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vol.2 いつでも売れる・貸せる物件を買う

自宅を購入するにあたって最初に意識しておきたいのは、「いつでも売れる・貸せる」物件を買うということです。「自分が住むのだから自分好みであれば問題ない」という考え方もあるとは思うのですが、このnoteで扱っていくのは「幸せな不動産選び」です。そこにおいては「いつでも売れる・貸せる」は非常に重要なファクターになります。

住宅を購入する際は35年ローンを引くケースが多いかと思いますが、私は35年でローンを完済するまで住み続けることはあまりお薦めしていません。家族構成、価値観、ライフスタイル等は日々変化していくもので、35年ジャストフィットし続ける家というのはなかなか無いためです。動きたいときに身軽に動くためには、いざというときに売却したり、貸したりできることは重要です。購入 VS 賃貸 の議論で、賃貸のメリットとして「身軽さ」を挙げる例がありますが、きちんとした物件を選んで購入していれば、いつでも住み替えることができます。

それでは、「いつでも売れる・貸せる」物件はどのようなものなのでしょうか。私は以下の2点が重要と考えています。

①需要の強いエリアで買えている
②エリア相場に対し、低い価格で買えている


それぞれ簡単に説明します。

①需要の強いエリアで買えている
以下のような、住みたい駅ランキングが毎年発表されていますが、まずはこのあたりは皆が住みたいと考えている街(駅)と言えます。
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SUUMO住みたい街ランキング2021 関東版 ~住みたい街(駅)1位は?~
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/sumai_nyumon/data/sumimachi2021kantou_eki/
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こちらのランキングが面白いのは、必ずしも不動産相場の高い順ではないということです。住環境という意味では、港区の麻布・白金エリアや千代田区の番町エリア等、由緒ある住宅街が挙がってきてもよいのですが、非常に相場が高く、ハードルの高いエリアです。アンケートの手法はシンプルで、住んでみたい街(駅)を上位3つ選択するというものなのですが、おそらく回答者も、ある程度は相場と評価の折り合いをつけて回答しているのでしょう。あくまで目安ではありますが、単なる憧れの住宅地は挙がらず、現実的に検討している方の評価が反映されている印象のあるランキングですので、こうしたランキングをまずはベースにしても良いと私は考えています。

重要なのは、ここで挙がってくる街と、自分の好みを重ね合わせて絞っていくことです。東京で上位の「恵比寿」「吉祥寺」「目黒」「品川」を見ていても、それぞれの街が全く特性の異なるものであることが分かると思います。いくら需要が多いエリアとしても、自分が暮らしていて心地よくないのでは意味がありません。そのため、こちらの上位ランキングの駅に実際に足を運び、街の様子を自分の肌で感じてエリアを絞り込んでいくのが重要です。街というのは面白いもので、歩いてみると、そこで暮らしている人々の表情・服装・街のデザイン・賑わいなどから自分に合っているかが感覚的に分かるものです。「違うな」と思う場合は一瞬ですので、その駅は候補から外し、別のエリアに行きます。「ここはいいかも」と思った場所があれば、できれば、平日の昼・夜、休日の昼・夜と表情が変化しますので、何度か足を運んで多角的に街の雰囲気を確認すると良いと思います。

もちろん、住むエリアにこだわりがある方は、逆の順番で、住みたいエリアがこのランキングでどのあたりの位置にあるのかを確認して参考にするのもいいと思います。

今回の記事でお伝えしたかったのは、自宅探しとは言え、他の人も住みたがっているエリアで探すことが大切だ、というポイントでした。

次回は ②エリア相場に対し、低い価格で買えている に触れたいと思います。

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