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ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー

「ガーディアンズオブギャラクシー 」


惑星を楽々滅ぼせる石を巡る、はみ出し者たちの大冒険。

完結編公開記念!

一映画作品として完成度が非常に高く、個人的にも大好きな作品です。

あらすじ…
幼い頃に宇宙人に拉致された少年ピーター。その後青年になった彼は廃墟の星である石を見つけます。
その石を売り一儲けしようと企む彼でしたが、実はその石は宇宙を滅ぼす力を持つオーブと呼ばれる物でした。
ピーターはその石を狙う危険人物ロナンが放った暗殺者ガモーラ、ピーターにかけられた賞金狙いの改造アライグマのロケットと樹木人間グルート、ロナンに家族を殺されたドラックスらとひょんなことからチームを組む事になります。
はみ出し者達はロナンの策略から宇宙を守ることが出来るのか?
って感じです。

ありがちといえばありがちな話かもしれませんが、それが実際そんなことはなくて。

人間味溢れるキャラやご機嫌な70年〜80年代の洋楽が詰まったサントラ、斬新なアイデアに既視感ゼロの映像のてんこ盛り。
ワクワクハラハラ楽しんだと思いきや、最後はホームドラマを観たような温かい気持ちになるすごい映画でした。
物語も導入から終わりまで終始ワクワクしっぱなしで、テンポも良くあれよあれよと展開していきます。

特に冒頭の今作のタイトルの出る瞬間、あのタイミング、あの曲、あのサイズ、あのセンス。
初めて観た時、開始5分でチケット代の元は取れたと確信しました。笑
実際Twitterで「#2014年最高の瞬間」として多くの映画ファンがこのシーンを挙げてたのも覚えてます。

ご機嫌な洋楽とカラフルな映像表現だけで充分楽しめていたのですが、中盤の刑務所の脱獄シーンなんかは「まだこんなに楽しい映画があるのか」と嬉しくなって劇場公開時僕は思わず泣いてしまいました。
側から見たらヤバいやつですね。笑

多くの映画に触れると結構テンプレ展開というか同じような作品も多く、あまり心が動かされる事も減っちゃって。特にアクション映画なんてほぼおんなじ感想だったりします。
今作はそういうのが全く無かった。

そんでなんやかんやありまして(雑)、最後はこの5人を中心に、ロナンが率いる艦隊から人口120億人のザンダー星を守る闘いになります。それもまた胸熱なシーンの連続で。

因みに今作ヒーロー映画という体裁を取ってますが、主人公5人にはヒーローらしさなんて一切ありません。

序盤で全員逮捕されました

リーダーとなるピーター(左から2人目)は幼い頃の母の死を向き合えておらず、ならずもの集団の中で人を騙しながら生きてきました。
破壊王ドラックス(右から2人目)も惨殺された妻と娘の復讐に取り憑かれ周りが見えなくなってます。
強敵サノスの娘ガモーラ(左)は暗殺者として育てられ多くの星を襲撃した過去に苦しみ、人造アライグマのロケット(真ん中)も基本は自分本位で他者の命をなんとも思ってません。
動く木のグルート(右)は善人ですが、純朴さ故にロケットに振り回されてる始末。

一般にはろくでなしにしか見えない主人公達が手を組み、最後には市民を守るというワンピースっぽい構図が個人的にはめちゃめちゃ燃えるんですねー。

・ピーターの育ての親率いる宇宙海賊ラヴェジャーズも味方に加わり敵艦隊とドッグファイトを繰り広げたり

・ガーディアンズ達を悪人扱いしてたノヴァ艦隊までも戦闘に加わり、その身を挺したある作戦が予想外過ぎたり

・劇場の爆笑をかっさらったピーターの○○○バトルの滑稽さ然り

まさかの策に敵も味方もこの表情

・文字通り同苦しながら敵に立ち向かう主人公達
・最高にかわいいエンディングにニヤニヤが止まらないJackson5の名曲

クライマックスだけでもこれだけの、いやこれ以上の見所がある極上エンタメ。
そして最後にはスッキリと温かい気持ちでエンドロールに。
未見の方は是非お勧めします。

舞台が宇宙という事で専門用語が地味に多い為、キャラ紹介と共に書き出してみました。
予習がてらどぞンヌ

ピーター・クイル
自らを「スターロード(星の王様)」と名乗るガーディアンズのリーダー。義理堅い性格。因みにスターロードという名前は全然浸透してません笑。幼い頃にヨンドゥに攫われて以来宇宙育ち。演じるのは今作が出世作となったクリス・プラット。

パイロットの腕はピカイチ

ガモーラ
サノスの義理の娘であり暗殺者。心根は優しく、父の束縛から逃れたいと思ってます。演じるのはゾーイ・サルダナ。アバターのヒロイン役です。

ロケット
改造され人語や機械全般の知識を与えられたアライグマ。性格は粗暴でアライグマと呼ばれるのを嫌います。
声を演じるのはアカデミー賞ノミネート歴のあるブラッドリー・クーパー。

グルート
木のヒューマノイド。優しいおっとりした性格。怪我をしても木なので時間と共に治ります。
声を演じるのはワイルドスピードシリーズのヴィン・ディーゼル兄貴。

台詞は”I am Groot.”のみ

ドラックス
妻と娘を今作の敵であるロナンに惨殺された悲しきマッチョマン。冗談や比喩が通じない頑固な性格。
演じるのは元プロレスラー、デヴィッド・バウティスタ。

こんなメンバーなのでもちろん初めは喧嘩ばかり。それもそのはず、今作はガーディアンズオブギャラクシーが出来るまでのお話ですから。

次いで敵キャラ、サブキャラもご紹介。

ロナン
今作の敵。故郷クリー星が憎きザンダー星と協定を結んだことに腹を立て、テロリストとしてあちこちで人を殺してます。
演じるのは「ホビット」シリーズでエルフの王を演じたリー・ペイス。

サノス
オーブを含む6つの石「インフィニティストーン」を集め、全宇宙の生命の半分を消そうと目論む危ないおじさん。
今作では義理の娘のガモーラとネビュラを送り込み、ロナンにオーブを回収してもらう予定でしたが結局後半ロナンに持ち逃げされてしまいました。
ガモーラとネビュラはサノスを嫌っていた為、闘いが終わった後もパパの所には帰ってません。
アベンジャーズ1作目ではロキにマインドストーンを貸し出してスペースストーンを奪おうとして失敗。
痺れを切らして結局自分で行くことにしたのがこの後に公開される「アベンジャーズインフィニティウォー」です。

ネビュラ
ガモーラの義理の妹。自分より優れた姉を目の敵にしてます。
演じるのは「ジュマンジ」シリーズのカレン・ギラン。

ヨンドゥ
宇宙海賊ラヴェジャーズの一軍隊を率いるリーダー。クイルの育ての親ですが、彼を地球から攫った張本人でもあります。
演じるのは監督ジェームズ・ガンの盟友、マイケル・ルーカー。

しゃがれた声がステキ

デナリアン・デイ
冒頭でクイル達を捉えるノヴァ軍の人。
演じるのはジョン・C・ライリー。アカデミー賞ノミネート歴もあるベテラン。

ノヴァ・プライム
ザンダー星を守るノヴァ軍の指揮官。
演じるのはグレン・クローズ。
101匹わんちゃんの実写版でクルエラを演じた、アカデミー賞ノミネート常連のベテラン女優です。

コレクター
惑星ノーウェアの美術商。
オーブを高額で買い取る予定でしたが、色々しっちゃかめっちゃかに。

演技派ベニチオ・デル・トロ


以下地名とか用語↓
モラグ=文明が崩壊した星
オーブ=触れるものみな壊す石。今作やアベンジャーズインフィニティウォーでのキーアイテム、インフィニティストーンの1つ。

触ったら死にます

インフィニティストーン=宇宙を創造したと言われる6つの石。()内は別名です。
紫🟣…パワーストーン(オーブ)→力を与える
赤🔴…リアリティストーン(エーテル)→現実(景色)を変える
黄色🟡…マインドストーン(ロキの杖)→心を与える、または操る
緑🟢…タイムストーン→時間をいじる
青🔵…スペースストーン(四次元キューブ)→空間をいじってワープできる
橙🟠…ソウルストーン→不明

ザンダー星=地球っぽい星
ノヴァ軍=ザンダー星の守備艦隊
ラヴェジャーズ=ならずもの集団。ピーターもここの一員です。
キルン刑務所=宇宙空間にある刑務所
ノーウェア=巨人の頭蓋骨でできた星

ノーウェアは今後も出てきます

クリー人=クリー帝国出身の宇宙人
ユニット=宇宙の通過
テラ=地球

やっぱり長くなってしまいました。
色々用語はありますが全く知らなくてももちろん楽しめます!

あーもう監督もいってしまいましょう!笑
監督はこの方。
ジェームズ・ガン。

やさしそう

圧倒的なセンスと手腕で「ガーディアンズ〜」を特大ヒットに導いたすごい人。
ですが、今作の監督に抜擢されるまではこのような大作とは縁がありませんでした。
僕も過去作で観たのは、その辺のおじさんが自分でヒーローになる「スーパー!」、SFホラー?の「スリザー」のみ。前者は低予算ながらとてもパンチのある話と、グロ描写がかなり印象的で面白い映画だったのは覚えてます。

そして主演の彼らもロケットとグルート以外はそこまで華々しいキャリアはありません。しかもスターの2人は声だけという贅沢な起用。
なのでそこまで豪華キャストというわけでもなく、監督の知名度も高くありませんでした。
そして原作のガーディアンズオブギャラクシーという漫画自体歴史が浅くマイナーなヒーローだったそうです。

誰が誰やら

なので本国アメリカでは公開前は全く期待されてませんでしたが、いざ公開したらばその下馬評を見事覆し、マーベル作品最高傑作と呼ばれる程の大ヒット。

カラフルな宇宙空間に、大人は懐かしく子供には新しい70年代のサウンドトラック、スターウォーズのように作り込まれた世界観に夢中になる人が続出。(無論僕もその1人)

今作のヒットがきっかけとなりクリスプラットはその後「ジュラシックワールド」の主演に抜擢、ジェームズガンはその後も「スーサイドスクワッド〜極悪等集結〜」の監督としてDCに招かれるなど各々が華々しいキャリアを築くことなります。

なんか映画の構図と似てるような…

マーベル作品の凄いところは緻密に練り上げられた世界観もありますが、監督やキャストらの人選力?も何気にめちゃくちゃすごいなと。
くそ長くなりましたのでこれ以上はまたの機会にしますが、ガーディアンズオブギャラクシーによって救われたのは観客だけではなく、この作品のキャスト、監督もその1人だったということ。

いやー長くなりました。
お疲れ様でした笑。

まとまりがなくて恐縮ですが、期待されてなかった人たちが新たなSF映画の可能性を切り開いたとても楽しい作品です。
僕の拙い文でも少しでも見たいと思ってくれたら嬉しいな。
読んでいただきありがとうございました!

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