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甘い匂い、心地よい温もり

母の夢を見た。電車に乗っていて、背後にふくよかな母が立っていた。甘い匂いが漂ってくる。母はお風呂に入るのが苦手だった。太りすぎて、心臓に負担がかかるのか、お風呂あがりにゼイゼイ息をしていて辛そうだった。母は辛いとは決して言わないんだけど。

辛かったからお風呂に入らなかっただけで、別に嫌いだったわけではないと思う。でもまあ、よく臭っていた。甘い脂肪のような酸っぱい臭い。

私は振り向いて母の胸に吸い寄せられるように、顔を埋めた。「いい匂い…」。最近嗅いだアーモンドミルクみたいだった。

場面が変わって、実家の布団で寝ていた。子供のころは川の字で寝ていて、私は真ん中。右に父。どうやら母は死んだらしい。

夢の中の夢として、「母がモヤモヤする」と頭を抑えながら訴えている夢を見ていた記憶が蘇る。そのモヤモヤが死因になったらしい。予知夢を見ていたんだと思っている。

でもあれ?
「寝ずの番は?」。父は長兄に任せたと言う。ああそう、いや、ダメだろ。「私も手伝うよ」と起き上がって、夜だけど長兄の携帯に電話しようとか考えながら、2階に上がる。

2階には私の部屋(元は長兄の部屋)があって、いまは物置になっている。ベッドだけ残っていて、そこでは私の愛猫が寝ていた。喪服を取りに来た。

あれ、何かがおかしいぞ。

母はもう、死んでいる。がんで死んでいる。

思い出した衝撃で目が覚めた。

自分が寝ずの番をしていないことから違和感を覚える夢は2度目だなあと思いつつ。↓参考。

母が父を迎えに行く準備に入ったのかな。父のためにお風呂に入って、私に確認させたのかな。母の胸は温かくて心地よかった。

あすは起きたら父に電話をしよう。おやすみなさい。パパに連絡しなさいよっていう母からの警告のような気もする。

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