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肉の分類

【牛肉】

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牛肉の種類には「和牛」「乳用肥育雄牛」「乳用肥育雌牛」の国内産牛肉と、「輸入牛肉」とがある。和牛とは、「黒毛和種」「褐毛和種」「日本短角種」「無角和種」の4種類とその4種類間の交雑種のみを指す。現在和牛のうち9割以上を黒毛和牛が占めている。農林水産省のガイドラインでは「和牛」と表示する場合は以下の3つの条件を満たすよう業者に求めている。

①黒毛和種等の食品公正競争規約で「和牛」と認めている品種に該当すること。
国内で出生し、国内で飼育された牛であること。
③上記に該当することがトレーサビリティ制度で確認できること。

銘柄牛としては、松阪牛近江牛米沢牛等がある。
牛肉の格付けは「牛枝肉取引規格」に基づき「肉質等級」と「歩留等級」(ぶど)(無駄なく肉が取れる割合)の2つで格付けが実施される。 歩留等級はA、B、Cの3段階に分かれておりAが最も良い。
肉質等級は5、4、3、2、1の5段階に分かれ5が最も良い。
たとえばA5等級とは、歩留等級が良質=Aで肉質等級が最高等級の5を示している最高級品である。食品表示で「国産牛」とあるのは和牛以外の牛のことで乳用牛、交雑種などの肉を示している。
牛肉の分割法には日本式アメリカ式イギリス式等がある。

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「新版フードコーディネーター教本」より

【豚肉】

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日本で飼育されている豚の殆どは、デンマークの「ランドレース種」、アメリカの「ハンプシャー種」と「デュブロック種」、イギリスの「大ヨークシャー種」のいずれかを組み合わせた雑種である。ただし「黒豚」と言われるイギリスの「バークシャー種」は純粋種として飼われている。最近では沖縄の「アグー豚」やスペインの「イベリコ豚」などの各地でのブランド豚を使ったレシピ開発が進んでいる。

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「新版フードコーディネーター教本」より

【鶏肉】

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国内で流通している鶏肉は「ブロイラー」「銘柄鶏」「地鶏」の3つに分けることができる。そのうち9割が「ブロイラー」である。
ブロイラーとは短期間(生後7~8週間)で出荷するために改良された肉用若鶏の総称である。

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「新版フードコーディネーター教本」より

【羊肉】

ラム

生後12ヶ月未満を「ラム」、1歳超えを「マトン」という。
肉には「カルチニン」というアミノ酸が多く含まれている。カルニチンには細胞内の脂肪を燃やす働きをもち、基礎代謝を高めるダイエット効果がある。
昭和初期に政府が軍服に使う羊毛を生産するために北海道に主羊場作ったことにより、北海道の郷土料理として羊肉を使ったジンギスカンが根付いたと言われている。

【馬肉】

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栄養素が豊富な馬肉は通称「桜肉」と呼ばれるほど肉色が赤く鉄分が多いため、馬刺しや桜鍋などの馬肉料理は貧血予防に効果がある。馬肉を使った料理は、熊本県、長野県伊那地方、福島会津地方、青森南部地方の郷土料理としても知られている。

【鴨肉】

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鴨肉は高級肉として扱われる。冬場に油がのって美味しくなる。金沢の治部煮、ネギやセリなどと食べる鴨鍋が有名フランス料理では「バルバリー種」が高級とされている。合鴨は「マガモ」と「アヒル」の交配種であり、市場に出回る鴨肉の殆どはアヒル肉である。

【ジビエ】フランス語

じびえ

近年注目を集めている「ジビエ」(フランス語:gibier)とはハンターが捕獲した完全に野生の獣料理の総称である。猿・イノシシ・鹿・熊・カラスなどの食用から外れていた動物肉を示している。寄生虫の感染や腸管出血性大腸菌、E型肝炎などの食中毒のリスクがあるため、必ず中心まで加熱調理する必要がある。


まとめ

お肉食べたい


参考文献
「新版フードコーディネーター教本」より
「お肉のQ&A」改訂版
「五訂版日本食品標準成分表」

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