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卵の貯蔵と凍結卵~②乾燥卵~

おはようございます😊Bonjour(ボンジュール)
こんにちは😊Bonjour(ボンジュール)
こんばんは😊Bonsoir(ボンソワール)
パティシエのねねとです(˶ᐢᴗᐢ˶)


卵のおもな乾燥法としては、次のような噴霧乾燥と冷凍乾燥がある。

☆噴霧乾燥

  液体を熱風中に霧状に噴霧して、速やかに乾燥させる方法であり、次のような長所がある。
①   粒径、密度が一定で、比較的そろった製品ができる。
  溶解時間が速く一様に溶ける。
②   蒸発面積が広く、乾燥時間が短い。
  熱による変性も少ない。

☆凍結乾燥(凍結真空乾燥)

  凍結させた食品を真空に近い低圧で乾燥させる方法で、次のような長所がある。
  しかしコスト高になるため現在は使われない。
①   変形や表面の硬化が起こらず、水で戻りやすい。
②   0℃以下で乾燥するため、色素や香気成分等も安定していて、非常によい品質が得られる。

☆その他の乾燥法

  現在行われている乾燥過程で褐変反応を起こすことは、品質、着色等で問題がある。
  実際に乾燥卵でスポンジを作ると、容積比は生卵の場合より小さく、卵黄は濃厚でやや褐色を帯びている。
  そこで、乾燥前に脱糖処理が行われるが、生卵の品質には及ばない。

  脱糖には酵素法や発酵法が使われたり、また、酸を加えてpHを下げたり、反対に加糖して乾燥させたりするなど、多くの欠点を防ぐ研究が進められている。

☆乾燥卵の性質

①乾燥卵白   乾燥卵白の起泡性は比較的よく、卵白起泡を利用する菓子類にはよい。
 乾燥卵白1に対し、7倍の水を加える。
  卵白が濃いほど起泡に時間がかかるが、かたい泡ができる。

生卵白・乾燥卵白の起泡力とかたさ


     上図の実験によると、乾燥卵白1に対して水5.5を加えると、だいたい生卵白と同じかたさになり、起泡力は生卵白より大きくなる。

②乾燥全卵および乾燥卵黄   卵黄は脂肪を含み、生卵では、脂肪がたんぱく質や糖と結合して乳状化しているため、砂糖を加えて撹拌すれば泡立つ。
  しかし、乾燥卵は、乾燥時に熱で脂肪分の乳化が破壊され、遊離の脂肪となっている。
  このため、添加した油脂のような作用を引き起こし、起泡性はきえてしまう。

生卵、冷凍卵、乾燥卵の起泡力

  上図は、生全卵、冷凍卵、そして稀釈した乾燥全卵の各々に同量の砂糖を加え、撹拌起泡した実験である。
  生卵と冷凍卵はよく泡立ち、容量も大きくなるが、乾燥全卵は、ほとんど泡立たない。

著書:洋菓子材料の調理科学
著者:竹林 やゑ子

 この著書を参考にブログを作成することで
学ばせていただいております。
  感謝いたします。

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