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モダンホライゾン2ドラフトガイド

ハッピーしてますか?晴影らいです。

今回は、モダンホライゾン2のドラフトを自分的には結構やりこみ、18ドラフト(MO16回リアル2回)やって3-0が8回、2-1が7回とかなり好調だったので、筆を執ることにしました。

自己紹介しておくと、晴れる屋Hopesという肩書があったり、リミテッドのグランプリでトップ8に入ったり、プレイヤーズツアーのドラフトで6-0したりと、比較的リミテッドは得意な部類のプレイヤーだと自負しています。

普段は晴れる屋さんに寄稿するスタイルを取っていますが、今回の記事は粗削りで自分用のメモに近い部分もあるので、noteを使うことにしました。なお記事内のサンプルリストは全て自分が実際に3-0または2-1したものを使っています。

モダホラ2ドラフトをやりこんだ方からは異論反論あろうかと思いますが、まだ発売3日ですしファーストインプレッション的な扱いでよろしくお願いします。

環境概略

コモンに2色土地と基本土地サイクリングが用意されているため、普通に組んでいても3色になりやすく、多色化が容易な環境
土地枚数は16枚が基本。2色のデッキはマナカーブが前に寄ることが多く、3色以上のデッキは基本土地サイクリングが1~2枚入るため、17枚にはなりづらい。《豊穣な収穫》も実質土地カウントとすることができ、15枚も視野に入る。

色の強弱は、青が圧倒的に一弱で、ほかの4色は似たようなもの。強いて言うなら赤が強く、白が若干落ちるか。

特殊セットの例にもれずアーキタイプ環境で、アーキタイプ志向の強いカードの点数が高めになる。それゆえただ性能が良いだけのクリーチャー(例:《戦旗皮のクルショク》《翡翠の復讐者》)の評価は落ちる。(それでも《戦旗皮のクルショク》はスペックが高すぎるが。)一方軽量除去に関しては、相手のシナジーを断ち切ることができるため優先して良い。

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アーキタイプを主張したいので、初手からマルチカラーのカードを取ることも躊躇しない。特にアンコモンのマルチは初手級の性能を持つものが多く、《電結のシカール》《予言のタイタン》は超初手級、《弓持つ侍祭》《エーテル宣誓会のスフィンクス》《路傍//瓦解》あたりも初手で良いだろう。但しこれはMOリーグでの話で、リアルドラフトでは事情が異なる。アーキタイプ色の強いデッキはカットに弱く、受けの広いピックを心掛けた方が良いだろう。

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各色コモン/アンコモントップ3

上から1位~3位の順。

白 コモン

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アンコモン

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青 コモン

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アンコモン

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黒 コモン

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アンコモン

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赤 コモン

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アンコモン

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緑 コモン

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アンコモン

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アーキタイプ解説

赤白接合

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接合持ちのアーティファクトクリーチャーで相打ちや除去をものともせずに攻め続ける、環境の本命アグロ

接合の都合上、クリーチャーはできれば全てアーティファクトでまとめたい。コモンのクリーチャーだと2点砲台として運用できる《ヴェリュス山のマンティコア》は許容できるが、《スコフォスの肉裂き》レベルになると入れたくない。

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接合持ちが死亡したとき別の接合持ちにカウンターを移動する動きがとにかく強いので、接合持ちクリーチャーが7~8体は欲しい。その点いつでも盤面に置いておける《電結のネズミ狩り》は見た目以上に重要。

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最悪は接合先が一切なく折角の接合クリーチャーを除去で捌かれるシチュエーションなので、スペルの優先度は落としクリーチャー密度を濃くする。クリーチャー17体は欲しい。

勘違いしがちだが、親和は同じアーティファクト関連ながら別アーキタイプ。後述の青白親和と異なりアーティファクト土地を優先して取る必要はなく、そもそもタップインが邪魔になることも多い。《レンズの閃光》はアーティファクト土地が少なくても十分運用できる。

わかりやすく強力なためか、競合が激しいのが難点

赤黒マッドネス

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マッドネス能力を生かしてビートダウンする、環境の次点アグロ。2ターン目の《ヴィーアシーノの鞭爪》から、3ターン目以降《スコフォスの肉裂き》《地獄の雑種犬》を速攻で走らせていく動きは環境屈指。

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動き自体は強力なものの、捨てるカード(=共鳴者)と捨てられるカード(=マッドネス)の両方を引く必要があり、安定性に欠けるのが難点。《邪悪な熱気》《悲劇的な落下》で共鳴者が除去されて機能不全に陥るのはもはや様式美。

そんな事情があるので、共鳴者とマッドネスの両方を兼ねる《地獄の雑種犬》はベストコモン。少なくとも2枚、できれば3枚以上欲しい。またアグロデッキとなるので、2マナのコモン共鳴者2種《ヴィーアシーノの鞭爪》《陰謀団の新入り》の比較は《ヴィーアシーノの鞭爪》の圧勝。

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地上が膠着した後のリーチとして《台所のインプ》は優秀。それに加えてオススメなのが《ヴェクティスの手袋》。特に赤白接合相手は接合持ちを前に一瞬で地上がモジモジしだすが、手袋があるとゲームが大きく変わる。

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なお赤と黒の豊富な除去と《革命主義者》を使って除去コントロールのように組むことも可能だが、あまりオススメはしない。理由は2点あり、マッドネスの本質はテンポを取ることであって必ずしもカードアドバンテージを取れる訳ではないというのが一点。環境のアーキタイプの多くが除去コン戦略に対して耐性を持っていることがもう一点。(接合/トークン戦略/置物)

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白黒リアニメイト

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《晩餐への遅刻》で主に《渡る魂》をリアニメイトするコンボ/ミッドレンジデッキ。

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それほど強くないように見えるかもしれないが、横に広がったトークンは想像以上に対処しづらく、苦し紛れに《渡る魂》本体に除去を撃ったら《晩餐への遅刻》2枚目でggというのがよくある展開。

3マナ域は《具眼の味覚》がリアニメイト対象を墓地に落としつつリアニメイト呪文を探すという唯一無二の役割を果たす。安く拾えるはずなので2枚は確保したい。墓地が肥えるので《ティゼルスの軍馬》も1枚あると良い。

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2マナ域の選択は、《悪意あるヒトデ》が安定して強力だが、2枠目は構成によって変動する。想起能力で自分で墓地に行くことのできる《渡る魂》が主軸の場合は《害獣喰らい》が優先され、《栄光の執行官》《悲しみの魔神》をリアニメイト対象として見る場合は《陰謀団の新入り》が優先される。《具眼の味覚》によってスレッショルドも容易だ。

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総じてコモンで再現性が高く、パーツが安いのが魅力的。専用レアも流れてきやすい。完成形の赤白接合には勝てないかもしれないが、十分狙う価値はある。

赤緑ストーム

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《ゴブリンの壊乱術士》や《裂け目を蒔く者》を生かし1ターンに複数の呪文を唱え、《騒鳴の嵐》《フェイの贈り物》《電位式リレー》《リプリー・ヴァンス船長》を生かすコンボ/コントロールデッキ。

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構築のストームデッキと違い、ストームを狙うといってもせいぜいストーム2~3で十分強力。一番使いやすいのは条件の緩い《フェイの贈り物》

1マナのカードを5~6枚は採用しデッキを軽めに構成することになるが、だからといって痩せすぎたカードを入れないことも大事だ。《一攫千金》や《ズアーの宝珠》は完成したストームデッキでは強いかもしれないが、組めることは稀だろう。

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1マナのカードの数が重要になるので、《豊穣な収穫》《薄光の子》は優先度が高い。特に《薄光の子》は《フェイの贈り物》とのコンボが強く、1マナ域ながら中盤のブロッカーと終盤のフィニッシャーを任せられる。

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安易な多色化にも気を付けたい。仕掛けるターンにはGGGなど大量の同一色のマナを要求されることも多いので、森と山以外の基本土地の採用にはリスクが伴う
そんな中でタッチの有力候補となるのが《リスの巣の守り手》。《騒鳴の嵐》を軸にした構成となった場合、勝ち手段として是非とも欲しい1枚。

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言うまでもないことだが、暇だからと言って手札の低マナのカードを安易に唱えないこと。ストームデッキは溜め込んで一気に吐き出すのが基本だ。序盤は《ゴブリンの壊乱術士》や待機呪文の待機等、準備のターンにしたい。

ストームというキーワード能力には魔力があり、普段と違うプレイパターンのマジックができるので、回していてとにかく楽しい

緑白+1/+1カウンター

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+1/+1カウンターを乗せたときに誘発する能力や、「増殖」による全体強化を生かしたアグロ/ミッドレンジデッキ。コモン除去《ラガークによる拘禁》の性能の高さが魅力的。

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サンプルデッキはエンチャントレス要素が入っているが、レアケース。通常は《電結の試作機》《薄暮殻の這うもの》《都の短剣歯》あたりでより増殖シナジーに寄せた形となる。
《都の短剣歯》を自分の《電結の投槍兵》《モノスケリオン》でつつくコンボは覚えておきたい。

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《永久の優雅》は緑白に向いた1枚で、《マイアの小屑》とのコンボは通常のデッキなら決めても微妙だが、+1/+1カウンターシナジーが豊富な緑白では話が別。積極的に狙いたい。

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青白親和

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アーティファクト土地を並べて《金属の急使》を連打しながら《滞留者の相棒》《エーテル宣誓会のスフィンクス》に繋げるミッドレンジデッキ。

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アーティファクト土地を拾う都合上、青白といいつつ青白2色で収まることはまずなく、各種収斂カードをはじめとした強力カードをタッチしていく。《エーテリウムの紡ぎ手》《鋼ヒレの鯨》はほぼこのアーキタイプの専用カードだが、過度な期待はしないこと。安く穴埋めが取れるくらいの認識が妥当。

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ちなみに環境屈指のボムレア《フェールス・ロキーリク将軍》の居場所はここ。赤は自然にタッチされるので3ターン目に出しやすく、多色カードも量を確保しやすい。(《金属の急使》《鋳造所のらせん》)

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緑多色

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緑の多色サポートを使い、各色の収斂スペルやボムレアを使う伝統的なコントロールデッキ。

強いシナジーが求められる2色ベースの各アーキタイプと比較して、通常セットと同じノウハウが使える。レアリティが命なので、できればボムを確保してからスタートしたい。

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2色目は《路傍/瓦解》の《瓦解》側の赤ダブルシンボルの都合で赤になることが多いが、何色でも行ける。

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環境屈指の強力なアーキタイプだと認識している。赤白と比べると競合も激しくないので、ボムを引けたらまっすぐ向かおう。

以降、緑黒/緑青/青赤/青黒に関しては、満足できるデッキが組めたことがないのでふんわりした記述になることをお許しいただきたい。

緑黒リス

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《リスの巣の守り手》は安く拾えるが、見た目以上に強力な1枚。リスを並べるメインカードが《騒鳴の嵐》なので、ストーム要素と複合する。逆に言えば緑黒純正に拘る必要はなく、緑Xタッチ《リスの巣の守り手》で良い
サンプルデッキも緑白タッチ黒だが、白が重要な役割を果たしている訳ではない。

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青緑トークン

青緑に関しては、マルチの《連合の蛹》《波ふるい》とも強力だが、除去がない色で悠長な戦略を取るわけにもいかず、緑多色にタッチで使う形になりがち

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なかでも《波ふるい》は現状過剰に評価されていると感じている1枚で、18ドラフトやって1枚たりともピック出来ていない。こいつは《熟考漂い》ではない、

青赤昂揚/青黒ディスカード

青赤・青黒に関しては、現状の自分の理解では、アーキタイプとして成立しているのかかなり怪しい。

青赤の《予言のタイタン》は極めて強力だが、タッチが容易で青赤で使う意義を見いだせない。
青黒はレアまで含めてもマルチカラーのカードが弱く、組めても除去コンなので赤黒の項で述べた通り魅力を感じない。

おわりに TL;DL

tier1 赤白接合 緑多色

tier2 赤黒マッドネス 白黒リアニメイト

tier3 緑白+1/+1カウンター 赤緑ストーム 青白親和

tier4 緑黒リス 青緑トークン

tier5 青赤昂揚 青黒ディスカード

モダンホライゾン2ドラフト、楽しいのでやりましょう。特殊セットドラフトはカードパワーが高いので通常セットドラフトより派手なゲームが楽しめます。カードの値段も高いので宝くじ要素もあり。自分はラガパンとウルザの物語を引いて300tixくらい増えました。