見出し画像

メニュープランニング

店のオープンやリニューアルなどでメニューを考える時、フードコーディネータはなにができるのか、なにをすべきかを考えてみよう。

なによりもはじめに料理長の作りたい料理と客層の需要とをマッチさせる必要がある。メニュープランニングの流れは基本的にターゲットとした客層が食べたいと思うメニューを如何にして作るかが重要であり、そのためのマーケティング調査が不可欠である。
店の方向性と合致しているか。客層の意向と合致しているか。価格帯は合致しているか、など。フードコーディネータがメニュープランニングを行う理由は一つ。そのメニューで利益が上がるかどうかである。

フードコーディネータは食に関する今のトレンドについて造詣が深くなければいけない。市場調査やコンビニ・デパ地下などの売り場のチェック、人気店のメニューなど食に関わる様々な情報を持っている必要がある。また、オーナーのこだわりや、どのような店を持ちたいのかなども重要だ。
例えばラーメン屋にしても、可もなく不可もない味だけど安価で食べられるチェーン店を作るなら、店舗の立地条件や大量の食材の流通網をどのようにして確保するかという問題を考えなければならない。
逆に一店舗で「スープがなくなり次第閉店」というこだわりがあり、店まで食べに来るお客様が行列を作るような店であれば、客の需要とオーナーのこだわり、価格帯との問題が重要になってくる。お客様の方から食べに来るような店なので立地条件の問題よりもシェフのこだわり等の方が重要になってくる。

メニュープランニングでの3つの段階

第一段階において明確にしておかなければならないことはオーナーの意向とプランとの合意である。具体的には、何を作りたいのか、店のコンセプト、経営者の意向、主な客層、価格帯、食に関するトレンド、など。かなり具体的にオーナーと詰めていく必要がある。

第二段階においては上記の方向性をもとにした食材の流通・仕入れ方法、加工の仕方、価格設定、原価計算、損益計算等の経営数値を明確にしていく必要がある。何を、どこから、どれくらいの量を、いくらで、を具体的に詰めていく。オーナーを含み、仕入れ担当や厨房担当などの人事にも関与していく必要がある。

第三段階においては店舗の立地条件、内装デザイン、メニューのデザイン等の明確化が必要であり。デザイナーやコピーライターとの意見交換も必要になってくる。

新しいメニューの提案

画像1

フードコーディネータが新しいメニューを提案するときにはメニュープランニングシートに上記三段階の情報を具体的に記して提案する。もちろん業態によって提案の内容が変わってくる。
主な内容についてはマーケティング、ターゲット層、調理時間、盛り付け図、材料は入手可能か・どこから仕入れるか、原価と売価、料理人は新メニューの調理方法に対応できるか、厨房機器は新メニューの調理方法に対応できるか、料理に名前、などなどできるだけ具体的に提案できなければいけない。料理のコンセプトに対し、料理の名前もそのようにしなければ売上につながらない。

「3色野菜の気まぐれサラダ」(好奇心をそそる)(内容があいまい)
「朝摘み有機野菜のサラダ」(健康志向)(朝摘み有機野菜の仕入れ)
「山盛りシーザーサラダ」(ボリューム感)(具体的な量)などなど。

例えば、辛さを選べる激辛ラーメンという企画をあげるのであれば、厨房でどれくらいの閾値(水準)で辛さを段階的に固定するか、つまり味の安定性を辛味の素材の量で提案する必要がある。同時に客層が興味をそそる名前を提案する必要もある。
この様にメニュープランニングは料理に関する課題を明確化して数値で提案する作業とも言える。


まとめ

お店のメニューを観察してみよう

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?