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ここはどこ


わからないところまで、遠くまで
知らずしらずのうちに来てしまった、という心理状態が嫌いではない。

浮き沈む激情か、はたまた溢れ出た鮮烈か
わたしたちはいつのまにか、ここはどこなんだろうというところまで、歩いていってしまう。

ハッと我にかえると、もうそこに見慣れた景色はなく、どこかわからない。
霧が濃くて、肌寒い、陽の光もあまり入らぬような、ブルーのようなグリーンのような、そしてグレーがかった世界の一本道に、裸足の私が立っている。

周りを見ても木々がちらほらあるばかり。

当然誰もいなくて、静かである。

どこにどうきたのか、これからどこにどう行くかもわからない。

霧が濃くて、誰にも呼ばれもせぬ道を、またきっと無意識のうちに歩いていく。

もしかしたら、自分も気づかぬ速度で疾走しているのかもしれない。
街の雑踏を抜けて、荒野を駆けて、大嵐の中を嬉々として進んできたのかもしれない。

わからない、わからないが、これが人生。

どこにいこう、だれといこう、そしてこの私の精神世界に、誰がいつ来てくれる。


紹介しきれぬ私の世界を、一緒に見て回ってはくれないか?

極彩色のカオスも、爽やかな草原も、凍てつく湖上も、活火山の大地でさえも、どれも違わぬ、私の世界。

一緒に旅することはできないが、そっと触れてほしいとおもう。いつかだれかに、私を見てほしい。

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