間で、
自分に対する問いと自分以外に対する問いを作り、3つの仮説を考える。

例えば、
【自分に対する問いの場合】
「自分は何で今日このワンピースを着てきたの?」
という問いに対して、
理由①~
理由②~
理由③~

【自分以外に対する問いの場合】
「あっこさんはなんでコンタクトじゃなくて眼鏡なの?」
という問いに対して、
理由①~
理由②~
理由③~

以上のように、問いを作ってその理由を3つの観点から考えます。

・1日に、自分に対する問いと自分以外に対する問い、それぞれ1問ずつ。
 5日間で10個になる。
・ドキュメントにまとめて、振り返りレポートを提出する際に一緒に提出する。
・このトレーニングに答えはないので、明確な合格ラインは難しいですが、自分の中でしっかり3つの観点から理由を考える事ができていたらOKという形にします。

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■結果目標と8月の行動目標


【結果目標】9月の最終試験で1発でクリアできる状態になっている

【8月の行動目標】
青塚さんと何かテーマを決めて、一つの答えだけではなく、別の角度からも情報を集めて網羅できているのか、というトレーニングをする。
・集めた情報からクリシンして主張をする。
・主張したら青塚さんに見てもらい網羅できているのかFBをもらう
・FBをいただいたら、どこの部分を修正すればよかったのか考えて次のテー   マで取り組む時に活かす
・青塚さんに修正するところないと言っていただけたらOK
・1週間に1、2回取り組む。

②1週間に1問、クリティカルシンキングの問題を解いて康太さんに提出。FBがなくなるまで解き直して、康太さんが納得したらOK。
毎週月曜日に提出
└その練習として、発想力を鍛える問題を1週間に1問解く。
 ・毎週水曜日に康太さんに提出
 ・①きちんと様々な角度から考えられているか
  ②意見に対しての理由の筋が通っているか
  以上の2点を康太さんに判断してもらいFBをもらいます。
 ・①、②ができていればOK
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