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Brain sports drink『e3』における効果測定実験。

【要約】
Brain sports drink『e3』を飲む前と、飲んだ後とを比較し、ゲームスコアの平均値の差をt検定にかけてみたところ、後者の方が有意に高いパフォーマンスを出した。

【目的】
本気でどうでも良いことを実験・測定・考察することで学生の時のワクワクを再び感じ取れるかを目的とする。ついでに「ハイレベルな頭脳戦を繰り広げるeスポーツ用に開発されたエナジードリンク」である『e3』の、主に集中力の持久性を体験・考察することにある。

【「e3」の3つの主要成分】
カフェイン:17mg
ブドウ糖:5.6g
パラチノース:2.1g

【作用機序】
Brain sports drink「e3」作用機序はブドウ糖とパラチノースとを同時に摂取して、グルセミックの時差を利用した脳機能スポーツ飲料と思われる(※1)。
グリセミック・インデックス(以下GI値)100のブドウ糖を摂取することにより血糖値を急速に上げて脳のパフォーマンスも上げる、同時にブドウ糖により急激に上がった血糖値はその反動として過度に分泌されたインスリンにより急速に低下してゆく(高インスリン血性低血糖症)が、同時に摂取したGI値32(※2)の「パラチノース」がゆっくりと血糖値を上昇させるためバイモーダルでの血糖値の上昇と集中力の持続を図るものと思われる。
パラチノースはブドウ糖に対して、濃度依存的な吸収阻害効果を発揮することがわかっているため(※3)、いわゆる「セカンドミール効果(※4)」による血糖値の上昇を維持し脳にエネルギー贈り続けることを期待するものと言える。

【方法】
・被験者:1人(僕)
・ゲームの内容:ストップウォッチを稼働させ、時間を見ながら10秒ピッタリで止めるゲーム。これを20ターン行い、10.00秒からずれた絶対値を合計し値の小さい方(ズレの少ない方)を勝者とする。
検定方法:ずれた秒数の平均値をt検定にかけ有意な差が出るかを検証する。
・手順:まず5回ほど練習を行い、「摂取前ゲーム」を20回行う。その後に順向抑制(「摂取前ゲーム」でコツを掴んだことによる「摂取後ゲーム」へのバイアス)を避けるため、e3摂取後に30分の休息をいれ「摂取後ゲーム」を実行。

【結果】
試行結果のスコアは以下のとおり。

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摂取前の平均値は0.0745秒であり、ジャストポイントは1回。
摂取後の平均値は0.0450秒であり、ジャストポイントは3回。
平均値の差をt検定にかけると、p<0.01 と有意な結果になった。
グラフ(fig1.1)にすると以下の通り。摂取後によるズレの低さが視覚的に見て取れる。

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Fig1.1 e3摂取前と摂取後との得点差。

【被験者(僕)内観】
「味は微炭酸で飲みやすくブドウ糖のネットリした感じはしなかった。旨くもなくまずくもない。ブドウ糖が入っているのにちょっと苦かった」
「飲む前のゲームでは後半(10回以降)から面倒くさくなったが仕方なく真面目にやった」
「飲んだあとのゲームは飽きずに冷静にできた。特に良い成績を出すと次も行けるという感じがした」
「特に12回めのジャストポイントを出したときは高揚感を感じつつも冷静で、次(13回め)もいけると何故か思えた」
「面白いデータが取れそうなワクワク感と妙に冷静な感情がどちらもあった」

【考察という名の感想】
楽しかった。ゲーム中に有意な結果が出そうでワクワクしたがそれが一切プレッシャーにはならなかった。被験者を増やしてやってみたい。
実験そのものに関しては順行抑制の力が大きいとは思うが、なにせ被験者が僕一人なのでギリギリの妥協点というところか。ワクワクできたので日を開けてやるつもりはない。

【参照】
※1:「e3」公式サイトを参照
 https://bsd-e3.com/
※2:パラチノースのGI値に関してはシドニー大学のデータベースを参照
 http://www.glycemicindex.com/
※3:樫村淳、永井幸枝、江橋正『パラチノースの血糖値抑制効果について』 日本栄養・食糧学会大会講演要旨集参照
※4:パラチノースガイドブックVer.4.0参照
 https://dm-net.co.jp/slowcalorie/pdf/ver4.0_all.pdf


まとめ

実験はワクワクに満ちている

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