ドラグーンソール 短編小説

ドラグーンシルフ外伝 風の龍戦士 チェンジアップ

 平成ウルトラマン三部作の第一弾。「ウルトラマンティガ」これが、今後のウルトラ作品におけるタイプチェンジの始まりだった。

仮面ライダー作品におけるタイプチェンジは、「仮面ライダーストロンガ―」や「仮面ライダースーパー1」そして、昭和ライダーで本格的に取り扱ったのが「仮面ライダーBLACKRX」である。なお、平成ライダーのクウガからは、様々なフォームが生まれ。今現在に至る。

「というわけで、シルフのパワーアップ案を作ってみたぞ」

 小学生高学年姿の金髪ハイエルフリーシが、バザーとウルトラマンティガ。ダイナ。ガイアに関する資料を机いっぱいに広げる。

「まてーい! 何故、「映画ウルトラマンメビウス&超ウルトラ8兄弟」の項目まで網羅しているんだ!?」

 犬飼豪が趣味で集めた特撮作品の書籍。それら全部目を通して、聞いた。

「決まっている。それは「愛ゆえに!」だ!」

 リーシは、お気に入りのスパークレンスをポケットから取り出して変身ポーズを取る。

「かいつまんで言うと、今後の敵。最終形態に近いものでは対処できない場合に備えて、

「ティガ」でいう所のタイプチェンジをするということか? 力に特化したパワータイプ。速さと空の戦いに特化したスカイタイプという具合に」

「その通りだ。そこで、二つのカードは既に作ってある!」

「おい! 早すぎるぞ!」

「1つは、私との融合をすることによって「光・風・火・水・雷」の魔法が使える。マルチモードだ。「シルフ・シャインモード」そして、技はカウンター系だな。「ライトリフレクター」「ウインドバインダー」「ファイアウォール」「ウォーターガーデン」「トライアルサンダー」だ」

「技のデパートだな」

「なお、没案でもう一つのモード「ハリケーン」があるんだが―「ウルトラマンエースみたく、切断の貴公子」「光線技のマイスター」というモノも作ってはある。ムルチ三枚おろし。首という首を一瞬で切り落とすとか」

「それ、放送法的にも、今現在の基準からして、放送できないだろう!? しかも、これ下手したら発禁ものじゃないか!」

「イメージはこんなものである!」

「え?」

 リーシがフリーソフトのアニメーション作成ソフトを利用した仮想テストPVを見せた。

 ご丁寧にも、ウルトラマンティガのOPのインスト版最終回仕様がBGMである。

「烈風の龍戦士! ドラグーンシルフハリケーン。いくぞ!」

 大地を蹴り。両手を水平に左右にかきわけて、空中に風の刃を10本作り。電脳空間に作った敵機械兵「アーキテクター」に刃を手裏剣のように投擲する。

「ハリケーンダーツ!」

「凶刃の嵐を巻き起こせ。ハリケーン・エッジ 十文字切り! そして、スラッシュスラッガー!」

 両手で十文字に空を切り裂き、相手を十文字に切り裂き。相手の手足を切断する真空のブーメランを放つ。

「止めだ! ハリケーン・マッハチェイサー!」

 両足に風の力を纏い。飛び蹴りし。四回の反転キックをして、敵を蹴り抜く。

「ゆくぞ! ハリケーン・ブラスト!」

 心臓マッサージの要領で、気を両手に収集させて相手の心臓を打ち抜く浸透系。

 

絞めは、必殺技の光線である。腕をクロスして、水泳のバタフライ泳法の様に両腕をまわし。エネルギーの光の球を拳で打ち抜く。

「ブレストバクター!」

 文字通りの必殺技でアーキテクターは爆砕する。

 以上のPVを見ての感想。

「いやいやいやいや! 仮面ライダーV3と仮面ライダードライブのマッハチェイサーじゃん! そして、最後のは、白い魔王のピンクの光の! 気を取り直して、タイプチェンジのPVない?」

「ある!」

 続けて再生していくと。

腕を額の前でクロスして、色が藍色から、黄色に変わる。

「シルフ・シャイン!」

 相手からの砲撃を受けると。光のバリアを展開する。

「ライトリフレクター」

 そのまま、砲撃を反射して相手に返す。

「ウインドバインダー」

 風を両腕に巻き付けて、チェーンにして相手を拘束する。

「ファイアウォール」

 炎の階段を作り上げ、その階段を駆け足で登っていく。

「必殺!トライアルサンダー」

 全エネルギーを3倍まで引き上げ、雷光の様に一直線に、相手の頭上に、飛び踵落としをお見舞いする。

「ウォーターガーデン 水の衣」

 水の衣を作り、ひらりひらりと相手の打撃、蹴り技を交わして、相手の重心を操作して、投げ飛ばす。

以上が、ドラグーンシルフのタイプチェンジPVだ。

「どう? ウルトラマンティガを参考にして作ったのよ?」

 ふふんと鼻で笑うリーシ。

「すごいな。代償はあるのか?」

「そうね。前者後者のは、1日3回が限度ね。それとどちらも共通している必殺技は、シルフの三倍のエネルギーを使うから、再起動するのに3時間は変身不可能になる。

これは、ギリギリの状態で、あんたの命を守るためでもあるの。いいわね?」

「お、おう!」

「さ、この特訓をするわよ!」

「鬼―――――――!」

 地獄の一週間が始まった。

なお特訓内容は、空気を重りにして日常生活を送ることと、VR空間での変身模擬戦。

倒れる日々に、リーシが膝枕のご褒美が待っていたというお話である。

終わり。

投げ銭していただけると、喜びます(´っ・ω・)っ「創作関係に投資」(´っ・ω・)っ今さら編集できることを知る人・・・(天然すぎぃ)