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愛すべき東京のビンテージマンション集。古いマンションを愛する理由。

こんにちは。涼香です。
東京都内で自宅マンション購入のサポートをしています。

わたしは古いマンションが大好きです。
古すぎてボロボロもおもしろくて好きがけど、もっと好きなのは、その古さを感じさせないビンテージな建物。

街が変わり、住む人が変わっても、その場所にどっしりと構えて時代の移り変わりを見守り続けてきたんだなぁと思うと、愛おしくなってしまうのです。新しいマンションにはないレトロなディテールも魅力です。

東京には有名なビンテージマンションがたくさんありますが、今日は無名の戦士たちを中心に語ろうと思います。

まずは南青山のこちらの物件。

1970年生まれの貴婦人。白い壁に黒のアイアンの柵がなんともレトロでかわいくて、心惹かれる。いまのマンションには絶対にないディテールです。

知っている人は知っているかもしれませんが、こちらは2024年現在、絶賛建て替え工事中のマンションです。

建て替え協議中の物件はよく出会いますが、その手続きの大変さゆえに立ち消えることが多く、実際に建て替えしているマンションはとてもめずらしい。数あるマンションの中で、実際に建て替えをしたマンションは今までで0.7%しかありません。

建て替えできたのは、所有者の人たちのやる気と、南青山という立地だからこそ。なんだか愛と気概を感じます。

地上20階、地下2階、高さ66.30m、総戸数79戸の高層マンションに生まれ変わり、2026年6月に竣工する予定とのこと。

姿は変わっても、ずっと愛され続けてほしいです。

続いて、千代田区のこちらのマンション。

1973年に生まれたおじいちゃんマンションですが、土地柄もあって堂々たる風格を感じます。 
タイルがとてもきれいで、年月を感じさせない。外壁をきれいに保つためにはお金がいるし、住んでいる方々の、ここに長く住んでいきたいという愛のもとにきちんと管理されてきた感じが、私はとても可愛く感じてしまいます。

エントランスホールや共有スペースは、バブル期の凄みを感じるデザインになっています。
窓が多い作りなので、室内も明るそうだなぁ、とか、あの一番上のペントハウスから皇居の桜も見えるのかな、とか、夢が膨らみます。

続いて、城南五山の1つ、御殿山より1件。

城南五山(じょうなんござん)は、東京の城南地区にある高台5ヶ所の総称である。いずれも山手線の内側、目黒駅から品川駅にかけての地域にあり、昭和期以降からの新興高級住宅街として知られる。

Wikipedia

この白×ブルーのマンションって、昔のマンションという感じがして、それだけできゅんポイントです。長い歴史をしっかり生きてきたんだなぁと。

ここは1971年に建てられた総戸数16戸のマンションで、ちょっと規模は小さめですが、適宜修繕工事をしていたり、エントランスもきれいに改修されていて、可愛がられてきたんだなあと思います。

不動産売買の仕事をしていて思うのは、特に東京都内には、築年数が経過していても頻繁に取引される(売りに出してもすぐに買い手がつく)、そんなマンションってすごく多いのです。
それは、住んでいる人たちが自分の住処を大切にして、貯金をしてメンテナンスをしてきたおかげです。

日本はどうしても地震や災害が多いので、家を購入する時には築年数が注目されがちですが、しっかりとメンテナンスをすれば100年でも120年でも素敵に暮らせることを世の中に知ってもらいたいです。

お次は中目黒。

エントランス

さて、このエントランスを見て築何年のマンションだと思いますか?
中はこんなかんじ↓

玄関ホール

こちらはなんと1969年生まれで、2024年現在55歳。
東京のマンションの中でも、いちばん古いくらいの築年数です。
ここも、お金をかけてエントランスの改修工事が行われて、このように若くきれいに変身したマンションの1つ。
私は最初に見た時、築10年くらいのマンションかと思ったくらい、デザインも洗練されていてきれいです。

外観

こういう風に、古くても大事にされて、住む人が世代交代しても素敵な暮らしが住み継がれていくようなマンションが本当に味わい深い。
いつか住みたい中目黒。

アイスクリームマンション

東中野付近をお散歩中にみつけたこちら。

マリン風の外観がすてき

屋根の青と壁の丸いくりぬきが、潜水艦を思わせる不思議なかたち。
階段のディテールも、このマンションに愛嬌をプラスしている。

これ、真ん中に1本の太い柱があって、それだけで全体を支えているんです。わかりやすいように、光を飛ばしてみました↓

愛すべきアイスクリームマンション

棒にささっているタイプのアイスみたいなので、アイスクリームマンションと命名。

おまけ

Milk box

古いマンションによくあるレトロなドアが好き。
機密性はよくないけど、味がある。
その横のミルクボックスも、時代の移り変わりを感じます。

このマンションは、近年の安全面やセキュリティの観点でオートロックがつけられ、もうこのミルクボックスは役目を終えてしまいました。
けれど、毎朝ここに牛乳が届いて、それを飲んでから出勤する朝があったのかしらと、昔に思いを馳せる。

他にも、東京には好きなマンション、おもしろマンションがたくさんあって、キリがありません。
今度また散歩で写真が増えたら、またご紹介しようと思います。

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