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Heavy Hitters Draft攻略

こんにちは。lighdar(らいだー)です。
今回は、Heavy Hittersのドラフトをある程度練習し、同フォーマットで先日アメニティドリーム秋葉原店にて行われたのRoad to Nationals(国別選手権予選)をtop4で抜けることが出来たので、個人的な備忘録も兼ねて環境攻略を残しておきます。中・上級者の方向けの内容となりますので、略語や専門用語が多い点はご容赦ください。


ドラフト概要

卓内の適正人数は、Warrior3人、Brute3人、Guradian2人
ここから増減があった場合、適正人数より少なくなったクラスが概ね3-0する。

なので住み分けが非常に重要である。
一方で、装備品が優秀な今環境はそれなりの優先度で装備品をピックすることになり、30枚デッキ+装備品4枚を確保するには無駄ピックが8回しか許されない。(1パックあたりたったの2~3回!)

よって、1パック目中盤程度までの両天秤は住み分けのために推奨されるが、2パック目まで両天秤を続けてしまうとカードが足りなくなり《Cracked Bauble》のお世話になることになる。具体的には、一番遅くてもカードが一周する1-9を見た時点でクラスを決定するのが良いだろう。MtGドラフトの感覚よりも早いので、この点は強めに意識しておく。思い切りも大事。

 1枚ならギリギリ許せるが、2枚以上入ると終わり

ドラフトのピック方法について


ドラフトは、点数表を作成しておいて、点数の高い順に流れてきたカードをピックしていくゲームではない。これはMtGでもFaBでも変わらない。
各ヒーローのデッキの完成形(理想形)を事前にイメージしておき、そこに近づけるように足りないカードをバランスよくピックしていくのが良い。

この方法だと毎回似たようなデッキになりやすいので、練習しづらいボムレアが絡んだケースのアドリブ力が身に付かないのが難点。しかし幸いにも?FaBドラフトのレアは大人しめ且つ似たような役割のコモンが多数出現し再現性が非常に高いので、(MtGと異なり)これで困る機会は少ない。
(たとえばOlympia SPが流れてきたら、自分はOlympiaの完成形イメージを持っていないのでかなり困る)

なお、必ずしも全クラスの完成形イメージを持っておく必要はない。最低限2クラスのイメージを持っておけば片方駄目な時もう片方に逃げられるので、準備時間が限られる際は2クラス仕上げることを優先すると良い。

各クラスの完成形イメージ

Warrior(Kassai)

Olympiaは考慮しない

アタックリアクション(赤or黄色) 5枚前後
1コストのバフアクション(赤or黄色) 10枚前後
2~3コストの高打点アタックアクション(赤)+Draw Sword(赤or黄) 5枚前後青 9枚前後
装備品 腕は《Beckon Applause》足は《Flat Trackers》

完成イメージ https://fabrary.net/decks/01HPC1GVHS592VJ5ETD56G1RH5

基本の動き

Agilityが出ている状態で青をピッチし、
1コストのバフアクション→Cintari→Cintari2回目
という動きで相手にプレッシャーをかけ、ブロックされたところでアタックリアクションを撃ちシャクる。
Agilityが非常に大事で、可能な限り毎ターン出したい。

アタックリアクション(赤or黄色) 5枚前後

5枚前後 黄色でもいい

アタックリアクションは、表現価値的には非効率であるという認識を持つ。
特にWarriorミラーでは深刻で、お互いアタックアクションで防御することがほぼないのでボーナスも得られず、1コスト払って2~3点のカードになってしまう。防御に回そうにもコモンは防御値2しかない。

アタックリアクションの強みは後出しできることである。
そのため、積極的に使用したい場面は
1)WagerやKassai能力起動による攻撃を仕掛けてブロックされたとき
2)最後のライフを詰めるとき
の2通りに限られる。
大抵アーセナルに伏せて使用機会をうかがうことになる。
あまり枚数が多いとかさばるので、5枚程度でよいし、相手の計算を狂わせられれば十分役割を果たせるので、黄色でも許容できる。

1コストのバフアクション(赤or黄色) 10枚前後

10枚前後 極力赤

バフアクションはバフに加えてボーナスが確定しているので、Cintariを振るターンには毎回撃っておきたい。
Wagerを付与するバフアクションはボーナス確定ではないと思うかもしれないが、Cintariの「アタックアクションでブロックされるとパワー+1」という能力の都合、相手は極力ブロックせずにライフレースしたいと考えているはずなので、仮にWagerに負けても不本意なブロックを強いるというボーナスを得ている。ブロックされてアタックリアクションを使えればゲームエンド級だ。
単クラスコモンであれば防御値3あるので2枚以上引いても有効に使いやすい。
このため、毎ターン確実に1枚以上引けるよう、10枚前後ピックしておきたい。

高打点アタックアクション(赤)+Draw Sword(赤or黄) 6枚前後

Draw Swordと合わせて6枚前後

Kassaiにおけるアタックアクションの役割とは、Agilityが出ていないターンの動きを誤魔化すことである。なのでWage Agilityが最高のカードとなるが、3コスト7点であればなんでも可。2コストのAAであればバフを乗せることもできる。
Draw Swordをこのカテゴリに入れたのは、AgilityがないターンでもDraw Sword→Cintariという動きで、2枚で5点+1ドローという高効率な動きが出来るため。Draw Swordが取れた枚数に応じて、アタックアクションの優先度は落として良い。

前述のとおりあくまで本来やりたい動きが出来ない際に誤魔化すためのカードなので、5枚前後で十分。なおAgilityがないターンの適当な1コストバフ→Cintariを超える出力が出ないと意味がないので、黄色のアタックアクションは不要。赤のみピックする。

青 9枚前後

9枚前後

毎ターン1枚は引きたいが、黄色いカードを比較的採用しやすく3コストアタックアクションやDraw Swordを撃つターン以外は黄色でも動くため、他のヒーローよりはやや少な目で良い。8枚~10枚。

装備品 腕は《Beckon Applause》足は《Flat Trackers》

Kassaiはトークンが出やすいので、3点防具として使えることが多い
Agilityは概ね2点以上の価値があるので、是非欲しい

頭、胴は2点防具が取れるならもちろん取りたいが、それよりもメインボードの完成度を上げることに注力した方がいい。1点防具や、最悪取れなくても差し支えない。

Guardian(Victor)

Wagerを重視したBetsyもあるが、GoldとClashを重視したVictorの方が強い

Goldを出すカード(赤) 3枚以上
3コストアタックアクション(赤)8枚前後
青 10枚以上
防御値3または4のカード  残りの枠全部
装備品 頭は《Shelterd Cove》胴・腕・足は2点防御 盾 

完成形イメージ https://fabrary.net/decks/01HQCSTCEW8TCWFKJ9HXNZXW3S

基本の動き

Agilityという環境最強のTokenを生み出すことのできないGuardianは、他クラスと対等に渡り合うことは難しい。しかしそれゆえに卓2人が適正人数となった結果、単クラスカードが集まりやすい/装備品にピックを割く余裕が生まれやすいという魅力を得ることが出来た。そして単クラスカードは防御値3が多い
よって2枚の防御値3カードや2点装備品でブロックし、返しに3コストアタックアクションを叩き込むという、表現価値に忠実な動きをひたすら繰り返すことがシンプルに強力。

なおHero選択については、Victorを推奨する。BetsyのOverpower付与は表現価値的には効率が悪い一方、VictorのGold生産で1ドローという能力はGold生成カードの表現価値を異次元に高めてくれる。単純な表現価値で真っ向勝負するというGuardianの指針的に、Victorの方が噛み合いが良い
また同じ理由で各種オーラカードは表現価値的に効率が悪いので、赤と黄色はデッキに入れてはいけない。(1枚までならピッチスタッキングしてリーサル用に許容することもある。)

Goldを出すカード(赤) 3枚以上

3枚以上

具体的には、《Test of Strength》《Money Where Ya Mouth Is》《Wage Gold》の3種。Victorにおいて最重要のカード群である。全てジェネリックの強力なカードであるため、序盤でこれらを拾っておき、1パック目中盤以降でGuardianが空いていることを確信した場合に参入するのが理想。
《Money Where Ya Mouth Is》は、アーセナルに伏せておき、Vigorが出たターンに3コストアタックアクションに乗せてプレイする動きが非常に強力。
なおBrute相手だとClashに負けて相手にGoldを与えがちだが、Goldを上手く使えるクラスではないので気にしないで良い。
あればあるだけデッキに入るが、最低限3枚は欲しいところ。《Money Where Ya Mouth Is》に関しては最悪黄色でもいい。

3コストアタックアクション(赤)8枚前後

8枚程度 多すぎるのも防御値的に良くない

メイン攻撃手段となるので毎ターン1枚は引きたいが、防御値が2であることが多いので2枚以上は引きたくない。8枚程度が適正枚数と思われる。

青 10枚以上

毎ターン1枚は確実に引く必要があり、複数枚引いても全く差し支えないので他のヒーローより多めになる。
青いカードの種類についてえり好みが許されるのがGuardianの魅力である。防御値3のアタックアクションと、防御値2のノンアタックアクションが半々程度になるように埋めたい。青を2枚以上引いた際、BruteやGuardian相手にはアタックアクションを防御に回し、Warrior相手にはノンアタックアクションを防御に回すという使い分けができるようになる。

防御値3または4のカード  残りの枠全部

残りの枠は防御カードで埋める プレイすることはありません

ここまでで8枚程度枠が残るはずだが、この枠のカードはプレイすることは稀で、引いたら防御に回すことになる。よって防御性能だけを考えて選べば良い。Warrior相手に強い非アタックアクションの防御値3以上のカード(各種Blockと《Starting Stake》)や、防御時にボーナスを得られる《Clash of Might》《Clash of Vigor》が取れると理想。
※Brute相手に《Clash of Vigor》でClashに負けても、相手にVigorが出れば使える胴の装備品を踏まえれば得しているといえる。

装備品 頭は《Shelterd Cove》胴・腕・足は2点防御 盾

Warriorとのリーサル間際の攻防に有効

ピックに余裕があり表現価値で勝負するのがGuardianなので、装備品は是非ともフルセット揃えたい。
2点防御の胴・腕は高めに確保する。(足はGuardianのクラス装備があるので後回しでOK)
《Shelterd Cove》は安く拾えるが、環境で数少ないWarriorのアタックリアクション相手に後出しできるカードなので、必ずピックしておきたい。各パックの序盤で見かけた際は、1周するか観察しておくと良いだろう。青の多い構成とも噛み合う。
また優先度は落として良いが、盾もGuardian以外使用しないので、安く拾えるはずだ。

Brute(Kayo)

Rhinarを使っている人見たことないかも

解像度不足なので今回は省略する。

1コストバフカードの点数を低めにして3コストのアタックアクションを中心に組み立てるのが良いと思っていましたが、RtNで人に話を聞くにつけ、バフと2コストアタックアクションと3コストアタックアクションをバランスよく取る方が良いようです。Warrior相手には防御せずに手札4枚使ってダメージレースできた方が良いので、バフやWild RideやWindup系を上手く使える構成が良いんでしょうね。

おわりに

個人的にカードゲームで一番好きな遊び方は構築戦ではなくブースタードラフトなので、Flesh and Bloodが店舗予選レベルでドラフトを競技採用していることは大変喜ばしいことでした。(MtGだと決勝SE以外はシールド戦で行われる)
運営の負担は相当なものだと思うので、店舗やジャッジの方には頭が上がりません。ありがとうございます。

その割に(CCフォーマットでは瞬殺だった)予約枠が最後まで余り、アメニティドリーム秋葉原店でのRtN予選の定員が埋まらなかったのは少し残念でした。

この記事は個別の環境考察記事ではありますが、もっと抽象的なレベルでドラフトの思考法が伝わり、ドラフトをやってみたい、楽しいと思う人が増えると嬉しいです。
東京でドラフトをやる際は誘ってください。よろしくお願いします。