制作日記 十月某日(二)
こんにちは。
今週の進捗
幸いなことに、もりもり進んでいます。やってることは先月くらいから引き続き、すでに作ってあったゲームの土台を実際の通しプレイに組み込む工程です。できあがってるものをくっつけるだけだから楽勝……というわけでもなく、やっぱり足りないところや作り変えなければいけない部分、あとから出てくるバグもろもろの対応に追われています。
通しプレイ全体として見た進捗としては、半分強といったところでしょうか。まだまだ足りない風にも聞こえますが、この半分地点というのがちょうど「マジで本当に勘弁してほしい部分」を乗り越えたポイントに相当するので、心理的には一山越えた感じです。もう少しストーリー部分の実装まで手を付けられればこのnoteでお見せできる部分も増えるのですが、はてさて。
音楽を作る
しばらくの間せかせかとプログラミングを進めていたのですが、ある夜「曲……作ろう」と目が覚めました。過去作『おためしデッドストック』では尊敬するコンポーザーの方に作曲を依頼したりしたのですが、現在作っているビジュアルノベルのサウンド面は自炊で完結しようと考え、わたくし自ら作曲に挑戦したいと考えています。これまでのDTM経験でいうと、5月にリリースした『FREEZIA』ではオルゴール音源縛りの作曲をしたのですが、いわゆる「普通の」曲作りは今回が初めて。
前回の記事でもお伝えしましたが、今作っているゲームは「こたつから出てこない探偵が書類だけ読んで事件解決に挑む話」です。つまり、狭い空間で完結するミニマムな世界観を伝えなければいけません。そこで考えたのは、「楽器の数が少なければ楽曲の規模感も小さくなるのでは?」という仮説。お気に入りのアコーディオンをメイン楽器にして……ほかの楽器を最小限にしつつ……こうだ!
……どうでしょう。
個人的にはかなり好みの曲調ではあるんですが、なんか、むやみに壮大になりましたね。こたつで完結する話というより、もっとファンタジックな広がりのある楽曲になってしまった気がします。というか現代劇じゃなくて、明らかにRPGの曲調ですねこれは。
少し考えなおします。使っている楽器が間違っているのではないでしょうか。振り返ってみると、自分の作曲環境には最初に買った「アイルランドの伝統楽器音源集」しかありませんでした。謎のRPG感はこれが原因かもしれません。
そこで、ミニマム感を演出できる楽器を探したところ、「Monster Toys」という音源集に行き当たりました。おもちゃのアヒルやトイピアノなどのサウンドを収録した無料の音源集です。
これはいいですね! どこか遊び心と温かみのある音色がゲームの世界観にぴったり合いそうです。試しにMonster Toysを導入して試行錯誤すること2週間。できました。
おお、なんか小規模になった気がする。実際のゲーム画面に合わせてみましょう。
う~ん。
なんかせわしないな!
結局のところ、ゲームのシーンを先に考えず楽曲を慌てて作ったせいで、場面に合う楽曲になりませんでした。初心者は曲先行で作るべきではありませんね。足掛け半月かけて学びましたとさ。続く。
実はもう1曲、かなり初期に作ったお気に入りの曲があるのですが、これも使いどころに迷う楽曲だったりします。どうしようこれ。