「生産」と「消費」を拡大させた結果、わたしたちは悪化するいっぽうの時間不足を経験している。
これは次のように作用する。
まず、生産効率が向上する...とは、個々が時間あたりにより多くを生産しなければならない、ということ。そして、生産性が向上するとは、そのシステムを存続するためにわたしたちがより多くを消費しなければならない、ということを意味する。
自由時間は「消費」のために割り当てられるようになり、生産にも消費にも使われない時間は次第に無駄な時間(時間の”浪費”)とみなされるようになる。
すると、時間の価値が高まり(時間不足が進行する)、主観的にはテンポやペースが増大するように感じられるだろう。
更に、生産に割り当てられた時間にわたしたちは常に会社に遅刻したり生産ラインを遅延させるリスクに晒され、余暇に割り当てられた時間にもわたしたちは常に時間を”浪費”するリスクに晒されることになる。