【詩】空

隠したものを暴いてほしいの
君の脳内を僕で埋め尽くして
はやく僕をあいつから解放して
次は君の奴隷になりたい
ずっと被害者でいさせて
「かわいそうに」 みんなが泣いてる
そうすることでしか許されない気がする
気がするだけでこんなに?
馬鹿みたいだ 思い込みでずっとアニメを見てる
空を飛んで 落ちる その繰り返し


「わかってる」って半分本当
自分のことすらわかってないから半分嘘
君はいつも正しい生き方を知っていて
僕は選ぶことを放棄した
刻み込まれたプログラムをただ眺めるだけ
「嘘、眺めてるふり」
おもちゃのナイフで腕を切るのが怖い僕は
つけた傷を眺めることでさえ怖がるくせに
言葉のナイフを平気で人に向ける


いつになったら生きることができるのだろう
ぼくのせいじゃない ぼくのせいじゃない
誰かを傷つけることでしか中身を埋めることができない
「お前も空っぽなんだよ」
みんな嘘だ 何もかも無意味だ
おもしろくない それだけで死にたい
たまにおもしろい それだけで生きたい
嘘をついて嘘の幸せを食べる
その幸せですら自分のせいじゃない

僕は醜いですって面しておいて
醜いと言われることを人一倍恐れている
被害者になることを望んでおいて
本当は誰かを傷つけたくて仕方ない
ただ、美しくありたかった
泥の中から空を見上げる
太陽に手を伸ばすと影が落ちる
この闇だけは偽物じゃない
そう、思いたい......

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