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Code:Realize、はじめました

秋はときめきの季節である

 先日、秋の気配に嬉しくなって久しぶりにワインを飲んでいたら、昔は秋になると乙女ゲームがたくさん発売され色ボケに忙しくときめいていたのを思い出しました。だんだんお酒が進んでいい感じに酔っ払った勢いで、こんなにお求めやすいの!?!?と思わずポチってしまった「Code:Realize」(PS4版)
発売は2014年らしい。そういえば社会人になった頃で、あまり時間がなく興味はあったのに買わないままになっていたのだった。(当時は柿原徹也フィーバーだったのに)そうこうしていたらアニメ化されたりファンディスクが発売されていて、こんなに展開があると言うことは面白くて人気のはずや!と地味にずっと気に掛かっていた「Code:Realize」(虹彩の花束という本編とFDが入ったバージョン)
まさか酔った勢いで買うとは思わなかったけれど、久しぶりにやった乙女ゲームは私の様々な心の隙間を埋めてくれました。久しぶりだからこそ感じることも多く、noteにしたためたいと思った次第です。

乙女ゲームの世界観に心の隙間が埋まっていった話

自分の話でアレですが2022年に第一子を出産し、そこからずっと育児に注力していました。特に子供が0歳の頃はまだまだ幼くて頼りなく、最近やっとまとまって夜寝てくれたり、生活リズムが整ったのか自分の時間が少しづつできてきたなと感じていました。
上記のとおり今までは子供と家族一番でやってきたので、自分のことは二の次になることが多く、気づけばお化粧も最低限だし服もしばらく買ってない。何より仕事から帰ってきた主人から仕事の話や家の話、子供の話をする以外はまだ話せない子供と「これは赤色だね」とか「このお魚おいしいね」といった会話をする程度だった。それはそれで幸せなのだが、そこでブッ刺さったのがコドリアのみなさまだね!!!
ゲーム開始早々に基本的に好意的に話しかけてくれるルパンとインピーに、いつでも優しいフラン。この3人が揃った時点でもうこの「無条件に自分を肯定されている!」という感覚で萎んでいた心がツヤツヤになりました。たまらん。
あと、自分自身を見てくれている感じとか可愛いとか褒めてくれるの、これは精神の安定と向上心に繋がるので、いっそ家事育児仕事のパフォーマンスを向上させると思う。やっぱり乙女ゲームは素晴らしい。

本編をプレイしてみて

「Code:Realize」(以下コドリア)は、先ほど記載したとおり2014年にオトメイトさんから発売された作品。主人公のカルディアちゃんはとある理由から身体に毒が宿っており特製の素材でないと触ったものを溶かしてしまう。そんなカルディアちゃんが前野さん演じるルパンに攫われてきて一緒に大冒険しつつ大恋愛もするという壮大なゲームである。
ルパンはロンドン郊外にある、サン(フランス貴族で平川さん)のお屋敷を拠点にしていて、共通ルートではサンの屋敷に仲間たちが集い、それぞれの目的のために力を合わせていく。そもそもこの共通ルートでみんなのことが好きになる(私はね)ブラック・ギャザリング(飛行船レース)の優勝記念写真とか最高ですよね、みんな仲間!だいすき!
ストーリー自体もとてもよく練られている印象というか、コドリアの世界観がしっかり創られていて、それぞれのキャラクターがしっかりと自立している印象でした。今はFDをプレイ中ですが、このキャラクターだからこういう考え方になるんだ、という流れがすごく自然で、作り込みのすごさを感じます。好き!

フランとの物語から

さて、個別ルート最初に選んだのはフランです。フランは共通ルートの時からもずっと主人公のことを気にかけてくれて、いつも優しくて、話も聞いてくれる。気づいたら毎回選択肢はフランを選んでいました。(あと話し方もええねんな。『やあ、まだ起きてたの?どうかしたのかい?』って言われたら泣いてまうCV柿原徹也)
フランは自分の過去と向き合ったり主人公と過ごす日々の中でも、端々に滲む優しさと諦めない強さに感服します。主人公が諦めそうな時も優しく諦めないことを後押ししてくれるし、自分自身の中でもずっと戦い続けているのに、決して近視眼になりすぎず冷静な視点も常に持っている。天才的に賢いから無謀なことはせず、目的に向かって積み上げていく。完璧じゃん!
あと笑った顔が優しくて癒されます。照れている表情も見ていて幸せな気持ちになります。真っ直ぐに素直に生きている。フランのこと嫌いな人いないと思う。
フランが言っていたことで偉いな、と思ったのが「2人で幸せになることを諦めない」というところ。自分はいいから!とか思いがちなのに、2人じゃないと2人とも幸せじゃないと、それは本当の幸せじゃないという発言。まさにそうで、早い段階からブレずにそのために戦っているフランはカッコよかったです。
フランと一緒だったらずっと幸せだと思う。何があってもきちんと話ができるし、2人の関係が変わったり立場が変わっても、一緒に頑張れるんだと思います。しあわせ!
最後レオンハルト兵長に口上するところとかカッコよくて痺れます。

あと!女王のこと「ヴィクトリア」って呼び捨てなの毎回ときめくんですが!うらやましー!

サンルートについて

サンルートってホテルみたいになってしまうのですが2人目はサンジェルマン伯爵ルートを選びました。気づけばもう結構な大人になってしまっている自分は、ちょこちょこ描かれているサンとゆっくりお茶をするという時間が癒しの時間になっていました。なんでも話していいのかわからないけど、ゆっくりお話しすることでサンの持っている穏やかな雰囲気が感じられて癒されました。
サンルート(あえてサンルート)は、もちろんただの伯爵ではないのでいろいろと展開があるのですが、個人的に戦うサンが強くて安心感があるということや、ゆっくりお茶をしているあの時間をサンも尊いと思ってくれている嬉しさがありました。なんでも受け入れてくれる包容力と、いざとなった時に守ってくれる安心感がめちゃいいですヨネ!!!悪ノリ好きなのもいいですヨネ!!
ワタシあのお屋敷に住んでたらバリバリ家事やってサンちゃんのとこ行って10時くらいにお茶して、またバリバリ家事やって買い出ししてお菓子焼いて15時くらいにサンちゃんとお茶して暮らしたい。ちゃんと家事やるし秘密も守るから唯一の使用人で雇われたい。

インピーさんてば超いいヤツ

次はインピーさんですね!インピーさんはいつでもいいヤツ!ズッ友になって欲しい!インピーさんは人間が出来上がっていて何があっても間違わないし明るくて、みんなの雰囲気を和やかにしてくれる素晴らしいナイスガイです。
すごく頭が良くて自分の立ち位置もわかってるしいつもチャーミングです。主人公はそれなりに辛い時もあるんですが、インピーがニカっと笑ってくれるとそれだけで安心できる。インピーさんは基本的に主人公ちゃんのことを好いてくれている紳士なので何も心配いらないですヨネ!FDのアフターストーリーも絶対に幸せだと思う。あと料理めっちゃ上手なのもポイントで、いてくれるだけで安心できるよね。森久保さんなのもいいよね。明るい強さがあって、悲観しない感じがイイ!

ヴァンよ幸せになってくれ

ヴァンはしんどい人生でしたね・・・本当に幸せになって欲しい。カルディアちゃんと幸せに生きてくれ・・・!ヴァン本編はヴァン自身との戦いが描かれていて、なんならその比重がかなりあるので、ときめきというより一人にしてはいけない・・!という母性で見ていた気がします(汗)
ただ、ヴァン本編以外で言うと、いつでも的確な援護射撃がある安心感があるからこのゲーム戦い多いけど明るく見られるんだと思う・・・。
みんな親しみを込めてあだ名つけてくれるし、インピーが作ったヘルシング砲とか諸々で硬派になりがちなヴァンを包んでくれています。いいチームワークですよねルパン一味。

ルパンは主人公の運命の人だね

ルパン以外の4人をクリアするとルパンルートが解禁されます。ルパンこそやっと本編!という感じ!他の4人のルートでは結局解決してないよね?!とモヤモヤしていた伏線もしっかり回収してくれました。コドリアはルパンが運命の人でしかないなと改めて思います。
特に思い出深いのはオープニングで主人公を攫ってくれたあと、ルパンの明るさとか気遣いに、『この肯定される感覚・・・!これは乙女ゲームの世界だ!』と心がほくほくあったまりました。
ルパンはインピーとかフランみたいに葛藤もするけど闇堕ちもしない芯があり、辛い状況でも笑える強さがあって、主人公(の目線でプレイしたワタシ)は救われるシーンがたくさんありました。アニメがルパンルートで描かれているとのことで、FDまで全部プレイが終わったら見てみようと思います。

もう大人だからか大人が落ち着くようになった(まとめ)

乙女ゲームをプレイし始めたのは小学校高学年で「遙かなる時空の中で2」からでした。当時はちょっと手が触れるとか、キャラクターの一人称が「私」だったり言葉遣いが美しかったりするだけでどっきんこでした。そこからもう十数年以上経って、フランとかサンの持っている話がわかる落ち着いた雰囲気に惹かれる自分がいました。やっぱり信頼できて話ができること、誠実であることが自分の中で重要らしい。(あとロンドンなのでちょこちょこゆっくりお茶するシーンがあるのが嬉しい)

と言いつつこの「コードリアライズ」という作品はプレイすればするほど、ルパン一味のチームワークだとか仲間意識、みんながいるから安心だし自分も頑張る!という絆が芽生えてきてみんなのことが大好きになれる幸せなゲームでした。
発売から10年近く経って作品の展開も落ち着いた感じなのだと思いますが、細々と友達に布教したいと思います。今思えば当時買ってたらとんでもなくハマってただろうな・・・。
素敵な時間を体験させてくれた素晴らしい乙女ゲームでした!

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