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【MD】御巫幻影Season25【マスター1】

遊戯王マスターデュエルランク戦Season25で使用した【御巫幻影】の解説記事です。2024年1月10日改訂のリミットレギュレーションを前提としています。
Season24の記事はこちら↓


データ

戦績

【御巫幻影】、【烙印ラビュリンス】の順に記述
勝率:53.6% (45/84)、56.0% (14/25)
先攻勝率:55.8% (24/43)、75.0% (6/8)
後攻勝率:51.2% (21/41)、47.1% (8/17)
最大連勝数:6、4
※マスター2の「負ければ降格」から「勝てば昇格」の前まで【烙印ラビュリンス】を使用

デッキ分布

家具型ラビュリンス(烙印出張型含む):14.7% (16/109)
超重武者:11.9% (13/109)
斬機:11.9% (13/109)
VS(クシャトリラ出張型含む):7.3% (8/109)
40烙印:4.6% (5/109)
60烙印:3.7% (4/109)
十二獣:3.7% (4/109)
その他:41.3% (45/109)

デッキ分布図

考察

【御巫幻影】と各デッキのシングル戦の相性に関して考察していきます。

  • 対【ラビュリンス】
    勝率:15.4% (2/13)、先攻勝率:20.0% (2/10)、後攻勝率:0% (0/3)
    幻影霧剣やNo.3 地獄蝉王ローカスト・キングのようなモンスターを対象にとる妨害の有効性が低く、通常罠による妨害が起動効果を多用して展開する【御巫幻影】にとっては致命傷になりやすいことなど非常に不利な対面です。
    1勝は灰流うららを貫通して先攻展開を続行して相手が降参。もう1勝は灰流うらら、無限泡影を貫通して3素材召命の神弓-アポロウーサ、虹光の宣告者で返し、3ターン目でワンキルしました。

  • 対【超重武者】
    勝率:66.7% (6/9)、先攻勝率:100% (2/2)、後攻勝率:57.1% (4/7)
    先攻は手札誘発を貫通しながらモンスター効果無効系の妨害を多数構えることができ、後攻はドロール&ロックバードか増殖するGさえ通れば【超重武者】の妥協盤面は突破しやすいため、有利対面です。
    3敗はすべて手札誘発を持っていなかったために相手の先攻1ターン目に即降参。自分の1ターン目を手札誘発で止められて負ける試合はありませんでした。

  • 対【斬機】
    勝率:60.0% (6/10)、先攻勝率:60,0% (3/5)、後攻勝率:60.0% (3/5)
    手札誘発の採用枚数が多く、主にモンスター効果で展開する点で【超重武者】と類似しています。しかし、ファイアウォール・ドラゴン・ダークフルード-ネオテンペストの存在により、斬機超階乗のサーチ後にドロール&ロックバードの効果が適用されても斬機モンスターを墓地に増やすことで妨害数を維持できるため、後攻は【超重武者】ほど有利ではありません。

  • 対【VS】(クシャトリラ出張含む)
    勝率:42.9% (3/7)、先攻勝率:33.3% (1/3)、後攻勝率:50.0% (2/4)
    幻影霧剣やNo.3 地獄蝉王ローカスト・キングのようなモンスターを対象にとる妨害や、幻影騎士団ブレイクソードや天霆號アーゼウスによる盤面のリソースを削ることによる捲りの有効性が低いため厄介な対面です。
    ターンを返すとリソース差で負けるため、御巫モンスターやヴァレルソード・ドラゴンを駆使してワンターンキルを狙います。

  • 対【烙印】(40烙印、60烙印)
    勝率:42.9% (3/7)、先攻勝率:66.7% (2/3)、後攻勝率:25.0% (1/4)
    モンスター効果への妨害が有効であることや、手札誘発の採用率が低いことから先攻展開が通れば有利な対面です。
    【幻影騎士団】はビーステッドがキツいという話がよくありますが、【御巫幻影】では深淵の獣レベル6モンスター1枚程度なら他の手札誘発を使用されたときとさほど変わりません。

構築

遊戯王OCGカードデータベースにデッキレシピを公開しています(画像リンク先)。

デッキの強み

【超重武者】およびその対策として採用される手札誘発に対するメタを意識した構築であり、以下のような強みがあります。

①ドロール&ロックバード耐性
②増殖するG耐性
③引きたくないカードが少ない

①ドロール&ロックバード耐性

SR ベイゴマックス+「幻影騎士団」モンスター+幻影霧剣orリビング・フォッシル

上記画像は相手の増殖するGに対してドロール&ロックバードでドローを抑制したときの先攻盤面です。ドロール&ロックバードを手札から捨て、展開にSR ベイゴマックス、「幻影騎士団」モンスター、リビング・フォッシルを使用したため、残りの手札は1枚になっています。
後述する基本展開では聖騎士の追想 イゾルデのL素材として「幻影騎士団」モンスターをサーチする必要があります。そのため、ステンドグリーブを素引きしていればラスティ・バルディッシュL召喚時に特殊召喚、ステンドグリーブ以外ならラスティ・バルディッシュでステンドグリーブを墓地へ送り、ステンドグリーブ②効果で特殊召喚することで同じ展開ができます。
ティアースケイル初動の場合も同様に、「幻影騎士団」モンスターをもう1枚素引きしていれば、通常召喚権を使用して同じ展開ができます。
つまり、1枚初動+「幻影騎士団」モンスターでドロール&ロックバード効果適用下でも、フィールドに幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ、召命の神弓-アポロウーサ(ATK1600)、虹光の宣告者、墓地に剣の御巫ハレ、「幻影騎士団」モンスターまで展開可能です。

②増殖するG耐性
前述したようにドロール&ロックバードを自分のターン中にも使用しやすいため、ドロール&ロックバード×3、灰流うらら×3、墓穴の指名者×2の計8枚が増殖するGの対策札になります。
また、1枚初動(SR ベイゴマックス、ティアースケイル)の召喚・特殊召喚後に増殖するGを使用された場合、特殊召喚2回以内にNo.3 地獄蝉王ローカスト・キングや幻想霧剣を構えられます。

③引きたくないカードが少ない
【勇者幻影】にはD-HERO デストロイフェニックスガイや勇者のような出張セットが採用され、【御巫幻影】でもDDD双暁王カリ・ユガを相手ターンに特殊召喚するギミックなどがデッキを圧迫する傾向にあります。そのような引きたくないカードが多い場合はデッキが40枚よりも厚めにされます。
今回の構築は、【超重武者】対策のドロール&ロックバードや増殖するGを初期手札に引く確率を最大化するために40枚とし、展開が止められたときに役割を持ちにくいギミックを削りました。

デッキの弱み

①妨害の質が低い
②魔法・罠耐性
③手札事故率が高い

①妨害の質が低い
【勇者幻影】で採用されるアーティファクト-デスサイズや【御巫幻影】で採用されるDDD双暁王カリ・ユガのような、分類されない効果による妨害は採用していません。
また、召命の神弓-アポロウーサ、No.3 地獄蝉王ローカスト・キング、幻影霧剣による妨害はいずれも除去を伴わない上に、使用可能な回数が有限の効果であるため、アドバンテージを稼ぐことができません。
したがって、【VS】や【烙印】のようなモンスター効果を多用する対面でも、ターンをまたぐごとにリソース差をつけられて負けてしまいます。

②魔法・罠耐性
モンスター効果に対する妨害量が多い反面、魔法・罠に対する妨害が虹光の宣告者のみです。また、起動効果を多用して展開する都合上、スペルスピード2以上のカードによる妨害への耐性が低いです。
したがって、【ラビュリンス】や【神碑】のような速攻魔法・罠カードを主体としたデッキが流行している環境では活躍できません。

③手札事故率が高い
1枚初動が6枚
(SR ベイゴマックス×3、ティアースケイル×3)のため、1枚初動札が初期手札5枚にある確率は57.7%。
2枚初動(ティアースケイル以外の「幻影騎士団」レベル3モンスター+サイレントブーツ、珠の御巫フゥリorオオヒメの御巫+タケトンボーグ)が初期手札5枚にある確率はそれぞれ8.3%、1.2%。「御巫」カードを活用した3枚初動も存在しますが、相手の手札誘発を考慮すると2枚初動デッキ程度の事故率になります。
引きたくないカードが少ない一方で、【勇者幻影】のフュージョン・デステニーやアラメシアの儀のような単体でパワーの高いカードも少ない点は注意が必要です。


展開例

SR ベイゴマックス+手札コスト1枚

結果:フィールドに幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ、召命の神弓-アポロウーサ(ATK1600)、虹光の宣告者、No.3 地獄蝉王ローカスト・キング(素材に幻影騎士団ティアースケイル、剣の御巫ハレ)、幻影霧剣。手札に幻影騎士団ダスティローブ。墓地に御巫の迷わし鳥。

SR ベイゴマックス初動
  1. 「SRベイゴマックス」を特殊召喚。②効果でデッキから「SRタケトンボーグ」を手札に加える。

  2. タケトンボーグを特殊召喚。

  3. レベル3×2で「彼岸の黒天使 ケルビーニ」をL召喚。

  4. ケルビーニ③効果をデッキから「彼岸の悪鬼 グラバースニッチ」を墓地へ送って発動し、ケルビーニの攻撃力をアップ。

  5. グラバースニッチ③効果でデッキから「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」を特殊召喚。

  6. ケルビーニ、ガトルホッグを素材に「幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ」をL召喚。ガトルホッグ③効果で墓地からケルビーニを特殊召喚。

  7. バルディッシュ①効果を発動し、デッキから「幻影騎士団ダスティローブ」を墓地へ送り、デッキから「幻影騎士団シェード・ブリガンダイン」をセット。

  8. 墓地のダスティローブを除外して②効果を発動し、デッキから「幻影騎士団ティアースケイル」を手札に加える。

  9. ブリガンダインを発動し、通常モンスターとして特殊召喚。

  10. ティアースケイルを通常召喚。

  11. ティアースケイル①効果を手札を1枚捨てて発動し、「幻影騎士団サイレントブーツ」を墓地へ送る。

  12. ブリガンダイン、ティアースケイルを素材に「聖騎士の追想 イゾルデ」をL召喚。①効果でデッキから2枚目のダスティローブを手札に加える。

  13. イゾルデ②効果をデッキから「御巫の水舞踏」を墓地へ送って発動し、デッキから「焔聖騎士-リナルド」を特殊召喚。リナルド②効果で墓地から水舞踏を手札に加える。

  14. ケルビーニ、イゾルデを素材に「召命の神弓-アポロウーサ」をL召喚。

  15. リナルドを対象に水舞踏を発動。

  16. 水舞踏②効果を発動し、デッキから「剣の御巫ハレ」を特殊召喚し、リナルドを手札に戻す。ハレ②効果でデッキから「御巫の迷わし鳥」を手札に加える。

  17. ハレを対象に迷わし鳥を発動。

  18. リナルドを特殊召喚。

  19. リナルド、ハレを素材に「虹光の宣告者」をS召喚。

  20. 墓地のサイレントブーツを除外して②効果を発動し、デッキから「幻影霧剣」を手札に加える。

  21. 墓地のティアースケイル②効果で自身を特殊召喚。

  22. 墓地の迷わし鳥②効果を発動し、墓地からハレを特殊召喚。

  23. レベル3×2でNo.3 地獄蝉王ローカスト・キングをX召喚。

  24. 「幻影霧剣」をセット。

幻影騎士団ティアースケイル+手札コスト1枚

結果:フィールドに幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ、召命の神弓-アポロウーサ(ATK1600)、虹光の宣告者、幻影霧剣。手札に幻影騎士団サイレントブーツ、御巫の火叢舞。墓地に幻影騎士団ティアースケイル、剣の御巫ハレ。

幻影騎士団ティアースケイル初動
  1. 「幻影騎士団ティアースケイル」を通常召喚。

  2. ティアースケイル①効果を手札を1枚捨てて発動し、「幻影騎士団ダスティローブ」を墓地へ送る。

  3. 墓地のダスティローブを除外して②効果を発動し、デッキから「幻影騎士団サイレントブーツ」を手札に加える。

  4. サイレントブーツを特殊召喚。

  5. レベル3×2で「彼岸の黒天使 ケルビーニ」をL召喚。

  6. ケルビーニ③効果をデッキから「彼岸の悪鬼 グラバースニッチ」を墓地へ送って発動し、ケルビーニの攻撃力をアップ。

  7. グラバースニッチ③効果でデッキから「彼岸の悪鬼 ガトルホッグ」を特殊召喚。

  8. ケルビーニ、ガトルホッグを素材に「幻影騎士団ラスティ・バルディッシュ」をL召喚。ガトルホッグ③効果で墓地からケルビーニを特殊召喚。

  9. バルディッシュ①効果を発動し、デッキから2枚目のティアースケイルを墓地へ送り、デッキから「幻影霧剣」をセット。

  10. 墓地のサイレントブーツを除外して②効果を発動し、デッキから「幻影騎士団シェード・ブリガンダイン」を手札に加える。

  11. 墓地のティアースケイル②効果で自身を特殊召喚。

  12. シェード・ブリガンダインをセットして発動し、通常モンスターとして特殊召喚。

  13. ブリガンダイン、ティアースケイルを素材に「聖騎士の追想 イゾルデ」をL召喚。①効果でデッキから2枚目のサイレントブーツを手札に加える。

  14. イゾルデ②効果をデッキから「御巫の水舞踏」を墓地へ送って発動し、デッキから「焔聖騎士-リナルド」を特殊召喚。リナルド②効果で墓地から水舞踏を手札に加える。

  15. ケルビーニ、イゾルデを素材に「召命の神弓-アポロウーサ」をL召喚。

  16. リナルドを対象に水舞踏を発動。

  17. 水舞踏②効果を発動し、デッキから「剣の御巫ハレ」を特殊召喚し、リナルドを手札に戻す。ハレ②効果でデッキから「御巫の火叢舞」を手札に加える。

  18. リナルドを特殊召喚。

  19. リナルド、ハレを素材に「虹光の宣告者」をS召喚。