「ねぇ」からはじまる。「ねぇ」でおわる。
きっくー
梅雨がきた。 この季節、わたしはよく子どもと一緒に散歩をしていた。 黄色い長靴、水色のレインコート。緑色のカメの形をした可愛らしい傘。 ニコニコと無邪気な表情。わーいっていうより、へへへって企む感じも可愛くて。 2歳になったばかりの彼は、雨でも外に出れることが嬉しそうだった。 わたしたちには、いつものお散歩コースがあった。 家を出たところに駐輪場があって、その周りをぐるっと一周するのだ。 どんな自転車があったかは全く覚えてないけれど、 ボーボーに生えた草の上にカタツ