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SABAKAN


「SABAKAN」
少年2人のひと夏の思い出の話。

めっちゃ良かったです。
田舎へのノスタルジー、温かい世界に笑って泣いて、心から楽しませてもらいました。

・机に描いた落書き
・ローカルなスーパー
・年季の入ったガシャポン
・叫びながら降る坂道
・怖すぎるヤンキー

96分の中に広がる1980年代の風景がとても懐かしい。
つってこの時代僕は生まれてないんですけどね笑。

それでも楽しかったです。
ガジェットや生まれ育った場所とは別に、小さい頃の自分と通じるところがあったので。

怒りがちな母と笑う父
溜め込んだ夏休みの宿題
普段の行動範囲を飛び越える怖さ
陽の沈んだ帰り際エンドレスに言い合った「またね」
等々
映画のような日々が自分にもあったなと思わず浸ってしまいました。

そして登場人物がみーんな魅力的で終始楽しい。
まずビビリの主人公、久田少年の表情がもう最高で。

もう一人の主人公、竹本少年のような独自路線キャラもクラスにいた気もします。

竹原ピストルの豪快な父親と、THE・オカンって感じの尾野真千子演じる母親のやりとりはずっと笑ってました。
岩松了の近所の怖いジジイとかも味がある。
その他クールなJKとヤンキーの先輩とかね。
もう良いキャラがたくさん。

監督が元芸人さんということで、セリフもいちいち面白くて笑わせてもらいました。

冒険の後に起こる出来事はちと強引かなと思いましたが、エンディングにはまんまと涙。
エンドクレジットで流れるオレンジレンジのキズナの現代版にまた涙。
最高かよと。


今作のような夏休みはもう絶滅危惧種かもしれません。
プレステもSwitchも、インドアな娯楽がたくさんあるから。
もの寂しい気もしますが、今の子らには今の子らなりの友情の育み方や冒険があるんでしょうね。

強いて言うならサバカンってタイトルの割にはその要素が思ったより濃くなかったのと、大人パートのテンプレ感はちと残念でした。
とはいえ上映時間も短いし、その割にはエンドロールのおまけ映像が2つもあって得した気分。

日本版スタンドバイミーになりうる作品です。
Netflixで観れるかな?
ぜひご覧ください!

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