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ブロッコリーを煮崩す料理

私が人生で一番何度もつくった料理は、たぶんブロッコリーのパスタだと思う。理由は単純で、イタリアでその料理を知って、つくりはじめたのが20歳くらいで、一番長くつくっている料理だから。自分がその美味しさに感動して、長くつくっている料理が、食材ひとつだけでつくる料理というのは、なんだか運命的な気がしなくもない。

まあ、それは置いておいて、先日、インド料理店でこのブロッコリーのパスタに似た料理を食べた。梅田のグランフロントに入っているエリックサウスだ。4、5年前、東京で暮らしていた頃、時々行っていたが、気づいたら、多店舗展開していた。梅田の、しかもいわゆる駅ビルに出店したと知って、正直、期待していなかったけど、想像は完全に裏切られた。素晴らしい。

昨年末に初めて行って、梅田でのひとりご飯は、しばらくここ一択でいいやと、決めた。再訪した先日、ミールスの選択肢にブロッコリー・マシヤルというドライカレーがあって、迷わず選ぶ。

ブロッコリー・マシヤルは、ブロッコリーはしっかり煮崩れているところは、ブロッコリーのパスタと同じ。ただ、イタリアでは使わないスパイスなど(マスタードシードとココナツかな?)が入っていて、スパイシーでこってりな感じ。もちろん違うのだけど、イタリアとインドで、同じツボが刺激されてつくられた料理だと感じた。

こういう料理の共通点みたいものは、世界中にあるんだろうなと思う。素材があって、それをどう加熱するかというところで、美味しさが定まり、それにどんなスパイスや副材料を加えるか、どんな主食とあわせるかで地域性がでる。そういう普遍的な料理をもっとたくさん探したい。


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