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自然免疫はワクチン摂取より有効な手段

今回のテーマはコロナに対する自然免疫がワクチン摂取より有効であることが初めて証明されたという論文です。イスラエルから。https://www.sciencemag.org/news/2021/08/having-sars-cov-2-once-confers-much-greater-immunity-vaccine-no-infection-parties


ざっくり要点をかいつまんで訳すと、

SARS-CoV-2に感染した後に発達する自然免疫は、パンデミックコロナウイルスのデルタ型に対するシールドとして、ファイザー社のバイオンテック社のワクチンを2回接種するよりもはるかに効果的であることが、イスラエルの大規模な研究で明らかになった。新たに発表されたデータによると、かつてSARS-CoV-2に感染したことのある人は、ワクチンを接種した人に比べて、デルタウイルスに感染したり、その症状を発症したり、重篤なCOVID-19で入院したりする可能性が非常に低いことがわかった。
この研究は、人間の免疫システムの力を示すものですが、感染症の専門家は、それにもかかわらず、COVID-19に対するこのワクチンやその他のワクチンは、重篤な疾患や死亡に対して高い防御力を維持していることを強調しています。また、ワクチンを接種していない人が意図的に感染することは非常に危険であると警告している。「ロックフェラー大学の免疫学者で、SARS-CoV-2に対する免疫反応を研究しているMichel Nussenzweig氏は、今回の研究には参加していないが、「私たちが人々に言ってほしくないのは、『よし、外に出て感染しよう、感染パーティを開こう』ということです。「だって、誰かが死ぬかもしれないんだから」。
また、過去にSARS-CoV-2に感染したことがあり、その後、「ファイザー・バイオンテック」社のメッセンジャーRNA(mRNA)ワクチンを1回接種した人は、過去にSARS-CoV-2に感染したことがあり、まだワクチンを接種していない人に比べて、再感染に対する予防効果が高いことも分かりました。今回の研究結果は、過去に感染した人が、ファイザー・バイオンテック社のワクチンまたはModerna社の同様のmRNAワクチンの両方を受ける必要があるかどうかについての議論に役立つ可能性があります。米国では、SARS-CoV-2にすでに感染している人を必ずしもワクチン接種の対象外とはしておらず、完全なワクチン接種を推奨しています。しかし、1回のmRNA投与で十分ではないかと主張する科学者もいます。また、ドイツ、フランス、イタリア、イスラエルなどの国々では、過去に感染した人に1回だけワクチンを投与しています。

まとめると、ワクチンだけよりも自然にコロナにかかった人の方がコロナに再感染する確率が下がることが世界で初めて観察研究で証明された。ということと、コロナにかかったことのある人が、追加で1回だけmRNAワクチンを摂取すると、さらに再感染の可能性を抑えられるということ。ただし、だからといってワクチン未接種の人がわざとコロナに感染しに行くような行為はやめた方がいい。

と結論されています。当然無症状でコロナに感染する人もいるわけなので、今後はワクチンを打つ前に抗体の量を調べるという従来のワクチンに対する考え方が主流になっていくと思われます。

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