きょう心にしみた言葉・2023年10月16日
「母の壁」の著者、前田正子さんは甲南大教授で、横浜市副市長を務めるなど行政経験もあります。働く母親でもあり、保育園の入所を拒まれ「吐きそうになるほど気分が悪くなった」など自らも「母の壁」に苦労してきました。安藤直人さんは立教大准教授で、子育て支援や困窮者支援などを研究しています。「母の壁」は、ある自治体で行ったアンケート調査の自由記述欄に綴れらた600人を超す母親たちの切実な声をもとに書かれました。
日本の母親たちの壮絶とまで言えるような生きづらさがそこに吐き出されていました。著者は、日本の母親には、保育制度、家庭事情、職場環境という三つの壁があると指摘しています。コロナ禍では、女性の自殺が増え、なかでも主婦の自殺が目立ちました。コロナ禍と「母の壁」が重なり、押しつぶされそうな女性たちの苦難の深さがそこにも表れています。
「子ども罰(チャイルド・ペナルティ)」「母親になることの罰(母の罰、マザーフッド・ペナルティ)」があっていいはずがありません。女性たちの生きづらさを克服することこそが、現代社会の喫緊の課題です。
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