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短編小説:暗い部屋でテレビをつけて

高校生達が、女の子を救うためにみんなで夜の町を駆け巡ってる。
なんのあてもなく、でもきっと見つかるってどこかでみんなが思っている。
私はもう高校生じゃない。24歳、女、彼氏と同棲中。文字だけみるとすごく大人な、女性みたいだ。
でも違う、私は高校生のころとあんまり変わってない。
三ツ矢サイダーも2日に1本は飲むし、少年漫画も読む。
友達と何時間も電話で話したり、日曜日は昼間まで寝たりする。
変わったことは、ミョウガが食べれるようになったことと、彼氏と手をつないで夜中にコンビニに行ったりすること。
あと、高校生のドラマに心をなにも動かされなくなったこと。

私は、私に追い付かないままおいてけぼりなのに。
ならいっそのこと何も変わらなければいいのに。

私はドラマを見ながら、彼氏によりかかる。
女の子は無事救出されたみたいだ。
女の子もみんなも笑ってる。
私は、彼氏のとなりで無表情のまま三ツ矢サイダーを飲んだ。

24歳の時に書いた話です。何のドラマかはわかりません。

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